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議会制民主主義/カンフル剤を打ってもこのありさま

 テレビでニュースを見ていたら、大阪府の横山ノック知事のセクハラ裁判に関するアンケートの結果が報道されていた。もし裁判で敗訴したら、知事は辞職するべきだと考えている人は、全体の40%余り。これに対して、30%余りの人は辞職しなくてもいいと考えているそうだ。
 アナウンサーは、「裁判に敗れた場合、知事は辞めるべきだと考えている人が、辞めなくてもいいと考えている人の割合を超えました」なんて言っていたけれど、僕にとっては、横山ノックは辞めるべきと考えている人が全体の40%しかいないことの方が驚きだった。
 僕は、犯罪を犯した人が本当に反省し、更正したのであれば、社会はその人をきちんと受け入れてやるべきだと思う。一方、犯罪を犯した人が反省もせず、しかも堂々と大手を振って生きられる社会なんて認めたくない。しかも、大阪の場合は、被告が公職のトップだよ。それって、痴漢やセクハラ、強制猥褻をしても構わないって、大阪全体で太鼓判を押しているようなもんじゃない。
 もちろん、横山ノックはまだ、裁判で有罪が確定したわけではない。政治家という立場上、政敵などから罠を仕掛けられる可能性だって十分にあるわけだし。ただ、彼は裁判をわざわざ欠席したわけでしょ? その上、慰謝料800万円だかも払うって言うんでしょ? もし当人が言うように潔白なのであれば、そんなバカなことするわけないじゃん。つまり、横浜ノックが有罪である可能性は、現在のとこときわめて高いと考えざるを得ない。
 なのに、アンケートの結果では、知事は辞職するべきと考えている人はたったの40%強。どうしてそんなことになっちゃうんだろう?

 そこで思い出したのが、一昨日の市川市保育課との懇談会で、保育課の課長さんが言ってたコメント。

僕 「予算全体を1割削減しなくちゃダメだって話は、良くわかります。国からの補助金も少なくなってるって言うし、地方税の税収も減ってるんだろうし。一方で、市の借金は膨れ上がってますからね」
課長さん 「はい、そうなんです」
僕 「それは良くわかるんですが、何も、全ての事業を一律に1割マイナスにすることはないでしょう。例えば、保育予算は現状維持で、一方で土木費は2割マイナスにして、一般会計全体としては1割マイナスに収めるとか、そういう方法もあるわけですよね?」
課長さん 「それはそうです。でも、役所のやり方っていうのは、そうじゃあないんですよね。財政課の方からは、とにかく予算を削れとせっつかれてるんです。今までは、『積み上げ方式』と言って、これとこれが必要だからということで予算を請求してきたんですが、これからはそうはいかないんですよ、この不景気ですからね。前年からどこをどれだけ削るかという発想で予算を組むわけです」
僕 「いや、だから、全体として予算をカットすることは仕方ないと思うんですよ。でも、保育予算もなにもかも、全て一律でカットっていうのは馬鹿げてませんか? それが言いたいんです。ってことは、あれですか、こういう話は保育課の皆さんとお話をするより、その、財務課の方と話したほうがいいんですか?」
課長さん 「いや、財務課もね、何も勝手に予算を決めてるわけじゃないですからね。結局、われわれの作るのは『予算案』であって、それを議決するのは市議会なわけです。これは、議会制民主主義にのっとって皆さんが選んでいる代表の方ですからねえ、この方々が承認しているわけですから」
僕 「……」

 確かにそうだ。僕たちが選んでいる議員が、結局のところ予算案を議決しているわけだ。どんなに予算案が気に入らなくても、それを最終的に議決するのは僕らが選んだ代表なのだ。ってことは、理屈の上では、僕らが予算案を承認しているということになる。どうしてだ? いつそんなことになったんだ? 代議制ってなんだ? 議会制民主主義って?

 ……、ってことは、議員に対して陳情を行うべきなのか、でも、1~2人の議員がいくつか質問したところで、事態は変わるのだろうか? 一体、自分たちの意見を政治に反映させるには、どうするのが一番効果的なんだろうか……?
 もしかすると、今後僕は、公立父母の会の役員になる可能性もある。でも、どういう風に動くのが一番言いのだろうか? かなり悩んでいる。


 やはりテレビのニュースが、7~9月期のGDPがマイナス1%成長だったと伝えていた。これで、小渕内閣が約束していた、今年度の成長率0.6%という数字は微妙になったのかな。
 しかし、日本のGDPってどのくらい? 500兆円くらいだったっけ? でさあ、単純に考えれば、ここに5兆円、ポーンと空から降ってきて、日本の皆様、自由に使っていいよ、なんてことになったら、それだけでGDPは1%成長するわけじゃない? ところが、ここ数年、「景気を回復する」っていう大義名分の元にジャブジャブ税金使ってさあ、今年だって数十兆円使って公共事業をやったりしてるわけでしょ? なのに、わずか0.6%の成長も難しいっていうのはどういうこと?
 僭越ながら僕が思うに、原因は3つ。
1)日本はもう死んでいる……ご臨終間近の身体にカンフル剤を打ったって、単に死期を延ばしているだけ
2)カンフル剤を打つ場所を間違っている……ちゃんと静脈注射すれば効くのに、変な場所に注射針を刺している。今更、公共事業とか言って穴掘りばっかりしても、景気浮揚の約には立たない?
3)カンフル剤を、誰かがネコババしている……せっかく買ってきたカンフル剤を、だれかがこっそりと盗んで自分に注射してしまった。つぶれても仕方がないゼネコンや銀行を、誰のためだか知らないけれど助けちゃってさあ。

 そうそう、GDPの6割が個人消費なんだってね。ってことは、日本人が物を買い、お金を使うようにならないと、景気は回復しないってことだよな。でも、今のご時世、豪勢に金を使う根性のあるヤツなんて、そんなにたくさんはいないもん。
 なぜなら、みんな先が見えなくて不安極まりないんだから。年金、介護保険、国や地方自治体の累積赤字……。そのへんがどうなるのか、ぼんやりとでも見えてこない限りは怖くて怖くて仕方がない。ついつい、お金があっても貯金しちゃう。
 結局ねえ、小手先の手当てばっかりで、根本的な国のデザイン、未来図を誰も作ってこなかったから、こういうことになっちゃうんだよな。大きな立場から国をデザインしていこうという市民の熱意と、それを一つの方向にまとめ上げていくリーダー、どっちもいない。いるのは、自分の立場を守り、利益をあげるためにその場しのぎの政策を乱発する政治屋と小役人、そして、それに対して無気力で、日々怠惰に過ごしている国民。

 なんだか萎えちゃう。

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1999年12月06日 00:00に投稿されたエントリーのページです。

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