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米新聞・放送幹部の約半数が破綻を危惧

米新聞・放送幹部の約半数、「10年以内に破綻も」と判断

 米国の新聞社、放送局の経営幹部を対象とした調査で、回答した353人のうち約半数が、新たな収入源が確保できない場合は10年以内に経営が立ちゆかなくなり、経営破綻(はたん)に追い込まれる可能性があると考えていることが米調査機関ピュー・リサーチ・センターの調査で12日、分かった。

(2010年4月13日 msn産経ニュース)

 テレビ、新聞、雑誌、ラジオ。いわゆる「4マス」は、どこも厳しい状況に置かれている。電通が発表した「2009 年(平成21 年)日本の広告費」によれば、2007年から2009年におけるマスコミ4媒体とインターネットの広告費は、下記の通りに推移している。

○テレビ
1兆9981億円→1兆9092億円(対前年比4.4%減)→1兆7139億円(対前年比10.2%減)
○新聞
9462億円→8276億円(対前年比13.5%減)→6739億円(対前年比18.6%減)
○雑誌
4585億円→4078億円(対前年比11.1%減)→3034億円(対前年比25.6%減)
○ラジオ
1671億円→1549億円(対前年比7.3%減)→1370億円(対前年比11.6%減)
○インターネット
6003億円→6983億円(対前年比16.3%増)→7069億円(対前年比1.2%増)

○総広告費
7兆0191億円→6兆6926億円(対前年比4.7%減)→5兆9222億円(対前年比11.5%減)

 未曾有の不況となった2009年も、前年より売り上げを伸ばしたネットメディア。これに対し、既存のマスメディアはどこも惨憺たる状態だ。いろいろな人がいろいろな場所で語っていることだが、マスメディアがネットに顧客を奪われているわけだ。
 既に、不況は底を打ったと考える人が増えている。僕も、経済は最悪期から脱したように感じている。しかし、マス媒体の売り上げが以前の水準に回復することはないだろう。なぜなら、若い世代の顧客が全く付いてきていないから。
 若い世代の新聞離れは驚くほどだ。先日、ある有名企業の人事担当者に話を聞いたが、面接で会う大学3年生の新聞購読率は、実感値で3割もいかないと話していた。ストレートニュースはネットで読み、解説が欲しければWikipediaや識者ブログ、専門サイトを回るというのだ。2008年秋にインターワイヤードが行った「『新聞の購読』に関するアンケート」によれば、20代の新聞購読率は59.1%。しかし、この1年半で、この数字はさらに低くなったのではないかと思う。
 若年層の顧客が離れている状況は、テレビも同じだ。NTTコミュニケーションが行った調査「テレビ視聴の実態」によると、テレビをほとんど見ない人は、70代以上が3.1%、60代が4.6%、50代が5.9%、40代が7.9%、30代が10.3%、20代以下が14.7%。若い世代ほど、テレビを見ない傾向が表れている。また、何となくテレビをつけている「ながら見派」も、若い世代ほど多い。携帯電話や動画サイトなどのライバルに利用者の時間を奪われているのだから、テレビ視聴時間も、恐らく以前より格段に減っているはずだ。

 出版社の倒産、雑誌の廃刊は、僕の周りでもたくさん起こっている。上の記事で紹介されているように、次は新聞・テレビの番だろう。いわゆる5大紙は、5年以内に4、または3紙に再編(あるいは淘汰)されると思う。テレビ局も、地方局を中心に、いくつも倒れるはずだ。でも、僕はそんなに心配はしていない。少なくとも、腕のあるクリエイターが生き延びる道はあると、楽観的に考えている。
 ネットにアップされている情報のうち、かなりの部分が、テレビ・新聞・雑誌・ラジオからこぼれ落ちてきた情報だ。一次情報の主たる担い手は、相変わらずマスメディアの「中の人」なのだ。今後、情報の伝達経路がどのように形を変えても、一次情報の価値が最も高いことだけは変わらない。もちろん、twitterやブログの普及で個人が一次情報を発信しやすい環境は整備されてきた。でも、全ての人が、上手いこと一次情報を提供できるわけではないのだ。
 精度の高い一次情報の発信。世に溢れる情報の整理。共有されにくい情報の掘り起こし。一次情報を発信したいと思う人への支援。僕らには、そうした「担うべき役割」がたくさんあると思っている。

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