朝日新聞の夕刊で、早稲田大学が江沢民氏の講演の参加者名簿を警察に提出していたという記事を読んだ。昨日の朝刊には、名前などの個人情報に病歴をセットにした名簿を、業者が販売しているという記事も目にした。NTTやその関連会社の社員、あるいは警察官が、個人情報を不正に流していたって報道も、このところ立て続けになされている。
こういう、特定の企業や機関が持っている情報を横流しする犯罪は、企業にとってマーケティングというものが最重要視される今、絶対に減ることはない。モラルのない企業は、消費者ターゲットを絞り込んで宣伝効率をアップするためなら、個人情報に金を払うことを躊躇しないだろうし、モラルのない社員や公務員はどこにでもいて、彼らは大した罪悪感もなく僕たちの情報を企業に売るのだろう。あ~、やだやだ。
僕たちは、毎日いろんな企業・機関に、さまざまなデータを取られている。スーパーやデパート、レストランでクレジットカードを使えば、何を買ったかを把握され、銀行には毎月の電話代、ローンの残高、収入などが筒抜けになっている。おまけに、ディレクTVでペイパービューのエロビデオでも見た日にゃあ、どんな女優・タイトル・ビデオメーカーが好きなのかもバレバレになってしまう。
そうそう、どこかの家電メーカーが、インターネットに接続できる電子レンジだか冷蔵庫だかを発表してたよな。ネットからレシピをダウンロードして料理できるってヤツ。こういうヤツを使ってると、そのうち「ふんふん、このウチの主婦は凝ったケーキを作るのが好きみたいだなあ。よし、ケーキ作りの調理器具のカタログを送ってやれ」とか「なんだ、ここの家庭はレトルトばっかりだなあ。栄養剤の案内したら一発だ」ってな感じで、営業されちゃったりするんだよな、きっと。
しかもさあ、この先、国民総背番号制みたいなことになったら、こうしたデータって、すべて連結されちゃうんだよな。住所や電話番号、家族構成のような基礎データはもちろん、食べ物の好みや良く読む雑誌、好きなアーティストに女性のタイプまで捕捉されちゃう。なんかそれって、えらい気持ち悪いよなあ。
まあ、便利っちゃあ便利なのかもしれないけど。例えば、「そろそろリビングの電球が寿命です」「来年3月に2歳になるお子様のために、こんなプレゼントはいかがでしょう」なんて、メチャきめこまかい案内が来たりするかも知れないもんな。でも、そんなのに慣れちゃうと、単なる消費マシンになっちゃいそうだ。やっぱヤダ。自分のことくらい、自分で決めたいもん。今の時代、それすら幻想なのかもしれないけどさ。