相変わらず、喉の痛みは引かない。
しかし、すごいニュースが続く。
9歳のときに連れ去られ、19歳になってようやく家族のところに戻ってきた女性の話。例の「ストーカー殺人事件」で殺された女性の元交際相手で、事件のカギを握ると考えられていた男が自殺していたという話。野島伸司脚本じゃん、それじゃ。ま、ドラマでは、誘拐された少女は鉄仮面をさせられてたり、自殺した男は実は体つきの似た別人だったりするんだけどさ。
しかしなあ、僕も一応、2人の娘を持つ父親。自分の子供に置き換えてみると、こりゃあたまらん気持ちになる。あんまりふざけちゃいけないよな、反省。
そうそう、思い出した、何日か前に「犯罪被害者の会」(?)って団体が記者発表をやってたよな。その中に、奥さんと小さな子供を少年に殺されたダンナさん(確か山口の方の事件だった)がいて、犯罪者の人権は守ろうとするのにどうして被害者側の権利は守ってくれないのかと訴えてた。しごくもっともな話だ。
権利、権利と、僕たちは当たり前のように口にする。でも、権利というものには、それを制限する2つの要素が確かに併存していることに関して、注意を払う人は少ないだろう。
その1つは、「ある人の権利は、他の人の権利を犠牲にしてまで享受できるものではない」ということ。もし、ある人の主張する権利が、別の人が主張する権利と相容れない場合、そこには何らかの調整が行なわれてしかるべきだ。互いの権利の境界線は、ある場合は両者から等距離の場所に、ある場合はどちらかの側により近い位置に引かれるんだろう。
もう1つは、「権利というものは、常に義務と表裏一体である」ということ。つまり、義務を果たさない人間に、権利は発生しないと、僕は思っているのだ。
別になにも、例えば憲法で「国民の義務」と定められている納税をさぼったからって、すぐさま「お前の人権、取りやめ!」なんて言うつもりはないよ。この場合の義務ってのは、それよりもっとずっとハードルの低いもの。つまりね、「お前それ、人間じゃねえよ……」ってことをやったら、それは人間としてのルールを破った、人間としての義務を放棄したっつうことになるんじゃないだろうかなあ、なんて思うんだな。
例えば山口の事件では、犯人の18歳の少年は最初から暴行目的で被害者宅に押し入り、抵抗する女性を絞殺してから強姦したらしい。さらに、近くにいた子供(たしか10ヶ月とか、そのくらいだったと思うが……)が泣いているのを見て、これも殺してしまった。そんな子供に証言能力なんてあるわけないのに、それでも、だもんな。これが、人間として許されることだとは、到底僕には思えない。人間としての最低限のルールを放棄してしまった、そうした凶悪犯罪者に、「人権」を認めることは適当なんだろうか? とても僕には、納得できない。
それが、被害者側の権利を損なうのなら、なおさらだ。山口の事件のダンナさんは、法廷に妻子の遺影を持ちこもうとしたとき、裁判所から拒否されたらしい。いわく、「被告が冷静に裁判を受ける権利を阻害する」だってさ。そりゃねえだろよ、ダンナさんの「殺された妻子に裁判の様子を見せたい」って気持ちはないがしろでさ、加害者側の権利だけを優先するなんてさ、そりゃどう考えたって変だって。
あ、そうだ、オウムに関するニュースも多かったな。その中で考えさせられたのが、石井久子の子供の小学校入学を、役所(管轄は教育委員会だったような……)が拒否したニュース。
今、全国各地で「オウム排斥市民運動」ってのが起こっている。これは、ある程度は仕方がないとは思う。何しろ、オウムは地下鉄サリン事件、長野サリン事件などの数々のテロ活動を行った団体。最近でも、麻原の息子を拉致する事件を起こすなど、その体質は変わってなさそうだ。そんな団体が隣に引っ越してきたら、これは確かにたまらん。
余談だけど、葬儀場や老人介護施設、学校、保育施設などの建設反対運動ってのも、各地で起こってるらしい。これはオウムの件とは全く違う。
葬儀場などの施設の場合は、「縁起が悪い」「そんなものを近くに建てられると不気味だし、地価も下がる」「子供の声がうるさくてイヤだ」という理由がほとんど。言わば、住民のエゴなのだ。自分も大声をあげて遊んでいた子供だったし、将来は老人になって人に面倒を見てもらい、やがては火葬場で焼かれて死んでいくつうに、でも自分がそれらによって迷惑をするのはイヤだと言う。それはちょっと勝手だよな。
反対運動をやってる人たちもその辺は感づいているらしく、多くの場合運動の口実は「建設によって自然破壊が起こる」なんてことにしてるんだよな。
確かに、「地価が下がる」「声がうるさい」ってのは迷惑だろう。だったら、それを補うだけの方策を立てて、それで受け入れ態勢を作ればいい。地価が下がった分は補償し、子供の声がうるさくないように隣家との間は十分にとり、植栽も行う(で、余計にかかった分の税金は、当然住民全体が負担する)。それなら、僕はウチの近くにそういう施設が来ても、全然OKさ。ウチからちょっと離れたところにそういう施設が建って、それで住民税が上がっても、納得して払うし。
話は戻ってオウムの件。
オウム自体を、住民が排斥するのはわかる。しかし、石井久子の子供を学校に入れない権利ってのは、住民にはあるんだろうか? 確かに、その村(町?)の子供には、静かな環境で勉強をする権利があるだろう。でもなあ、石井久子の子供にだって、勉強する権利はあるもんなあ。さらに、石井はオウムの幹部(元幹部か、正確には)かも知れんが、石井の子供は決してそんなことない。石井の子供はサリンをまいたわけじゃないし、VXガスで人を殺してもいない。って言うか、オウムの教義を信じてるかどうかもわからん。なのに、なあ。双方の権利の境界線が、入学拒否ってところにあるってのは、それでいいのか?
