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父の死に関連した備忘録(2)~若い世代にこそ遺書は必要

4月2日の早朝、父が亡くなりました。
父を送り出す中でで気づいたことについて、
備忘録を残しておきます。
2つめのテーマは、「遺書」です。

僕の父は、最後まで治る気でいたと思います。
亡くなる前日、母と交わした最後の言葉は「また明日」でした。
そのため、遺書のたぐいは一切残していません。

父の場合、遺書がなくても特に不都合はなかったでしょう。
父は亡くなる直前、多くの人に会っていました。
その際、伝えるべきこと、伝えたいことは伝えていたと思います。
また、引退してからかなりの年月が経っているので、
仕事に関する連絡事項もありませんでした。

しかし、現在の僕が突然死んでしまった場合、
状況は全く異なります。
現在、仕事に就いていて、しかもフリーランス。
亡くなった後の手続きについて、
かなり細かい部分まで指示をしておく必要があると痛感しました。
70代で亡くなった父より、40代の僕の方が、
遺書を作っておく必要性は格段に大きいのです。

実は、僕は5年ほど前に、
「遺し書き」と題した遺書を書いています。
当時、親しかった同世代の友人が立て続けに亡くなり、
死というものの存在をごく身近に感じた頃です。
己が突然死んだ場合に備え、必要な準備をしようと考えました。

内容は、このようなものです。

——————–
○はじめに
……この「残し書き」の趣旨について

○第1条 緊急時の連絡先
……死亡時、もしくはそれに準ずる緊急時の連絡先リスト
※必ず連絡して欲しい5人と、余裕があれば連絡して欲しい5人

○第2条 延命処置の拒否
……植物状態などに陥った場合、無意味な延命処置はしないこと

○第3条 臓器等の提供
脳死の場合、臓器を日本臓器移植ネットワークに提供すること

○第4条 葬儀
……葬儀に関する希望

○第5条 埋葬
……埋葬に関する希望

第6条 相続
……財産や保険金に関する注意書き

第7条 私物の処理
……仕事用PCについては一定期間保管の上で廃棄。それ以外のPCについては、中身を見ずに初期化。名刺、仕事用の資料の廃棄方法。その他の私物の廃棄方法など

○第8条 各種契約の解除
……クレジットカード、携帯電話、インターネットサービスをはじめとする各種サービスの解約について。ID、パスワードを記録した別ファイルの保管場所についても付記

○第9条 その他
……「残し書き」で触れていない事柄について

○終わりに
……家族への謝意
——————–
※それぞれの詳細については、いろいろ差し障りもあるので(^^;;、書いていません。

これを書いた当時、僕は参考にできるひな形を
ネットなどで探してみたものです。
ところが、役立つものはほとんど見つかりませんでした。

また、世の中ではかなり前から、死ぬ前に必要事項を記入しておく
「エンディングノート」が広まっています。
実は、以前、葬儀や死をテーマにした単行本を
手がけた経験があったため、
僕はこの種のものをいくつか読んだことがあります。
ただ、現時点で市販されているエンディングノートは、
ほぼ全てが高齢者向けに作られているのです。

エンディングノートや遺書を本当に必要としているのは、
むしろ、若い世代ではないかと思います。
仕事、家族(特に子供)への処遇など、
短期間で判断・対応を迫られる事柄は、
高齢者より若い人の方がずっと多いでしょう。
また、一般に現役世代の方が、
仕事・プライベートでの交友関係は広いはずですから。
だから、遺書を事前に用意しておくことで、
残された側の負担は、ずっと軽くなるのです。

ということで、若い世代向けのエンディングノートが、
もっと世の中に増えるといい。
そんなことを思いました。

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コメント:2

くまおま 2013年4月5日

ここにコメントするのは久しぶりです。実は僕の老親がここ数年で相次いで亡くなっているのですが、今切実に感じているのは、逆エンディングノートの必要性です。人間関係にせよ、近所付き合いや公的私的のあらゆる事で判断に迷う事が多々あります。こんな時父は義母はどう判断していただろう、と。
老親がある年齢に達したら、日頃の会話の中から判断基準や必要と思われる事を、残されるであろう僕らが書き留めておくべきだろうと。自分のエンディングノート以上に老親のエンディングノートを僕らがそっと用意しておく必要が切実にあるのです。今時々困っています。

白谷 2013年4月6日

くまおまさん、コメントありがとうございます。
「逆エンディングノート」、なるほど大切ですね。

僕を含めて多くの人は、
死に向けた準備をおろそかにしすぎかもしれません。
確かに、死について話したり準備をしたりするのを
不吉・不謹慎だと感じる気持ちは分かります。
でも、人はいつか死にます。
その準備を、本人や周囲がきちんとしておくことは、
実に大事だと思うのですよね。

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