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震災によるがれきの量は、東京ドーム8.5個分
- 2012年3月13日 17:54
- ニュースな数字
震災がれき:都道府県・政令市に今週、処理要請…閣僚会合
政府は13日、東日本大震災で発生した災害廃棄物(がれき)の処理を進めるため、初の関係閣僚会合を開催した。議長の野田佳彦首相は、被災地以外で処理する広域処理について、全都道府県と政令市に受け入れを文書で要請することや、がれきを再利用し、復興の象徴的な事業として津波の防潮林や避難のための高台を整備する方針を示した。
震災によって発生したがれきの処理は、遅れに遅れている。上で紹介した毎日新聞記事によれば、岩手県・宮城県・福島県で発生したがれきの総量は2252万8000トン。このうち処分が済んだのは、わずか6.7%の150万8000トンに過ぎない。残ったがれきは、2252万8000トン-150万8000トン=2102万トンだ。
ところで、「がれき2102万トン」とはどのくらいの量なのだろうか。国立環境研究所サイトの「東日本大震災関連ページ」に掲載されている資料「災害廃棄物の重量容積変換について(第一報)」によれば、がれき(搬出・処分時)の比重は1立方メートルあたり2.0トンと見積もられている。2102万÷2.0≒1050万だから、がれき2102万トンは容積に直せば約1050万立方メートルというわけだ。
東京ドームの容積は124万立方メートル。1050万÷124万≒8.5だから、震災で発生したがれきは東京ドーム8.5個分に相当する。また、仮にがれきを深さ1メートルの穴に埋めて処分する場合、必要な敷地は1050平方メートル=10.5平方キロメートル。これは、荒川区(面積10.2平方キロメートル)に匹敵する広さだ。これだけのがれきを被災地だけで処分するのは、とても難しいことだろう。
がれきの処分を、日本全体で分かち合わなければならないことは、ごみの最終処分場の状況からも伝わってくる。環境省の報道発表資料「一般廃棄物の排出及び処理状況等(平成21年度)について」によると、2009年度末時点でのごみ最終処分場の残り容量は、日本全体で1億1604万立方メートルだ。
もし被災3県が抱える最終処分場が、3県の人口(日本全体の4.5パーセント程度)に比例しているとすると、その容量は520万立方メートル程度と推測できる。全てのがれきが最終処分場で処分されるわけではないが、それでも「1050万立方メートル」に比べると、やはり少ない。
どこをどう考えても、がれきを被災地だけで処理することは難しそうだ。やはり、日本全体が分に応じた負担をするしかない。ただ、どうしてもがれきの受け入れを拒否する自治体もあるだろう。
その場合は、受け入れを拒否する代わりにその自治体の地方税を高くし、その分を被災地支援に回すなどの仕組みを作る方法が考えられるだろう。「カネで安全を買う」ようで、個人的には好きになれないやり方だ。しかし、皆が妥協できる着地点としては、十分に考えられるのではないか。
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2011年の離婚は1万6000件減で、戦後最大の減少幅
- 2012年3月11日 13:32
- ニュースな数字
死者・不明者1万9009人 東日本大震災きょう1年
掛け替えのない多くの命が奪われた東日本大震災の発生から、11日で1年となる。大きな被害を受けた岩手、宮城、福島3県の自治体は追悼式典を開き、被災地では犠牲者の鎮魂と復興を祈念する催事も行われる。行方不明者の死亡認定はこれまで、被災3県で3700人を超えた。複雑な思いを抱えながらも、家族の「死」を受け入れた人が少なくない。被災者はあらためて悲しみを胸に刻み、復興を誓う。
警察庁の10日現在のまとめでは、死者は12都道県で1万5854人、不明者は6県で3155人で、死者・不明者は計1万9009人となっている。
今日で、あれから1年が過ぎた。
