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訪日外国人数が半分になれば観光関連業界は5700億円の減収に

3月の訪日外国人、前年の半分に 震災・原発の影響で

 日本政府観光局は14日、3月に日本を訪れた外国人旅行者数は、東日本大震災や東京電力福島第1原発の事故の影響で前年同月比50・3%減の35万2800人だったとする推計値を発表した。2009年10月以来のマイナスであるとともに、調査データのある1961年1月以降、最大の下落率となった

(2011年4月14日 47NEWS・共同通信)

 日本政府観光局(JNTO)の報道発表資料「訪日外客数/出国日本人数(2011年 3月推計値 11年1月暫定値)」によると、2011年3月の推計訪日外客数は35万2800人。前年の約71万人から半減した。
 観光庁の資料「訪日外国人の消費動向 訪日外国人消費動向調査結果及び分析 平成22年年次報告書」によれば、訪日外国人1人あたりの旅行消費額は約13万3000円。一方、昨年の訪日外国人数は861万人だった。仮に、震災の影響で外国人の客足が半減したとすれば、13万3000円×(861万人×50%)≒5700億円ほどが失われることになる。旅行会社、ホテル、テーマパークなどの関連業界にとっては、手痛い打撃だ。

 ところで、東日本大震災が起きたのは3月11日。3月が3分の1過ぎたところだった。恐らく、この日までは昨年並みの外国人旅行者が日本を訪れていたのではないか。
 そこで、2010年3月の国籍別訪日外国人数を3分の1にしたものを「震災前推定来客数」とする。また、2011年3月に実際に日本を訪れた外国人数から「震災前推定来客数」を差し引いた人数、すなわち3月11日以降に日本を訪れた外国人数を「震災後推定来客数」としよう。さらに、2010年3月の国籍別訪日外国人数を3分の2にした人数、すなわち、震災がなければ3月11日~31日までに期待できたであろう訪日外国人数を「震災後期待来客数」とする。
 ここで、「震災後推定来客数」を「震災後期待来客数」で割れば、震災にも関わらず、3月11日~31日に訪日した人の割合が求められるはず。これを「非自粛率」とする。前出の「訪日外客数/出国日本人数」から国籍別の訪日外国人数を抜き出し、まとめたのが下表。日ごとの訪日人数が均等だと仮定して算出しているため、実態と大きく異なる可能性もあるが、参考にはなると思う。

  震災前推定数 震災後推定数 震災後期待数 非自粛率
韓国 5万6432人 3万2668人 11万2863人 29%
中国 4万1105人 2万1395人 8万2209人 26%
台湾 2万9841人 1万2259人 5万9683人 21%
香港 1万2122人 1978人 2万4244人 8%
タイ 9447人 2253人 1万8893人 12%
シンガポール 4490人 1810人 8979人 20%
豪州 6824人 4076人 1万3649人 30%
米国 2万3851人 1万5049人 4万7702人 32%
カナダ 5042人 2758人 1万0083人 27%
英国 5936人 4164人 1万1873人 35%
フランス 4422人 1378人 8843人 16%
ドイツ 4714人 286人 9427人 3%
マレーシア 4043人 1457人 8087人 18%
インド 1770人 1730人 3540人 49%
ロシア 1493人 607人 2985人 20%

 こうしてみると、訪日を自粛した人の割合が、国によって大きく異なることが分かる。インドからの訪日数は、震災前の半分ほどのペース。一方、ドイツはほとんどの人が訪日を取りやめた。
 こうした違いがどこから生まれたのか。各国の渡航規制、日本に関する情報の豊富さ、国民性……。特に注目したいのは風評被害だ。訪日自粛率が高まった地域では、日本の現状について、極端な情報が広まっている危険性があるのではないか。

 現在、日本は世界中で風評被害を受けている。2011年4月7日付けmsn産経ニュース記事「工業品も放射線『風評被害』 輸出前の検査、専門機関に依頼殺到」によれば、工業製品に射線量の検査証明を求めるケースも多くなっているらしい。こうした二次被害を防ぐため、正しい情報を広めることが必要。その際に重点を置くべき国はどこか、上の表から見えてくるかもしれない。

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コメント:2

BLITZ 2011年4月15日

震災と原発事故に遭ってもその土地に留まりたい日本人と、
仕事を辞めてまで、あるいは母国から帰国指令が出されたり、
意識の違いなんでしょうかねぇ。

観光産業にも大きな打撃だし、影響はスポーツ界にも及んでいます。

余震は続くし事故の収束はまだまだ先のことで、当面はこういう状態が続くのかもしれません。

白谷 2011年4月15日

BLITZさん、こんにちは。
.
人間の「財産」には、いろいろな種類があると思います。
お金のように、どこにでも移動できるものもあれば、
人間関係や仕事仲間のように、
持ち運びが難しいものもあります。
日本人の場合、他の土地に持ち運べない「財産」が、
外国人よりかなり多いと思うんですよね。
だから、リスクに耐えられる間は、
できるだけ日本にとどまろうとする。
.
さらに、情報の入手しやすさも、
日本人と外国人ではかなり違うと思います。
僕らは、普通に生活しているだけで、
震災に関する情報を十分に(嫌になるほど)手に入れられます。
でも、外国人はそうでもないですよね。
街中で他人の会話を耳にする機会も少ないだろうし、
親戚や友達から噂話を聞くケースも少ない。
そうなると、どうしても不安が募るでしょうから。
.
日本にとどまるメリットの大きさ。
そして、情報の入手しやすさ。
この2つが、日本人と外国人の「逃げ足の速さ」の
違いなのかなあと思ってます。

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