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プロ野球全選手の年俸総額は、20年前に比べて2.76倍に増加

ダルビッシュ、5億円で契約更改 現役日本選手最高額

プロ野球・日本ハムのダルビッシュ有投手(24)が6日、札幌市内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、現役日本選手最高となる、年俸5億円で一発更改した。

(2011年1月6日 朝日新聞)

 プロスポーツ選手の収入を自らのそれと比べ、「高すぎる」と批判する人がいる。だが、僕はそうした意見には反対だ。
 報酬とは、感謝の量に比例して与えられるべきものだ。その人が誰かの役に立ったり、誰かを幸せにした分だけ、お金をもらえる仕組みが望ましいと僕は思っている。
 その点、卓越したスポーツ選手は、多くの人にたくさんの幸せを与えられる存在だ。彼らのプレイを見て、僕らは興奮し、ストレスを忘れ、勝利に酔うことができる。特に、ダルビッシュ選手のように取り替えのきかない選手ならなおさらだ。彼らが一般人より多くの収入を得ることは、当然のことだと言えよう。

 ただし、プロスポーツ選手の年俸が上がり続けることには問題もある。特に日本のプロ野球の場合、選手の人件費を球団が支えきれなくなっているのだ。

 下のグラフは、プロ野球全球団の総選手年俸の推移をまとめたもの。日本プロ野球選手会ウェブサイトの「2010年シーズンの年俸調査結果の発表」ページから、全球団の支配下公示選手数と平均年俸を掛け合わせて算出している。

プロ野球選手の年俸総額

 1990年当時の選手年俸の総額は103億円。つまり、1球団あたりの額は、103億円÷12球団=8億6000万円だった。ところが、2000年には239億円(1球団あたり19億9000万円)にまで増加。そして、2010年には284億円(1球団あたり23億7000万円)に達した。選手年俸の総額は、20年間で2.76倍に増えた計算になる。
 球団の収入が順調に増えていれば、人件費が膨らんでも問題はない。しかし、ここ数年、プロ野球の経営環境は逆風続きだ。当ブログの2010年10月25日付け記事「日本シリーズの放映権料はバラエティ番組制作費の2倍」でも触れたように、テレビの放映権料は右肩下がり。さらに、テレビ中継される試合数自体も激減している。観客動員数も、現状維持が精一杯の状況だ。
 2010年12月29日付けmsn産経ニュース記事「ロッテの収入、過去最高の80億円 それでも赤字20億円」では、日本シリーズ進出や、MLBに移籍した西岡選手の入札金といった臨時収入があったロッテでも、20億円の赤字を出したと伝えられている。昨年末、TBSが横浜ベイスターズを売却しようとしたのも、重い赤字に耐えかねた結果の動きだろう。

 現状、日本のプロ野球球団には3つの選択肢しかない。1つ目は、入場料収入やグッズ収入を拡大し、ネット放送など新たな収益の柱を見つけることで、増収を図ること。2つ目は、親会社からの補填を受け続け、赤字を甘受し続けること。そして3つ目が、サラリーキャップ制などを導入し、人件費の高騰に歯止めを掛けることだ。
 個人的には、1つ目と3つ目の方法の組み合わせ以外に、道はないと思う。しかし、サラリーキャップ制を敷くと、MLBとの年俸格差はさらに大きくなるはず。ダルビッシュ選手を始めとするトップ級の流出も、激しくなるかもしれない。

 経営の健全化と有力選手の引き留め、どこでバランスをとればいいのか。これは、なかなかの難問だ……。

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