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次世代車の販売割合が5割になれば、「燃費65%アップ」は悠々達成可能

自動車燃費:20年までに「最大65%改善」 環境省方針

 環境省は18日、地球温暖化対策のため、自動車の燃費を20年までに現状(05年)から最大65%改善させる方針を固めた。ハイブリッド車や電気自動車などの次世代車の販売割合を5割まで高め、従来車(ガソリン車)についても、燃費を大幅に改善したモデルに置き換えていく。

(2010年11月19日 毎日新聞)

 ここ数年、自動車の燃費は順調に改善されている。国土交通省の「自動車燃費一覧(平成22年3月)」によると、1998~2008年におけるガソリン乗用車全体の「10・15モード燃費」は次の通り。

  ガソリン1リットルで走れる距離 1998年を100とした比率
1998年 12.9km 100
1999年 13.2km 102
2000年 13.5km 105
2001年 14.0km 109
2002年 14.6km 113
2003年 14.7km 114
2004年 15.0km 116
2005年 15.1km 117
2006年 15.5km 120
2007年 15.7km 122
2008年 16.5km 128

 ガソリン1リットルで走れる距離は、10年間で28%伸びた。ところが環境省は、さらなる燃費改善を義務づけようとしているらしい。目標は「2020年時点で、対2005年比で最大65%の改善」。15.1キロメートル×1.65=24.9キロメートルだから、ガソリン1リットルで24.9キロメートル走れるようにしようというのである。
 ガソリン車の燃費改善は、徐々に頭打ちの状態に近づきつつある。車は、1トン以上の鉄の塊だ。動かすには、それなりのエネルギーが必要。いくら軽量化や駆動系の効率化を進めても、そこには自ずと限界があるのだ。そんな中、65%もの燃費向上は達成不可能な目標にも思える。

 しかし実際には、これはさほど難しい目標ではない。鍵は、毎日新聞記事でも解説されているように、次世代車が握っている。

 各公式サイトによれば、トヨタ「プリウス」の10・15モード燃費は35.5~38キロメートル/リットル。ホンダ「インサイト」は、28~30キロメートル/リットルとなっている。仮に、ハイブリッド車の平均燃費が33キロメートル/リットル、ガソリン車の平均燃費が現状通りの16.5キロメートル/リットルとしよう。そして、ハイブリッド車の販売割合が5割になったとすると、自動車全体の平均燃費は24.75キロメートル/リットルになる。この時点で、24.9キロメートル/リットルという目標は、ほぼ達成できてしまうのだ。

 ちなみに、次世代自動車振興センターの「電気自動車等保有・生産・販売台数統計」ページと、日本自動車販売協会連合会の「統計データ~新車・月別・車種別」ページを基に、ハイブリッド車と自動車全体の販売台数などを算出したのが下表。

  ハイブリッド車の販売台数 自動車の総販売台数 ハイブリッド車の割合
2005年 6万2411台 392万8351台 1.6%
2006年 9万0293台 371万5887台 2.4%
2007年 9万0884台 343万3829台 2.6%
2008年 11万3113台 321万2342台 3.5%
2009年 45万4030台 292万1085台 15.5%

 2009年におけるハイブリッド車の急激なシェア拡大を見ると、「2020年に次世代車の販売割合5割」という目標は、十分に手が届くのではないかと考えている。

 燃費が65%改善されるということは、消費されるガソリンの量が65%減るということでもある。石油元売り会社あたりは、渋い顔をしているのだろう。しかし、ガソリン消費量が減れば、環境に優しく、消費者の財布にも優しい。ぜひこのペースで、燃費向上を進めて欲しいものだ。

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