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「Xファイル」シーズン・シックス/「YOU」は単複同形

 仕事がなくてヒマなので、「Xファイル」シーズン・シックスのビデオを借りてきて、ダラダラと見ていた。
 このドラマシリーズはすべてみているのだが、一番面白かったのはやっぱりファースト・シーズンからセカンドシーズンにかけてだったなあ。サード・シーズンからは、話のスケールは大きくなるし、予算もかけてるってのがわかるんだけど、主人公モルダーとスカリーの大活躍ってエピソードが少なくなってきて……。変人モルダーが、天才的ひらめきで犯人をつきとめ、一件落着っていう、爽快感をくれるような話が、僕としては一番欲しいのだ。陰謀の前で無力なモルダーってのも、毎回続くとさすがに辛い。
 ただ、こういう連続ドラマって、主人公に感情移入しちゃうと、もう惰性で見ちゃうんだよなあ。僕にとっては、モルダーとスカリーは、どちらも理想の男性、女性像であるのだ。一言で言うと、「知性とユーモアを持つ、アウトローな変人」と、「ちょっと生真面目な、田舎の学級委員」。
 今回のシーズン・シックスでは、本筋の「エイリアンによる入植」とか「政府の陰謀」にまつわる話より、2人のキャラクターに寄りかかったエピソードが目立つ。ファンの間では、そのことに対して不満を持つ人も多いみたいだけど、「モルダー・スカリー大好き」というミーハーな僕からすれば、それもまたいいかなあという感じ。「Triangle」とか、「How the Ghost Stole Christmas」、面白かったですもん。

 しかし、モルダーも38歳かあ。スカリーも35歳だし。年月の流れを感じるのお。


 ところで、「Xファイル」の字幕版を見ていて、(多分)「You,go ahead.」と言っているシーンがあった。意味合いとしては、「一杯やりますか?」「いや、君たちだけで行ってくれ」というようなことなのだが、ふと考え込んでしまった。
 今更気づくのもなんだなあって感じだけど、英語において「You」は単複同形なんだよなあ。「あなた」と「あなたたち」を明確に区別する日本語は、「わたし」と「あなた」という関係を、一歩引いた客観的な立場から眺めていると言える。
 一方の英語では、「わたし」と「あなた」という関係は非常に主観的だ。「あなた」が1人であろうと複数であろうと、「あなた」は「あなた」に変わりない。つまり、この場合の「あなた」とは、「他者」とか「わたし以外の者」という意味だ。
 日本語の方は、「話せばわかる」という哲学を感じさせる。一方の英語は、「万人の万人に対する闘争」という思想をうかがわせる言葉だ。
 高校時代、英語で「I was born.」という文章について考えさせるという授業があった。日本語では「生まれる」だが、英語では「生まれさせられる」という表現になる。これも、絶対神という存在の有無など、日本語文化と英語文化の違いを感じさせられる話だよなあ。

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1999年11月09日 00:00に投稿されたエントリーのページです。

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