大震災は、僕にとって決して過去ではない。拭っても消えない染みのように、今も心の一角を暗く重たくしている。関東在住の僕ですらこんな風なのだから、被災地の方々はなおさらだろう。現在も苦しんでいる人がたくさんいることだけは、忘れずにいようと思う。
日本はあの日以来、大きく変わった。そして、変化に順応するために、日本人の意識も変わりつつあると感じる。その一つの表れが、離婚件数の減少だ。
厚生労働省の「平成23年(2011)人口動態統計の年間推計」を元に、戦後の年間離婚件数を折れ線グラフ化したのが下図。2011年の推計離婚件数は23万5000件で、前年(25万1378件)に比べて1万6000件以上減る見通しだ。これだけ離婚件数が減ったのは、戦後初めてのことである。
さらに、対前年比の増減率を算出したのが下図。
2011年は対前年比マイナス6.5%で、これは1985年(-6.8%)に次ぐ大幅減だ。恐らく、震災によって家族の結びつきが強く意識されたことが、この結果につながったのだと思う。
ネットリサーチ会社のインターワイヤードが発表した「『東日本大震災から1年後』の意識調査」でも、「家族志向」の高まりが見て取れる。「一緒に住む人がほしい」「恋人が欲しい」「結婚したい」という気持ちが強まった人は、震災前より明らかに増えているのだ。
実を言えば、2011年は婚姻件数も減っている。2010年の婚姻件数が70万214件だったのに対し、2011年は4.3%減の67万件程度という予測。そこで、2012年2月1日付けJcastニュース「震災の影響で結婚増加はウソ? 2011年婚姻数は戦後最低」のように報じるメディアもあった。
ただ、結婚と離婚とでは事情が異なる。簡単に言えば、「離婚を思いとどまるのは短期間でできるが、結婚にこぎつけるには時間がかかる」のだ。国立社会保障・人口問題研究所の「第14回出生動向基本調査」によると、2005年から2010年に結婚した初婚同士の夫婦の場合、平均交際期間は4.26年だったという。震災で結婚を望む人が増えても、1年弱で相手を見つけ、結婚できる人はむしろ少数派。結婚件数という数字に表れるまでには、タイムラグがあるのだ。
戦後の日本では、世帯数あたりの人数は減る一方だった。総務省統計局サイトの「国勢調査からわかったこと」ページによれば、今や全世帯の約3分の1が単身世帯なのだ。こうした傾向が変わるかどうか、僕には分からない。結婚や出産は、願うだけでは実現できないことだから。だが、「3.11」後の日本では、家族を持ちたいと思う人が増えていることだけは、恐らく確かなのだろう。
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テレビの平均視聴時間は15年間で9分増加
- 2011年10月13日 12:56
- ニュースな数字
「テレビの時代」はもう終わった 視聴率トップたった18.1%と「史上最低」
1週間のテレビ視聴率のランキングで、ワースト記録が生まれた。1位がたったの18.1%しかなかったのだ。テレビ離れは、どこまで深刻化しているのだろうか。
産経新聞は、ビデオリサーチの数字(関東地区)をもとに「週間視聴率トップ30」を毎週まとめている。2011年10月3~9日の1位の視聴率は、「史上最低」の18.1%(笑点、日本テレビ)だった。
上で紹介したJ-CASTニュース記事は、テレビの「週間視聴率トップ30」に入る番組の視聴率が低下傾向だと伝えている。そして、これを根拠に、視聴者の「テレビ離れ」が深刻化していると伝えている。
なるほど、1番組あたりの視聴率が下がっているのは間違いない。ビデオリサーチによれば、1995~2010年におけるドラマ部門の視聴率1位番組の視聴率と、視聴率30%以上のドラマの本数は下記の通り。
| 最高視聴率ドラマ/視聴率 | 30%以上 | |
| 1995年 | 家なき子2/31.5% | 3本 |
| 1996年 | 秀吉/37.4% | 5本 |
| 1997年 | 渡る世間は鬼ばかり/34.2% | 5本 |
