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裁判員制度開始から1年間~2万4400人に1人が裁判員を経験

裁判員裁判12時間超の評議も 開始1年、5222人経験

 裁判員裁判が始まってから3日で丸1年。共同通信の集計では、全国60地裁(10支部含む)で7月末までに858件(被告は904人)が終了し、5222人が裁判員を経験した。最高裁の集計(5月末現在)によると、裁判員は平均3・8日在任し、評議は平均7時間半で、12時間を超える裁判もあった。

(2010年8月2日 47NEWS・共同通信)

 裁判員裁判が初めて行われたのは、2009年8月3日。場所は東京地裁だった。それから1年間が経過。上の報道によれば、これまでに5000人以上が裁判員を経験したのだという。裁判員経験者数を日本の人口(総務省統計局「平成22年7月人口推計」より)で割ると、5222人÷1億2742万人=0.0041%。およそ2万4400人に1人の日本人が、裁判員の役割を務めたわけだ。
 裁判員裁判における裁判員の定員は6人。858件の裁判が行われたということは、本来の裁判員経験者数は858件×6人=5148人だ。ところが実際には、74人多い5222人が裁判員を経験した。これは、裁判員が体調不良などで解任され、補充裁判員から裁判員に繰り上がった人が74人いたという意味だろう。その割合は1.42%。70人に1人の裁判員が交代した計算になる。裁判員には相応の精神的・物理的な負担がかかると思われるが、そんななかでこの交代率の低さは、なかなかのものではないか。
 また、最高裁判所の「裁判員制度」サイトによれば、殺人・強盗致死傷など裁判員裁判の対象となる事件の件数は、2008年時点で2324件あった。これに比べると、2009年8月から行われた858件という裁判件数は、想定の4割程度でしかない。裁判員裁判では、「裁判員やその親族に危害が加えられるおそれがあり、裁判員の関与が困難な事件」、言い換えれば、報復の危険性が高い暴力団がらみの事件などを対象から外している。断言はできないが、6割程度は暴力団に関連した裁判だったのかもしれない。

 僕は、社会の運営を「お上」に任せるのではなく、僕ら自身で担っていくことに賛成だ。特に裁判は、人と人が約束し、人が人を裁くという社会本来の在り方を、端的な形で突きつけてくるところ。こうした場に立ち会うことで、社会全体が、社会に対する「気づき」を得るチャンスは大きいと思う。
 裁判員裁判の仕組みが10年、20年と続けば、今は2万4400人に1人という裁判員経験者も、さらに増えていく。そうして社会全体に「気づき」が蓄積されれば、そこから新たな提案が生まれる可能性もあろう。裁判員の負担は軽くないし、また、短所も散見される制度ではあるが、維持するだけの価値は十分あると考えている。

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