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2010年7月5日のアーカイブ

「3分間充電装置」の広まりが、電気自動車の普及を加速するか?

電気自動車の急速充電装置開発 JFE、3分で50%

 JFEエンジニアリング(東京)は、わずか3分で電気自動車をフル充電の半分まで充電できる装置を開発した。フル充電で160キロ走る三菱自動車の「アイ・ミーブ」の場合、3分の充電で80キロの走行が可能。2010年度中にガソリンスタンドやコンビニエンスストアなどに売り出す計画で、電気自動車の弱点だった充電の煩わしさが改善されそうだ。

(2010年7月5日 47NEWS・共同通信)

 社団法人次世代自動車センターの「電気自動車等保有・生産・販売台数統計」によると、2008年度時点の電気自動車保有台数は、全国でたったの389台だった。ところが、2009年に「i-MiEV」(三菱自動車)と「スバル プラグインステラ」(富士重工業)が登場。2010年末には、「リーフ」(日産)の市販も始まる予定だ。日産のニュースリリースによれば、「リーフ」は4月に予約を開始してからわずか2カ月間で、今年度目標の6000台を達成。量産効果によってコストが下がっているうえに、エコカー補助金などの追い風もあり、電気自動車の販売台数は順調に伸びているようだ。

 排気ガスを出さない、燃費がよい、騒音や振動が少ないなど、電気自動車の長所は数多い。一方、弱点もある。その1つは、充電スタンドの不足だ。東京都環境局の「充電スタンドマップ」ページによれば、東京都内の充電スタンドは、急速充電できるところが32カ所、普通充電が65カ所。都内のガソリンスタンドは1581カ所(2008年度末時点。資源エネルギー庁「揮発油販売業者数及び給油所数の推移」による)あり、これに比べるとまだまだ少ない。携帯電話の充電池が切れても困るのはその人だけだが、電動自動車の充電池が切れると渋滞や事故につながる危険性がある。電気自動車の普及率を高めるには、充電スタンドのさらなる整備が必要だろう。
 そして電動自動車の最大の弱点は、充電時間の長さだと思う。日産の公式サイトによれば、リーフのフル充電状態での航続距離は160km以上。ただし、2010年6月14日付の日刊自動車新聞記事「日産リーフ、走行状況で航続距離は大きく変化―エアコン・渋滞など影響」によると、日産は「ハイウエーなどを平均時速81kmで走行する」場合の航続距離を76kmと見込んでいるそうだ。これに対し、家庭用電源でリーフに充電する場合、フル充電までは約8時間。急速充電器を使った場合、80%充電まで30分以内とされている。つまり、リーフで高速道路を走る場合、1時間弱に1度のペースで、30分間かけて充電をしなければならない計算だ。これでは、なかなか遠出をする気持ちにはなるまい。
 ところが、上の記事で紹介された新充電装置では、たったの3分で容量の半分まで充電できるという。また、コスト面でも従来の6割程度に抑えられるようだ。これは大きな変革。前述した2つの弱点も、この装置の登場によって克服できるかもしれない。ひょっとすると、電気自動車そのものよりこの充電装置の方が、普及へのインパクトは強いかも?

 活版印刷しかり、蒸気機関しかり。新たな技術の登場が、世の中を大きく変えるケースは枚挙にいとまがない。新充電装置が電気自動車時代を加速する可能性は、十分にあるのではないか。

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