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日本の「選手固定率」は32カ国中4位~疲労克服がデンマーク戦の鍵か?

【W杯】岡田J、ビッグマッチだからこそ「冷静にファイト」

 南ア入り後2度目のオフとなった21日。選手は前回のオフ時ほど、リラックスした雰囲気ではなかったという。「リフレッシュというより休養でした」とスタッフ。低酸素マスクを着用して高地への再順化に努めたり、体を休めたり。デンマーク戦のことが、頭から離れなかったようだ。

(2010年6月23日 msn産経ニュース)

  ついにやってきた。決勝トーナメント進出を賭けた大一番、日本代表対デンマーク代表。胃の奥の方が自然と震えてくるような緊張感を抱きながら、この日を迎えられたことを、素直に喜びたい。

 今回の試合、日本にとって何より心強いのは、引き分けでもグループリーグの勝ち抜けが決まることだ。僕は、今の日本とデンマークが南アフリカの地で10試合戦ったら、2勝3分5敗くらいの実力差ではないかと思っている。普通なら日本の不利は免れないのだが、今回は「2勝」はもちろん「3分」でも大丈夫。僕の見立てが間違っていなければ、5割の確率で決勝トーナメントに進めることになる。こうした立場は、スコアの上でも精神的にも、かなり有利だろう。

 一方で、気になる点もある。それは選手の体力面だ。
 ワールドカップ直前、日本は韓国(5月24日)、イングランド(5月30日)、コートジボワール(6月4日)と3戦連続で親善試合を行った。韓国戦は完敗だったが、オーストリア移動後のイングランド戦では、アンカーに阿部を置く布陣が成功して善戦。ところが、中4日で行われたコートジボワール戦では、レギュラー選手が疲労で動けず、惨敗に終わった。現日本代表の生命線は運動量。選手のコンディションが整わなければ、望むような結果は残せないと痛感させられた試合だ。
 グループリーグの2試合を見る限り、日本選手の調整は非常に上手くいっているようだ。しかし、ここはワールドカップである。選手の肉体、そして心にかかる負担は、通常の試合よりずっと重いはず。しかも、冬の南アにある高地のスタジアムで、中4日の間隔で3試合をこなすのは厳しい。
 ところが、日本代表はここまでの2試合で、メンバーをほとんど入れ替えずに戦ってきた。事情はわかる。なにしろ、現在の「本田ゼロトップ、阿部アンカー」という布陣を導入したのは、せいぜい3週間ほど前。レギュラー選手同士の連携も、十分に熟成しているとは言えない状態だ。ましてや、控え選手を投入して機能するかどうかは全くの未知数。こうした状況では、レギュラーの体力が持つ限り、その布陣を維持せざるを得ないのかもしれない。

 では、日本を含めた各チームは、どの程度先発メンバーを固定して戦っているのだろう。それをまとめたのが、下の「選手固定率」だ。
 ここでは、「各チームの初戦先発選手」の、グループリーグ1、2試合目における出場時間を合計。また、2戦の先発や途中出場を含めた全選手の出場時間も計算し、「初戦先発選手」の出場時間の割合を求めた。例えば、第1戦に先発出場した選手が2戦目にも出場し、全く途中交代しなかった場合、「選手固定率」は100%となる。一方、初戦の先発選手が全員フル出場したが、第2戦では別のメンバーに完全に切り替わった場合は、50%というわけだ。なお、通常なら「全選手の総出場時間」は、90分×11人×2試合=1980分となるが、退場処分によって多少短くなっているチームがあるのでご注意を。

  国名 初戦先発選手の

総出場時間A(分)

全選手の

総出場時間B(分)

「選手固定率」

(A÷B)

1 ブラジル 1919 1978 97.0%
2 オランダ 1915 1980 96.7%
3 ニュージーランド 1913 1980 96.6%
4 日本 1897 1980 95.8%
5 北朝鮮 1891 1980 95.5%
6 ドイツ 1827 1927 94.8%
7 アルゼンチン 1858 1980 93.8%
8 スロベニア 1844 1980 93.1%
9 アメリカ 1819 1980 91.9%
10 韓国 1817 1980 91.8%
  コートジボワール 1817 1980 91.8%
12 パラグアイ 1814 1980 91.6%
13 南アフリカ 1781 1966 90.6%
14 フランス 1787 1980 90.3%
15 ウルグアイ 1754 1971 89.0%
16 アルジェリア 1740 1963 88.6%
  ※32カ国の平均 1743 1970 88.5%
17 ガーナ 1731 1980 87.4%
18 スイス 1679 1921 87.4%
19 ナイジェリア 1669 1923 86.8%
20 チリ 1716 1980 86.7%
21 デンマーク 1700 1980 85.9%
22 メキシコ 1695 1980 85.6%
23 スペイン 1693 1980 85.5%
24 イタリア 1680 1980 84.8%
25 スロバキア 1674 1980 84.5%
26 ギリシャ 1648 1980 83.2%
27 セルビア 1620 1964 82.5%
28 ホンジュラス 1627 1980 82.2%
29 カメルーン 1623 1980 82.0%
30 オーストラリア 1518 1880 80.7%
31 イングランド 1553 1980 78.4%
32 ポルトガル 1545 1980 78.0%

 ご覧の通り、日本の「選手固定率」は32カ国中4位。やはり、レギュラー選手への負担は大きい。特に、長谷部や遠藤、阿部といった中盤選手の疲労が心配だ。これに対し、デンマークは21位。ベントナー(152分出場)、ヨルゲンセン(136分出場)、グロンケア(101分出場)といったあたりはフル出場はしていない。
 なお、ブラジルやオランダといった国は、早期に勝ち抜けを決めて第3戦にレギュラー選手を休ませるため、第2戦を選手を落とさずに戦ったという側面がある。それらも考えあわせると、やはり日本の選手固定率は高い気がする。

 上で紹介したmsn産経ニュースの記事によれば、日本代表は十分に休養を取れているようだ。彼らができるだけ疲労をぬぐい去り、最大の力が発揮できるよう準備を整えて欲しい。そして、ぜひ、良い結果がもたらされんことを!

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