| 1998年 | GTO/35.7% | 4本 |
| 1999年 | 古畑任三郎VS SMAP/32.3% | 2本 |
| 2000年 | ビューティフルライフ/41.3% | 3本 |
| 2001年 | HERO/36.8% | 1本 |
| 2002年 | 北の国から2002遺言・前編/38.4% | 2本 |
| 2003年 | GOOD LUCK!!・最終回/37.6% | 1本 |
| 2004年 | 白い巨塔/32.1% | 2本 |
| 2005年 | ごくせん/32.5% | 1本 |
| 2006年 | HERO/30.9% | 1本 |
| 2007年 | 華麗なる一族/30.4% | 1本 |
| 2008年 | 篤姫/29.2% | 0本 |
| 2009年 | 天地人/26.0% | 0本 |
| 2010年 | 龍馬伝/24.4% | 0本 |
1996、1997年には、視聴率が30%を超えたドラマが5本もあった。ところが、2007年3月の「華麗なる一族」以降はゼロ。2010年以降は、25%を超えるドラマすら出現していない。バラエティ番組などでも、同じような傾向が現れている。
ただし、これをもって「テレビ離れ」と決めつけるのは短絡的だ。国民がテレビを見る時間は、決して減っていない。むしろ増加傾向なのである。
NHK放送文化研究所の調査「生活時間調査からみたメディア利用の現状と変化~2010年 国民生活時間調査より~」によると、1995年当時における平日のテレビ平均視聴時間は3時間19分。これに対し、2000年には3時間25分、2005年には3時間27分、そして2010年には3時間28分だった。テレビの視聴時間は、15年間で9分間、約4.5%増えているのだ。
では、なぜ1番組あたりの視聴率が下がっているのか。その原因は、「テレビ離れ」ではなく「多チャンネル化」に求めるべきだろう。
(社)衛星放送協会サイトの「視聴世帯数」ページによれば、1995年と2010年の衛星放送契約者数は下記の通り。
| NHK-BS | WOWOW | スカパー!+スカパー!e2 | |
| 1995年 | 737万人 | 205万人 | – ※ |
| 2010年 | 1567万人 | 251万人 | 362万人 |
※スカパー!は1995年10月開局。ちなみに、1996年度の契約者数は24万人。
衛星放送の契約者数は、15年間で1200万人も増えた。恐らく、CATVなどを通じてテレビ番組を見ている人も増えているはずだ。当然、見られるチャンネルの数も多くなっている。従来なら「NHK2局+民放4~6局」から選ぶしかなかったのが、「BS、CSを含めた数十局」から選ぶ状況に変わっているのである。当然、1番組あたりの視聴率は下がるが、テレビ全体の視聴時間が減っているわけではない。
僕自身も、地上波放送のドラマ・バラエティ番組を見る時間はめっきり減った。しかし、CSの専門チャンネルでスポーツ番組を見る機会が増えている。また、テレビ発の映像を、YouTubeなどで視聴することも少なくない。総合的なテレビ視聴時間は、以前とさほど変わっていないように思う。
もちろん、テレビの置かれた状況は甘くはない。前出の「生活時間調査からみたメディア利用の現状と変化~2010年 国民生活時間調査より~」によると、若年層のテレビ視聴時間は確実に短くなっている。若い世代に限れば、テレビ離れの傾向が現れているのだ。また、チャンネル数が多くなり、視聴者が分散すれば、1番組当たりの制作費は削減せざるを得ないだろう。質の高い番組作りは難しくなる危険性が高い。
だが、テレビそのものが持つ力は、まだまだ大きいのだ。むしろ、新聞や雑誌、ラジオといった他メディアの発信力が落ちている分、その存在感は相対的に大きくなっているのかもしれない。
少なくとも、あと少しは「テレビの時代」が続く。僕には、そう思えるのである。
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