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日本は水泳・柔道・レスリングで全メダルの63%を獲得

【ロンドン五輪】総人口を獲得メダル数で割ると1位はグレナダ最下位インド / 日本はいったい何位?

世界的な経済誌「フォーブス」が、オリンピックに関する興味深いデータを紹介していたのでお伝えしたい。現在開催中のロンドンオリンピック2012において、メダル獲得数で1位の座についているのはアメリカだ(2012年8月10日現在)。次いで中国、イギリスという順位になっているのだが、これを総人口やGDP(国民総生産)と照らし合わせてみると、ユニークな結果が出てくるのである。

総人口で獲得メダルを割ると、1位に輝くのはグレナダ。GDPで割っても同じくグレナダだ。国としての力は弱くてもメダルを獲得できるのは、やはりハングリー精神によるものなのだろうか?

(2012年8月11日 ロケットニュース24)

 ロンドンオリンピックが終わった。いろいろなことがあったが、個人的にはとても楽しめた大会だった。

 このサイトでも、オリンピックの総括のつもりで記事を考えてみた。最初に思いついたのは、各国の獲得メダル数を人口やGDPで割ること。ところが、上のロケットニュース24記事で紹介されている通り、すでに「フォーブス」などいくつかのメディアが同種の計算をしているらしい。そこで僕は、各国の総獲得メダル数を「上位3競技の獲得メダル数」で割り、特定競技への依存度を割り出してみようと思う。

 もちろん、メダル数というものは表層的なものだ。何しろ、なでしこジャパンがチーム全員で獲得したメダルも、カウントされる数字は「1」。一方、競泳のマイケル・フェルプスのように、1人で6個のメダルを獲得する選手もいる。それらを同じ土俵の上で比較するのは、かなりの無理があるとは思う。まあ、お遊びのつもりで下の表を見て欲しい。

メダル数 メダル数の多かった競技 「依存率」
アメリカ 104個 水泳(31)、陸上(29)、体操(6) 63%
中国 88個 飛び込み(10)、水泳(10)、バドミントン(8) 32%
ロシア 82個 陸上(18)、レスリング(11)、体操(8) 45%
イギリス 65個 自転車トラック(9)、ボート(9)、陸上(6) 37%
ドイツ 44個 陸上(8)、カヌースプリント(6)、馬術(4) 41%
日本 38個 水泳(11)、柔道(7)、レスリング(6) 63%
オーストラリア 35個 水泳(10)、自転車トラック(5)、ボート(5) 57%
フランス 34個 柔道(7)、水泳(7)、自転車トラック(3) 50%
韓国 28個 フェンシング(6)、射撃(5)、アーチェリー(4) 54%
イタリア 28個 フェンシング(7)、射撃(5)、ボクシング(3) 54%
オランダ 20個 乗馬(4)、水泳(4)、セーリング(3) 55%
ウクライナ 20個 ボクシング(5)、陸上(3)、カヌースプリント(3) 55%

ロンドンオリンピック公式サイト中のデータを基に算出。「依存率」とは、「上位3競技の獲得メダル数の合計」を総獲得メダル数で割ったもの。

 獲得メダル数トップはアメリカだ。内訳を見ると、陸上と競泳だけで60個のメダルを荒稼ぎしている。メダル獲得上位3競技への依存率(以下「依存率」)は63%で、20個以上のメダルを獲得した国の中で一番高い。ただし、それ以外の競技がダメというわけではない。アメリカは、全36競技のうち21競技でメダルを獲得。これは、中国やロシア(20競技でメダル獲得)を上回って第1位だ。「広く深く」という戦略が採れるのは、さすが世界に冠たるスポーツ大国である。

 対照的なのは中国。メダル数が最も多かった競技は飛び込みと競泳だが、獲得したのは各10個にとどまる。しかし、表にある上位3競技の他にも、体操で8つ、射撃・ウェイトリフティングで各7つ、陸上・卓球で各6つのメダルを奪った。「依存率」は、参加国中最低の32%。幅広い種目で、まんべんなくメダルを取っているのである。開催国イギリスも「依存率」は3割台で低め。幅広い競技で強化を進めていたことが伺える。

 意外だったのが韓国だ。上位にはフェンシング、射撃、アーチェリーが並んでおり、国技テコンドーの名前がない。テコンドーは男女あわせて8階級あり、8人の金・銀メダリスト、16人の銅メダリストが生まれているのだが、このうち韓国人はわずか2人(金1、銀1)だけなのである。今大会、日本人柔道選手の苦戦が話題になったが、それでも全14階級で7つのメダルを取った。ひょっとすると、韓国のテコンドーの方が深刻な状況なのかもしれない。

 予想外の国同士が競合関係にあるのも発見だった。例えば韓国とイタリア。フェンシングでは、イタリアの獲得メダル数が7個で1位、韓国が6個で2位。射撃では韓国もイタリアも5個で、中国(7個)に次ぐ同率2位だった。表には載せていないが、イラン(ウェイトリフティング3位、レスリング3位)とアゼルバイジャン(ウェイトリフティング3位、レスリング2位)もなかなかのライバル関係だと言える。

 そして今大会の日本は、13の競技で38個のメダルを獲得した。競泳・柔道・レスリングへの「依存度」は63%で、これはアメリカに次いで高い。今回、過去最多のメダルを得た原動力は、間違いなくこの3種目にある。改めて、関係者の皆さんに感謝したい。

 ところで、メダル数だけを見ると、日本のスポーツ界では「選択と集中」策が進んでいるようにも見える。予算面などから見た場合、その推測は当たっているのだろうか? 詳しい人がいれば、ぜひお教えいただきたいと思う。

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