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スーパーの面積あたり販売額はピーク時より55.8%減

昨年の全国スーパー売上高、14年連続で減少

 日本チェーンストア協会が24日発表した全国スーパーの2010年の売上高は12兆3556億円で、既存店ベースでは前年比2・6%減となり、消費税率が3%から5%に引き上げられた1997年以来、14年連続で減少した。
 消費者の節約志向が続いていることに加え、衣料品や家電など専門店との競争が激しくなっていることなどが影響した。

(2011年1月24日 読売新聞)

 上で紹介した読売新聞記事で伝えられているとおり、スーパーの売上高は、14年連続で減り続けている。
 確かに、1997年の消費税増税により、各スーパーは大きな打撃を受けた。しかし、この業界に陰りが見えたのは、もっと前のこと。当時最大手だったダイエーが、リクルートの買収(1992年)、福岡ドーム開業(1993年)など、我が世の春を謳歌していた頃には、業界衰退の兆候は現れ始めていた。

 下のグラフは、日本チェーンストア協会の統計資料「年間統計(暦年)~規模推移」を基に、協会加盟スーパーの総販売額と、総販売額を総店舗面積で割った「1平方メートルあたり販売額」を図示したもの。

supermarket

 スーパーの市場規模がピークを迎えたのは1997年。総販売額は16兆8300億円に上った。一方、2010年の総販売額は12兆3600億円。市場規模は26.7%縮小したことになる。ところが、1997年におけるスーパーの店舗面積が1698万平方メートルだったのに対し、2010年の店舗面積は2312万平方メートル。売り上げ減にもかかわらず、店舗面積は36.2%も増えているのだ。
 その結果、面積あたり販売額は、ピーク時の1991年以来、急激に下がっている。1991年の1平方メートルあたり販売額は120万7000円。一方、2010年は53万4000円。減少率は、なんと55.8%である。その分、スーパーの利益率も下がっているのだ。

 スーパーの業績が落ちた理由は、比較的はっきりとしている。
 下の図は、日本チェーンストア協会の統計資料「年間統計(暦年)~販売額、前年比」から、1997年と2010年における食料品、衣料品、住関品(雑貨、医薬・化粧品、家具、家電など)、サービス(チケット販売、キャッシング、DPE、クリーニングなど)の販売額を抜き出したもの。

  1997年 2010年 減少率
総販売額 16兆8600億円 12兆3600億円 26.7%減
食料品 8兆0700億円 7兆7500億円 3.9%減
衣料品 3兆4800億円 1兆3000億円 62.6%減
住関品 3兆6600億円 2兆5200億円 31.2%減
サービス 2700億円 460億円 82.7%減

 スーパー全体の総販売額は、前述したように26.7%減少した。ところが、食料品の販売額は3.9%しか減っていない。この分野では、スーパーはそれなりの競争力を保っていると言える。問題は、それ以外の部門だ。恐らく、衣料品はユニクロに、家電はヤマダ電機に、雑貨や医薬・化粧品はマツモトキヨシにという具合に、それぞれの専業企業にシェアを奪われたのだと想像する。
 であれば、スーパーが進むべき道は明らかだろう。競争に勝てる見込みのない衣料品や住関品部門はきっぱりと諦め、他社に任せてしまうのだ。同時に、食材や加工食品の宅配業務など、食関連の新サービスを提供して顧客ニーズをつかむ。

 今後は、「食」にこだわり、上手に縮むことができたスーパーだけが生き残れると考えているのだが、果たしてどうなるだろうか。

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