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クマ襲撃による死傷者は、9月末時点で84人

クマ:頻出に“共存”断念? 原則殺処分、八頭町が方針変更/鳥取
◇自然保護団体「学習放獣なし崩し」

 ツキノワグマの出没が頻発していることを受け、県内捕獲の6割を占める八頭町は、捕獲したクマを原則殺処分する方針に改めた。人間への恐怖心を植え付けて放す「学習放獣」を進める県の「保護管理計画」は頓挫した格好。果樹や人身への被害を訴えて住民は殺処分に賛成しているが、自然保護団体からは「保護計画がなし崩しになる」と懸念する声も。「共存」を巡って県は模索している。

(2010年11月9日 毎日新聞)

 今年はクマのニュースを、よく耳にする。上の毎日新聞記事で取り上げられている鳥取県では、8月18日に82歳の男性がクマに襲われて死亡(8月19日付け日本海新聞記事「クマに襲われた用瀬の男性死亡」)。他にも、5月30日には福島県喜多方市(5月31日付けmsn産経ニュース記事「クマに襲われ?福島の山中で男性死亡」)、6月5日には北海道帯広市(6月5日付けmsn産経ニュース記事「北海道の林で女性死亡 クマに襲われたか」)でも、クマの襲撃によって人が亡くなっている。
 環境省の野生鳥獣の保護管理コーナー内にある「野生鳥獣に係る各種情報」ページによれば、2010年1~9月におけるクマの襲撃による死傷者は84人。現時点で、2008年の55人、2009年の64人を超えてしまった。クマが人里に出てくるのは、冬眠前の10~11月がピーク。このままでは、5人が亡くなり、145人がケガをした2006年の二の舞になりかねない。

 クマが出没する地域の人々は、不安でたまらないだろう。成長したオスのヒグマの中には、体長2メートル以上、体重300キログラム以上の個体も珍しくない。人間とは比較にならないほどの腕力と鋭い爪を備えた、まぎれもない猛獣である。それが、自らの生活圏にいるとなれば、心配しない方がおかしい。
 さらに、クマによる経済的損失も生じている。毎日新聞記事では、「人間への恐怖心を植え付けて放す『学習放獣』を行った場合、クマに取り付ける発信器や輸送費など1頭あたり約20万円もの費用が必要」と解説。八頭町では、既に57頭のクマが出没しており、すべてに対応すれば1140万円の費用が必要だ。人口2万人弱の町にとって、決して軽くない負担だろう。さらに、農産品や家畜への被害だって少なくないはずだ。

 ところが、そうした事情を想像もせず、クマを射殺する自治体を非難する人もいるようだ。10月28日付け47NEWS・共同通信記事「親子グマ射殺に抗議相次ぐ 困惑する福島県西会津町」によると、住宅近くの空き地で親子のクマを射殺したところ、抗議の電話やメールが西会津町にいくつも届いたという。テレビの前の安全地帯で、上っ面だけの同情をクマの親子にクマに注いで気持ちよくなっている。そして、クマの近くで住む人たちの気持ちには、一切想像力が及ばない人々だ。Wikipediaの「三毛別羆事件」の記事でも読めば、こうした人々の気持ちも多少は変わるだろうか。

 今回のようなケースでは、自然保護より、実際にそこで暮らしている人々の意見が重視されるべきだ。悲しいことではあるが、人間である僕らにとっては、クマの命より人の暮らしの方が重いのである。地方自治体や猟友会の方々は、無責任な同情論者によって嫌な思させられているだろう。しかし、それに惑わされず、クマに対して粛々と対処をしてほしいと思うのだ。理想を言えば、それと並行してクマを人里に出さずに住む根本的解決法を編み出してくれれば、もっと素晴らしいとは思うが……。

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