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たばこ増税で、年間の販売数量は3割減ると予想

JTは無煙タイプ増産、コンビニは脱たばこ急ぐ

 たばこ増税に伴い、1日からたばこが大幅値上げされた。過去最大の値上げとなったことで駆け込み需要が生まれ、今年度のたばこ税収は当初想定より増える見通しだ。一方、たばこ会社や販売店は、影響食い止めに躍起となっている。

(2010年10月2日 読売新聞)

 たばこが値上げされた。例えば、300円だったマイルドセブンは、10月1日から410円に価格改定。値上げ幅は、実に36.7%に及ぶ。当然の事ながら、多くの喫煙者が禁煙、あるいは減煙を考えているようだ。

 「フリスク」などの商品で知られるクラシエフーズは、「10月1日からの値上げでスモーカーはこう変わる! 2人に1人が『減煙・休煙』4割が『買いだめ』、3割が『禁煙』を考えています」というニュースリリースを公開。「喫煙者が1日に吸っているタバコは14.5本で、10月からは7.7本に減らそうと考えている」などと伝えている。また、禁煙補助剤「ニコレット」などを手がけるジョンソン・エンド・ジョンソンは、ニュースリリース「喫煙者と禁煙成功者の意識を調査 タバコ税増税直前 緊急アンケート!! 増税で喫煙者の6割が禁煙!2006年増税時に比べ約倍増!」を発表。こちらによれば、「増税をきっかけに、57.9%の人が禁煙しようと思っている」のだそうだ。

 では、実のところ、たばこの販売数量はどの程度減るのだろうか?

 下の表は、日本たばこ協会の「年度別 販売実績(数量・代金)推移一覧」から、2000年度から2009年度までのたばこの販売数量、販売代金(ともに、国産・輸入たばこの合計)を抜き出したもの。また、参考のために1箱あたりの価格(販売代金を販売数量で割り、20倍して算出)も付した。

年度 販売本数 販売代金 1箱あたり金額
2000 3245億本 4兆1681億円 257円
2001 3193億本 4兆1037億円 257円
2002 3126億本 4兆0187億円 257円
2003 2994億本 4兆0660億円 272円
2004 2926億本 4兆0682億円 278円
2005 2852億本 3兆9694億円 278円
2006 2700億本 3兆9820億円 295円
2007 2585億本 3兆9131億円 303円
2008 2458億本 3兆7270億円 303円
2009 2339億本 3兆5460億円 303円

 一見して分かるとおり、2003年度と2006年度に、1箱あたりの金額は急増した。2003年7月と2006年7月の2回、値上げが行われたからだ。例えば、従来は250円だったマイルドセブンは、2003年7月に270円、2006年7月には300円になっている。

 今は不景気。たばこ代を増やしたくないという人が多数派だろう。そこで仮に、たばこの販売代金が2008、2009年度と同様、対前年比で5%程度減少するとしよう。すると、2010年度の販売代金は、3兆5460億円(2009年度販売額)×0.95=3兆3687億円。駆け込み需要があったことを考慮し、このうち1兆8000億円分が10月以前、1兆5687億円分が10月以降に売れると仮定する。
 続いて、たばこの単価。上の表を見る限り、1箱あたり金額はマイルドセブンのそれに近い。そこで、1本あたりの価格をマイルドセブンと同様に、2010年10月までは15円、それ以降は20.5円として計算する。
 すると、2010年度のたばこ販売数量は、(1兆8000億円÷15円)+(1兆5687億円÷20.5本)=1200億本+765億本=1965億本ということになる。同様の方法で2011年度についても計算すると、(3兆5460億円×0.95×0.95)÷20.5円=1561億本だ。

年度 販売本数 販売代金 1箱あたり金額
2009 2339億本 3兆5460億円 303円
2010(推計) 1965億本 3兆3687億円 410円※試算値
2011(推計) 1643億本 3兆2003億円 410円※試算値

 2011年度のたばこ販売数量は、2009年度に比べて29.8%減という試算になった。上で紹介したリリースの「たばこの本数を半減」「半数の人が禁煙」という希望は実現できないかもしれないが、それでも3割減とは凄いことだろう。

 僕の友人にも、愛煙家がたくさんいる。禁煙する、あるいは大幅に減らす3人は誰か。そして、ほとんど減らせない7人は誰なのか。想像してみると、ちょっと楽しかったりして。

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コメント:2

BLITZ 2010年10月3日

いくらになろうが止めない人もいるだろうし、今回の値上げで、果たしてどれくらいの税収が見込まれるんだろうか?

かつては喫煙者だったこともあり、タバコを吸いたい気持ちはよくわかります(笑)

決して嫌煙家ではないけど、喫茶店等では禁煙スペースを選ぶようになりました。

喫煙者にとっては、肩身の狭い時代になりましたね。

白谷 2010年10月3日

BLITZさん、こんにちは。
.
>いくらになろうが止めない人もいるだろうし、今回の値上げで、果たしてどれくらいの税収が見込まれるんだろうか?
.
JTのサイトによれば、マイルドセブンの1箱あたりの税金
(国たばこ税、たばこ特別税、地方たばこ税、消費税の合計)は、
189.16円から264.40円になるそうです。
率にして、39.8%の増税ということですね。
なので、僕の試算が正しいと仮定すれば、
販売本数が3割減っても、税収は多少増えるということになります。
.
ただ、長期的に見れば、喫煙者はどんどん減るでしょうね。
喫煙者を取り囲む環境、厳しくなる一方ですからねえ……。
僕は普段は吸いませんが、飲み屋で「ちょっともらいタバコ」はよくします。
だから、喫煙者にはちょっと同情的なんですよね。
.
企業の喫煙ルームは、エレベーターホールなどから丸見えで、
まるでさらし者のようになっていることがありますが、
ああいうのを見ると、ちょっと気の毒だと思います。
友人の中には、「国の公認でオイラをニコチン中毒にしたくせに、
このタイミングでハシゴを外すなんてとんでもない!」と怒ってるヤツもいますよ。
気持ちは、十分にわかるんですよね……。

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