わからん。
オウム本体にしたって、末端の信者は基本的に無害だろう(幹部の連中はアブナイかもしれん)。でも、彼らもいろんな街で排斥され、流浪状態だったりする。
もともと「普通」の世の中から、ある意味で追い出されてオウムに入った人も多いのではないかと想像するが、さらに排斥運動なんか食らっちゃったら、もう、どんどん世の中に戻れなくなっちゃうんじゃないかなあ。彼ら、ちょっとかわいそうだ。だってなあ、彼らも人殺しなんてしてないよ。1人1人は、善良で小心で、潔癖で理想主義者で現状に対する危機意識も強かったりすんだよ、もしかすっと。でも、あるいはそれゆえに、世の中からはじき出されてしまう。う~む、やっぱちょっとかわいそうだなあ……。
かと言って、彼らが麻原なり上祐なりの言うことをまだ信じていて、さらに彼らに麻原や上祐の命令が届くとしたら、これはやはり危険なことだ。末端のオウム信者は善良で、彼らに人権があったとしても、その隣人にも人権がある。葬儀場ならあとでフォローがきくけれど、サリンをまかれたら取り返しがつかない。どうしたらいいんだべなあ……?
この際、「オウム特別区」を作るか?
オウム信者を居住させる地区を、法令で作る。信者は共同生活を望んでるんだし、日本のあらゆる地区がオウム排斥を望んでいる。であれば、そういう解決法もありだと思うんだけどなあ。でも、そんなことしたら、国がオウムの存在を公認するって取られるかもしれないし、他の宗教団体が「オレのところも特別区にしてくれ」って言い出すかもしれないもんなあ。無理か、やっぱし。
だったら、オウムを完全に解体するか?
でも、言うは易し、だよな。まず、オウム信者全員が教義を放棄するなんて思えない。だって、宗教だもん。もともと宗教ってのは非合理を含んでいるもの。それを承知で皆信じてるんだから、理詰めで説得したって納得するわけがない。感情で攻めるにしたって、親兄弟を捨ててオウムに飛びこんだ信者に対して、どんな方法も対して効きやしないだろうし。だいたい、オウム首脳部が「サリン事件はオウムがやりました」って認めてるのに、それでもまだあんなに信者がいるんだもん。そりゃ、彼らの信仰は筋金入りだよな。
で、今の時代、電子メールでも使えば、バラバラに住んでいても信者同士簡単に連絡が取れる。例えば、10人以上の信者が集会を開いちゃダメ、とか法律で決めても、チャットで集まっちゃえばいいもんな。それを防ぐには、彼らの電子メールやホームページを、盗聴法案にのっとって調べるのか? それもエライ怖い世の中だよなあ。いつ自分たちが、同じことやられるからもわからんもん。確かにオウムも怖いんだけどさ。……。
とにかく、利害が対立している人同士、団体同士の調整をするのは大変だっつうことだな、ってそんな結論かいっ!
大蔵省が2005年までの国の財政状況を試算して、毎年30兆円の国債発行が必要だって報告したっちゅうニュース、これもビックリした。何が驚いたって、その厚顔無恥ぶりと無能ぶりに。
だってさあ、今の予算規模って80兆円くらいでしょ? なのに、毎年30兆円の国債を発行するってのは、どんな予算を組んでるわけ? 普通に考えれば、それってよっぽど背伸びした予算を組んでるか、あるいはよっぽどムダのある予算を組んでるとしか思えないじゃん。そんなダメな予算を組んで、おまけにバカな試算を出してさ、それでのほほんとしている大蔵省って、いったいなんなんだ?
ま、大蔵省は強いもんね。なんつったって、徴税権ってのを持ってるらしいから。いざとなったらシモジモの者どもからビシビシ税金取りたてればいいと思ってるんだろうな。
だからなあ、僕は英語ができたらいいなあと、心から思う。で、アメリカに脱出して、日本になんてビタ一文の税金も払わないんだ。そんでもって、日本に居残っちゃってすんげえ税金取られてる人のニュースを見て、「あら、日本ってのは大変なんだねえ」なんてコーヒー片手に言ってみたりする……
でも、僕は英語ができない。だから、大蔵省とか、日本の政治家とかに、すっげえ腹が立っちゃうんだよな。ったく。
最後に、これもかなり驚いたニュース。
フランスの議会で、各政党の公職選挙における立候補者を、男女同数にするという法律が可決されたそうだ。これはまた思い切った法律だよなあ。
個人的には、立候補者の男女比を1対1に固定するっ