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現在の15~19歳失業率は、いざなみ景気時代初期より3.2%も低い

若者の失業率、9%台 政府白書 景気低迷が雇用直撃

 平成21年の失業率が全年齢平均で5・1%(前年は4・0%)だったのに対し、15~19歳は9・6%(同8・0%)、20~24歳で9・0%(同7・1%)と若年層の雇用状況の悪化が浮き彫りとなったことが、3日の閣議で報告された22年版「子ども・若者の状況および子ども・若者育成支援施策の実施状況」(子ども・若者白書)で分かった。フリーターの増加や企業の新卒者採用抑制など景気低迷の長期化が若年層を直撃している格好だ。

(2010年12月6日 msn産経ニュース)

 上で紹介したmsn産経ニュース記事では、15~24歳の失業率が9%を超え、全年齢の平均失業率を上回っている現状が伝えられている。
 若年層の雇用情勢悪化は、新卒就職者の「3年離職率」にも反映している。記事のネタ元でもある「平成22年版 子ども・若者白書」によれば、2007年大学卒業者の3年離職率は31.1%。ピーク時だった2004年の36.6%から、4年連続で減少した。2008、2009年の離職率はさらに下がっており、「大卒3年離職率」は、十数年ぶりに3割を切る公算が高い。これも、転職市場が冷え込み、「第2新卒」を受け入れる企業が少なくなったからだろう。会社を辞めたくても辞められないのだ。

 しかし、現状はそれほど悲観すべき状況ではない。少なくとも、最悪の状況は脱したのではないか。僕は、そんな風に考えている。
 下表は、「平成22年版 子ども・若者白書」から、2000年以降における失業率の推移を抜粋したもの。

  全年齢 15~19歳 20~24歳 25~29歳
2000年 4.7% 12.1% 8.6% 6.2%
2001年 5.0% 12.2% 9.0% 6.7%
2002年 5.4% 12.8% 9.3% 7.1%
2003年 5.3% 11.9% 9.8% 7.0%
2004年 4.7% 11.7% 9.0% 6.4%
2005年 4.4% 10.2% 8.4% 6.2%
2006年 4.1% 9.4% 7.7% 6.0%
2007年 3.9% 8.7% 7.5% 5.7%
2008年 4.0% 8.0% 7.1% 6.0%
2009年 5.1% 9.6% 9.0% 7.1%

 失業率が底を打った2007~2008年は、サブプライムローン問題とリーマン・ショックで世界中が揺れに揺れた時期。つまり、失業率は景気の善し悪しと同期していない。むしろ、やや時間をおいてから立ち現れる「遅行指標」だ。
 逆に、失業率のピークは2002年。全年齢失業率は5.4%に達し、戦後最悪の水準となった。とりわけひどかったのは15~19歳失業率で、12.8%。8人に1人以上が失業していた計算で、2009年より3.2%も高かった。状況は今よりずっと深刻だったのだ。だが、2002年は「いざなみ景気」がスタートした年でもある。失業率が最大に達したその瞬間に、好況期が始まっていたのだ。

 景気動向指数鉱工業指数などは、景気がゆっくりとではあるが、上向いていることを示している。「景気先行指標」の1つとされる株価も、2009年3月にバブル崩壊後最安値を更新した後は、基本的には右肩上がりだ。そして、遅行指標たる失業率も、最悪期からは脱しつつある。総務省統計局の「労働力調査」によれば、月次失業率が戦後最悪の5.6%を記録したのは2009年7月。そこからは、5%前後の水準で踏みとどまっている。甘い見立てかもしれないが、来年、あるいは再来年になれば、失業率もかなり改善されるのではないか?

 使い古された言葉だが、夜明け前が一番暗いのである。確かに、現在の雇用情勢は厳しい。しかし、東の空には光がのぞき始めている。僕にはそんな風に見えるのだが。

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