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「弾丸ツアー」に40万円の価値はあるか?

岡田ジャパンW杯観戦ツアー不人気…弾丸ツアーでも40万円

 岡田ジャパンが南アフリカW杯本番でも不人気に苦しんでいることが14日、分かった。経済的事情、治安面の不安、期待感の薄い日本代表などマイナス要素が重なり、現時点で、日本発の観戦ツアーの参加者は、06年ドイツW杯に比べ、約4分の1。この日、スイスから帰国した国際サッカー連盟(FIFA)小倉純二理事(71)=日本サッカー協会副会長=は、日本サポーターに南アフリカ行きを呼びかけた。

(2010年4月15日 スポーツ報知)

JTBが“W杯弾丸ツアー”0泊4日で南アフリカへ

 0泊4日の「弾丸ツアー」で南アフリカへ―。JTBは6日、サッカーのワールドカップ(W杯)南アフリカ大会の日本戦チケット所持者向けに、成田空港発着の4日間のパッケージツアー2種類を9日から取り扱うと発表した。

(中略)

 日本の初戦となる、6月13日出発のカメルーン戦コースは機中泊を除いて0泊4日で、旅行代金が1人当たり38万9千円(空港税や燃油特別付加運賃などは別途必要)。

 2試合目となる6月18日出発のオランダ戦コースは1泊4日となり、39万8千円(同)。JTBは計400人の申し込みを目指す。

(2010年04月06日 スポニチアネックス)

 

 サッカー日本代表は、閉塞状態に陥っている。

 2月に東京で行われた東アジア選手権では、格下だと思われていた中国と引き分け。香港には勝ったが、日本と同様にW杯出場国の韓国戦では、ホームで1-3の敗戦という屈辱を味わった。勝敗もさることながら、守備時の連係の未熟さ、単調で非効率的な攻撃の組み立てといった内容面が酷く、監督の岡田武史氏には強烈な批判が浴びせられた。
 4月7日には、大阪・長居スタジアムでセルビアと対戦。セルビアはFIFAランク15位の強豪だが、来日したのは代表経験がほとんどない「3軍」の選手が大部分。しかも、時差ボケ、練習不足、監督代行による指揮といった悪条件が重なった。ところが、そんな急ごしらえのチームに、日本代表は0-3で完敗。東アジア選手権で浮き彫りになった課題は、解決するどころか悪化していた。その結果、岡田監督と選手、そしてサポーターは、W杯を目前にして完全に自信を失ってしまった。
 今の代表は、どちらを向いても希望の持てない状況だ。岡田監督の行きすぎたレギュラー重用により、遠藤保仁、中澤佑二といった中心選手は疲弊。一方、控え選手は周囲との連係も試合経験も不足してしまい、選手層は非常に薄い状況だ。セルビア戦に参加していなかった選手は、「海外組」の長谷部誠、本田圭佑、森本貴幸と、怪我で離脱していた大久保嘉人、中村憲剛、出場停止だった田中マルクス闘莉王くらい。新戦力と呼べるのは本田と森本くらいで、彼らが加わっても、戦力の劇的上昇は期待できない。
 指揮官である岡田監督の能力については、多くのサポーターから絶望視されている。最も説得力のある批判は、『世界が指摘する岡田ジャパンの決定的戦術ミス』(宮崎隆司著・コスミック出版)だ。岡田氏の率いる日本代表は、イタリア人プロ監督によって「チームに連動性というものが存在しない」「アマチュアの試合でも見られないようなポジショニング」などと酷評されている。
 そして、こうした状況に対して有効な手を打てない協会。漏れ伝わる噂は、代表の強化より、保身や責任逃れの方が大切なのだろうと思わせる話ばかり。そりゃ、代表に絶望するサポーターが増えるのは仕方がないと思うのだ。
 一般層も、潮が引くように代表から離れている。セルビア戦のテレビ視聴率は、W杯直前・メンバー発表前の最後の試合・ゴールデンタイム放送という好条件が重なっていたのに、8.3%にとどまった。2月に行われた代表戦も、平均視聴率は12.7%と低迷(スポニチアネックス)。ドーハの悲劇からジーコ監督就任直後くらいまでの熱気は、すっかりどこかに消えてしまった。日本代表戦は、もはや「その他大勢」のコンテンツに過ぎない。

  では、「その他大勢」たる弾丸ツアーは、競合と比べてどの程度の価値があるのだろうか。そこで比較のため、JTBのサイトで同価格帯のツアーを検索してみた。見つかったのは、こんな旅行プラン。

地球の詩 ムパタ・サファリ・クラブに泊まるケニア・サバンナ夢の休日
(7日間、6/13成田出発の場合38万9000円)
……「ジラフセンター」での観光や、合計5回のサファリドライブを楽しめる

マイセレクト ローマ・パリ
(10日間、6/13成田出発の場合38万9000円)
……ローマで4泊、パリで4泊するプラン

マイセレクト パリ
(8日間、6/18成田出発の場合39万8000円)
……パリで6泊するプラン

弾丸ツアー
(4日間 6/13成田出発の場合38万9000円 6/18成田出発の場合、39万8000円)
……6/13出発の場合は0泊4日、6/18出発は1泊4日。現地での観戦券代金、燃油サーチャージ、空港使用料、空港諸税が別途必要

 こうして並べてみると、「弾丸ツアー」の旗色は相当悪い。何しろ、最大の目玉である日本代表の試合に、全く魅力がないからだ。僕も、同じ40万円を使うのであれば、代表ではなくキリンやライオンを見に行くかも。

 コアなファンは代表に絶望しているし、一般層は無関心に陥っている。こんな状況で、40万円の弾丸ツアーに人が集まるわけがない。小倉理事、代表を応援して欲しいなら、ちゃんと仕事をしてくださいよ、ホントに。

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