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受刑者の選挙権が認められると、府中市議会に1人の代表者を送り込めるかも

「服役中、選挙権ないのは違憲」元受刑者が初の提訴

 服役中の受刑者の選挙権を認めない公職選挙法11条の規定は憲法違反だとして、元受刑者の男性(66)=大阪市=が17日、国に11条が違憲であることの確認と、投票できなかったことで受けた精神的苦痛への慰謝料100万円の支払いを求める訴訟を大阪地裁に起こした。受刑者の選挙参加を求め、11条の違憲性を問う訴訟は初めてとみられる。

(2010年12月17日 朝日新聞)

 上で紹介した朝日新聞記事によれば、元受刑者が、服役中に選挙権を認められなかったことに対して慰謝料請求の裁判を起こしたそうだ。

 もし、裁判で訴えが認められ、受刑者に選挙権が認められたらどうなるのだろうか?
 法務省の「平成22年版犯罪白書のあらまし」によれば、2009年末現在の受刑者数は6万5951人だ。このうち、99%以上は成人。塀の外にいれば、選挙権を得られていたはずである。
 一方、総務省の報道資料「平成21年9月2日現在選挙人名簿及び在外選挙人名簿登録者数」によると、日本における有権者の総数は1億0418万人。6万5000人÷1億0418人=0.06%に過ぎない。もし、受刑者の待遇改善などを訴える政党・政治家が現れたとしても、少なくとも国政選挙の比例区レベルでは、大幅な集票率アップにはつながらないだろう。

 ただし、地方選挙になると、だいぶ話が変わってくる。法務省の「全国の矯正管区・矯正施設・矯正研修所一覧」ページによると、日本最大の刑務所と言われる府中刑務所の定員は2842人。これに対し、2007年4月22日に行われた府中市議会議員選挙における、最下位当選者の獲得票数が1875票だった(府中市公式サイト「平成19年4月22日執行 府中市議会議員選挙」ページより)。仮に、府中刑務所の受刑者が一致団結して投票すれば、市議会に1人の代表者を送り込むことが可能だ。

 裁判で元受刑者の訴えが認められる可能性は、恐らくないだろう。しかし、受刑者に選挙権を与えるべきかという話題には、個人的に興味がある。この先、法廷などでどのような議論が交わされるのか、注目してみたい。

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 ちなみに僕は、受刑者への選挙権付与には反対だ。
 法律は、人間同士が快適に暮らすために決めた約束事。人を傷つけない、人の財産を盗まないなどのルールは、他者を尊重し、同時に己の安全を確保するため、守らなければならない義務である。権利と義務は、言うまでもなくワンセット。正当な理由なく義務を怠った者は、権利を制限されてしかるべきだと思う。

 義務を果たさなかった人が権利を主張するなんぞ、しゃらくさい。率直に言えば、僕にはそんな風にしか思えないのだ。

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