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姫路城の入城料収入は、年3億6000万円以上の減収~幅広い支えが必要だ

登閣制限で前年比6割減 姫路城の有料区域入城者

 姫路城「平成の大修理」が本格化し、大天守に登れなくなった4月12日から1カ月間、有料区域への入城者が前年同期と比べ、6割減になったことが分かった。今年に入り、国内団体客らの“駆け込みラッシュ”が続いていたが、登閣制限が始まると、一転した。

(2010年5月14日 神戸新聞)

 優美で、かつ機能的。シンメトリーな作りの西洋式城郭とは異なり、自然の地形を最大限活かした縄張り。姫路城は、日本の美意識を凝縮したような建物だ。
 その姫路城で「昭和の大修理」が行われたのは、1956年から1964年にかけてのこと。それから45年が過ぎ、建物の傷みや汚れが目立ってきたのを受けて、2009年10月から「平成の大修理」が始められた。大天守の壁面や屋根の補修、天守上層部の耐震性向上工事などが、2014年末まで行われる。
 上の記事でも紹介されているとおり、工事のために天守への立ち入りが禁止になってから、入城者数は6割も減った。姫路市の商工観光局の「平成20年度 姫路市入込客数・姫路市観光アンケート調査報告書」によれば、2008年度の姫路城入場者数は119万5000人。6割減ということは、約72万人に相当する。姫路城の通常時の入城料は、大人600円、子供200円(工事期間中は、大人400円、子供100円に減額される)。通常時の客単価を500円と仮定すると、入城料収入だけで年に3億6000万円以上の減収というわけだ。お土産などの物販収入も当然下がるだろうし、周辺の観光施設の客足も鈍って市税収入も落ちるだろう。
 姫路市の負担は他にもある。2009年3月11日付の読売新聞によれば、約28億円の修理費のうち、市は10億円を負担。また、工事期間中は大天守を「素屋根」と呼ばれる建物ですっぽりと覆うのだが、これによって生じる電波障害の対策費も必要だ(2010年5月12日付の神戸新聞によれば、2010年度予算として約6000万円が計上されているという)。市は、「平成の『姥が石』愛城募金」などの寄付を受け付けているが、不景気の影響で期待ほどの額を集められていない。
 姫路城は、姫路市だけのものではない。国全体で、もっと支えてやることはできないのだろうか。前述の「平成20年度 姫路市入込客数・姫路市観光アンケート調査報告書」によれば、2008年度における姫路城の外国人入城者数は16万6000人。これは、全外国人観光客776万9000人(日本政府観光局「訪日外客統計」より)の2.1%を占める。観光庁によれば、2010年度の観光関連予算は2183億円に上るらしい。それなら、姫路城にもう少し援助してやってもいいような気もするのだが……。

 僕が姫路城を訪れたのは、たった一度だけ。でも、この目で見た白鷺の美しさは、今も忘れられない。上記の「姥が石募金」などで募金するもよし、姫路の名産品を買って地域経済に貢献するもよし。何らかの形で、僕も姫路城を支えたいと思っている。

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