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大学入学は21歳、成人は28歳、独り立ちは42歳が妥当?~「年齢4割り増し説」

孔子は『論語』の中で、己の年齢について語りました。
15歳が「志学」、30歳が「而立」、40歳が「不惑」、
50歳が「知命」、60歳が「耳順」、70歳が「従心」です。

僕は現在、40代前半。
いわゆる「不惑」は過ぎています。
しかし、とてもじゃありませんが、自らを「不惑」だなんて思えません。
妻も子供もいて、押しも押されもせぬ中年のはずですが、
いまだに迷いまくり、惑いまくりの人生。
そこで、思うのです。
孔子の考えた年齢のスケール感は、現代の日本には合わないのではないかと。

—-

厚生労働省の「平成21年簡易生命表の概況について」によれば、
日本人の平均寿命は、男性が79.6年、女性が86.4歳。
平均すれば約83歳で、日本は世界でもトップクラスの長寿国だと言われます。

しかし、こうなったのはごくごく最近のこと。
第20回 生命表」によると、
1950年時点の平均寿命は、男性58.0歳、女性61.5歳でした。
たったの60年間で、平均寿命は4割ほど伸びたことになります。
さらに、明治中期から大正までさかのぼれば、
平均寿命は42~45歳程度で推移しています。
現代の、約半分です。

ただし、当時の人が皆、42~45歳で亡くなっていたわけではありません。
総務省統計局の「人口・世帯~男女別乳児死亡数、乳児死亡率、
乳児死亡性比及び総死亡中乳児死亡の占める割合(明治32年~平成16年)
」によれば、
明治時代後期の乳児死亡率は15~17%。
これが、平均寿命を押し下げています。

前出の「第20回 生命表」によれば、
明治中期~大正時代における、20歳時点での平均余命は40年程度。
つまり、当時の人にとっては、「60歳まで生きられればまずまず」
という程度の感覚があったのではないか。
僕は、そんな風に想像しています。
日本史に登場する歴史上の人物の寿命も、
平均すると60歳前後に落ち着くのではないでしょうか。

—-

さて、昔は60歳だった寿命は、今は83歳へと4割も伸びたわけです。
本川達雄さんの名著『ゾウの時間 ネズミの時間』ではありませんが、
寿命が延びた分、成熟までに必要な期間も長くなっているのではないか。
それが、「年齢4割り増し説」の根拠です。

『論語』の年齢区分に、20歳の別称である「弱冠」を加え、
それぞれ1.4倍した年齢を下表にまとめました。

  意味あい 従来の年齢(A) 新基準(A×1.4)
志学 学問の世界を志す 15歳 21歳
弱冠 成人として認められる 20歳 28歳
而立 独り立ちができる 30歳 42歳
不惑 心の迷いがなくなる 40歳 56歳
知命 己の使命がわかる 50歳 70歳
耳順 周囲の声に素直に従える 60歳 84歳
従心 何をしても人道を外れなくなる 70歳 98歳

この表に従えば、大学入学は21歳、成人は28歳、
独り立ちは42歳頃までに済ませば十分ということになります。
僕も、「不惑」まであと十年あまりの猶予ができるわけで、ちと安心(笑)。

—-

ただし、この表が成立するには前提条件があります。
それは、少なくとも80歳くらいまでは生きること。
仮に健康を害して早世してしまうようなことになれば、
「ゆっくり成熟すればいいや」なんて甘えたことは言えなくなるのです。

だから、できるだけ健康を大切に。
そして、戦争や事故に巻き込まれないよう、日頃から努力を。
その上で、ともに爺さん・婆さんになった友人たちと、
「しかし、80歳になっても、俺たちってガキみてえだな」
なんて言いながら酒を飲むのが、僕の夢だったりします。

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コメント:2

かめかめ 2011年2月19日

1.5倍説も聞いたことがあります。
誤差の範囲ですね。失礼しました。でも実感ですね。

「人間五十年 下天の内に比ぶれば 夢 幻の如くなり」
片手で数えられる年しか残ってない・・・

白谷 2011年2月19日

かめかめさん、こんにちは。
「人間五十年」、僕らにとっては確かにもうすぐですね。
ただ、神様にとって、人の世は短いかもしれませんが、
僕らにとってはそれなりに長い面もありますなあ。
.
ともかく、お互いに長生きして、
80歳過ぎたら同窓会でもしましょう!
もちろん、その前にやるのも大歓迎ですよ~(^^)。

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