- 2010年6月7日 23:54
- ニュースな数字
iPad効果でソフトバンクが首位キープ
携帯電話通信各社が7日発表した2010年5月の携帯電話契約の純増数によると、ソフトバンクモバイルが25万1100件となり、4月に続き2カ月連続で首位を保った。
総務省統計局の「人口推計月報(平成22年5月)」によると、2010年5月時点における日本の15歳以上人口は1億1043万人。一方、社団法人電気通信事業者協会によれば、2010年5月末時点の携帯電話・PHS契約数の合計は、1億1713万件に達している。既に「1人1台」は実現。携帯電話の普及率は、天井に近い。
そんな中、ソフトバンクは順調に契約数を伸ばしているようだ。報道によれば、4月と5月の契約純増数はともに20万件を超え、NTTドコモ(5月の純増数11万3200件)、KDDI(5月の純増数5万4700件)といったライバルを大きく引き離している。iPadの契約分が上乗せされる6月も、恐らく純増数首位の座を維持できるだろう。
ところで、ここ数年の大手携帯電話キャリアの契約数は、どのように推移しているのだろうか? 電気通信事業者協会の「携帯電話・PHS契約数」ページで、3大キャリアの、2005年5月以降の契約数と、対前年比を調べてみた。
| NTTドコモ | KDDI | ソフトバンク | 3社合計 | |
| 2005年5月 | 4925万件 | 1996万件 | 1496万件 | 8418万件 |
| 2006年5月 | 5153万件
(4.6%増) |
2331万件
(16.8%増) |
1522万件
(1.8%増) |
9007万件
(7.0%増) |
| 2007年5月 | 5277万件
(2.4%増) |
2790万件
(19.7%増) |
1624万件
(6.6%増) |
9691万件
(7.6%増) |
| 2008年5月 | 5355万件
(1.5%増) |
3029万件
(8.6%増) |
1895万件
(16.7%増) |
1億0279万件
(6.1%増) |
| 2009年5月 | 5475万件
(2.3%増) |
3095万件
(2.2%増) |
2084万件
(10.0%増) |
1億0655万件
(3.7%増) |
| 2010年5月 | 5635万件
(2.9%増) |
3203万件
(3.5%増) |
2234万件
(7.2%増) |
1億1072万件
(3.9%増) |
| 05年5月から
10年5月の伸び率 |
14.4% | 60.5% | 49.3% | 31.5% |
5年間で、大手3社の総契約件数は31.5%増えた。この間、KDDIの契約件数は60.5%、ソフトバンクは49.3%伸びている。ところが、NTTドコモの契約件数は14.4%しか増えていない。その結果、3社の中でのNTTドコモのシェアは、5年間で58.5%から50.9%に低下。現在も、地盤沈下に歯止めがかからない状況だ。
ただし、他の2社も安穏としてはいられない。KDDIは、番号ポータビリティ制度が導入された2006年前後、端末のデザイン性、音楽との親和性の高さ、いち早いパケット定額制の導入などで人気を集めた。しかし、この2年ほどは停滞。とりわけ、「2台目需要」を狙う上で武器となるスマートフォン分野で出遅れたのが痛い。また、「新サービスを打ち出す企業」というイメージも、いつの間にか薄れてきたように思える。
そして、現在絶好調のソフトバンクも問題を抱えている。中でも深刻なのが、パケット定額制見直し問題だ。後発であるソフトバンクは、NTTドコモに比べてインフラ面で遅れを取っていると言われる。一方、ソフトバンク最大の武器であるiPhoneやiPodといった端末は、ネットに接続される頻度が極めて高い。今後、データの通信量が大幅に増えた場合、ソフトバンクは対応できるのだろうか? 折しも、アメリカでiPhoneを販売しているAT&Tが、パケット定額制プランを廃止して従量制プランの導入を決めた(6月4日付けITmedia「AT&TがiPhoneのパケット定額廃止、日本は大丈夫? 『悩ましい問題』とソフトバンク孫社長」参照)。iPhone、iPadが売れることは、ソフトバンクにとって諸刃の剣であるのだ。
携帯電話市場が飽和するのは、時間の問題だ。新規顧客の開拓はますます難しくなり、ゼロサムゲームの様相が強まる。一方、スマートフォンがさらに普及すると、利用者1人あたりのデータ通信料は飛躍的に伸びるはず。そこで問題になるのが、各社のインフラ整備状況だ。
この数年間は「草刈り場」になっていたNTTドコモ。しかし、その資金力はインフラ整備で強みを発揮しそう。1人負けを喫していた巨人が逆襲に転じる可能性は、十分にあると見る。
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コメント:2
- BLITZ 2010年7月22日
スマートフォンの普及は、各キャリアにとって今後のカギを握るでしょう。
iPhoneを抱えるSBが一歩リードしているけど、
電波のカバーエリアは、全国的にまだまだdocomoです。商品の普及に伴い、基地局の増設が急務のようです。
- 白谷 2010年7月22日
iPhoneの商品力は圧倒的ですねえ。
ただ、スマートフォンを活用できる層って、
言うほど多くないような気もします。
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