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ジェフ千葉、しばしのさよなら
- 2010年7月28日 23:28
- 雑文
巻選手移籍会見全文「笑われるかもしれないけど、僕の中ではマンUやバルサと同じ価値がジェフにはある」
「今回、わたくし、巻誠一郎はジェフユナイテッド千葉からアムカル・ペルミの方へ移籍することが決まりました。(中略)最後は笑顔で皆さんにあいさつできればという気持ちでいっぱいです。このクラブには色々と本当にお世話になったと思っているので感謝の気持ちでいっぱいです」
巻誠一郎選手の移籍が決まりました。
巻は、ジェフユナイテッド千葉にとって特別な選手です。
ジェフにおける公式戦出場回数(269試合)は、
坂本將貴(351試合)、中西永輔(332試合)、
茶野隆行(281試合)に次いで4位。
通算得点数(68点)は、崔龍洙(64点)や
ネナド・マスロバル(53点)を抑えて
堂々の1位となっています。
そして、スタッツ以上に重要なのが、
巻がジェフの「生え抜き」だったことでした。
ジェフは、主力選手の流出を何度も経験しています。
2003年オフの中西、2004年の茶野、村井慎二、
2006年の阿部勇樹、坂本將貴。
そして2007年オフには、佐藤勇人、羽生直剛、山岸智、
水本裕貴、水野晃樹がチームを去りました。
もちろん、よりよい待遇や新しい環境を求め、
移籍を志願した選手もいたでしょう。
しかし、ジェフというクラブへの不満が移籍の引き金になったり、
クラブが功労選手を追い出すケースも少なくなかったと聞きます。
選手を大事にしないクラブ。
そして、選手にも愛想をつかされるクラブ。
悲しいことですが、それがジェフのイメージなのでしょう。
そんななか、巻だけはジェフを見捨てませんでした。
駒大を卒業してから、ずっとジェフ一筋。
他クラブから好条件のオファーを受けたこともあったようですが、
決して首を縦に振りませんでした。
2008年12月28日付け日刊スポーツ記事
「千葉巻年俸増断る『環境づくりにお金を』」
などから伝わるように、彼は誰よりも
クラブと同僚を大切にしていた選手だったと思います。
思い出に残るプレイもたくさんあります。
2005年のナビスコカップで初タイトルを獲得したときは、
巻が勝利を決める最後のPKを蹴りました。
キックが上手くない巻が5人目のキッカーに出てきたとき、
不安になったスタンドが少しだけざわめいたのが懐かしい(笑)。
奇跡のJ1残留を決めた2008年最終戦では、
0-2で負けていたチームを、巻だけが大声で鼓舞していましたね。
そして、2009年に降格が決まった試合では、
サポーターに何度も謝り、大粒の涙を流し続けました。
彼のプレイを批判する人はいましたが、
人柄や熱意を疑う人は、ごくごく少数派だったはずです。
数多くの実績、クラブに捧げた情熱、
そしてたくさんの記憶に残るプレイと言動。
巻は、疑いなく特別な選手です。
そして、特別な扱いを受けてしかるべき選手だと、
僕は確信しています。
上で紹介した記事によれば、
そんな巻の移籍に際して、クラブの社長はこのようにコメントました。
「どの選手がこのクラブを1番愛しているとかそういう話ではなくて
みんな、このクラブのために一生懸命やろうという風に思って
頑張ってきてくれたし、巻くんも一生懸命、
駒澤大学を出てからこの間、頑張ってきてくれました。
誰がどうのではないと思いますし……(以下略)」
つまり、社長は巻を、ただの一選手だと言っています。
他の選手と大差ない、移籍させても問題ない選手だと言っています。
それはないんじゃないのかな。
ジェフの社長職など、代わりの人材はいくらでも見つかるんですよ。
でも、巻誠一郎に、代わりはいない。
そんな当たり前の事実が、
この社長には全く理解できていないんですね。
最初は頭に血が上り、
その後は、ただ悲しくなりました。
もちろん、ピークを過ぎたベテラン選手の処遇が、
クラブにとって悩ましい問題だということは理解できます
(僕は、巻はまだまだ活躍できる選手だと思っていますが)。
ベテランを放出した方が、長い目で見れば
クラブの戦力アップにつながるケースもあるでしょう。
ただ、それにしても、言い方、やり方というものがある。
「今までご苦労さん。じゃあね」で終わりじゃ、
あまりにも冷たすぎるでしょう。
社長は、こう言うべきだった。
「巻選手は、長い間ジェフの顔であったし、
厳しい時代のジェフを支えてくれた功労者です。
その選手が海外移籍するのは、クラブとしてもつらい。
しかし、巻選手が海外で活躍して名声を高めてくれれば、
クラブにとっても嬉しいことです。
そして、いずれはジェフに戻り、ジェフの一員として
引退してくれることを望んでいます」
で、最後は「1日契約」を結んで、
巻にジェフのユニフォームを着たまま引退してもらえばよかったんです。
クラブへの愛着は「よい記憶」の量に比例すると、僕は思っています。
だから、過去の記憶をバサバサと切り捨てたり、
よい記憶を忌まわしい記憶で上書きするようなクラブは、
いずれサポーター・ファンから見放されるはず。
ジェフは今、そうした道をまっしぐらに進んでいるように見えます。
少なくとも僕は、ジェフを応援する気持ちが薄れている状態です。
ひとまず、プロフィール(書き手について)欄から、
ジェフの名前を消すことにしました。
しばらく、試合を観ることはないでしょう。
そして、ロシアリーグの巻を精一杯応援するつもりです。
心が癒える日まで、さよなら、ジェフ。
いずれ時が来たら、戻れたらいいなと思っています。
岡田監督への評価は「是々非々」で行うべし
- 2010年7月1日 19:24
- 雑文
■「岡田監督は名将」報道への違和感
新聞報道などでは、サッカー日本代表の
岡田武史監督に対する評価が急上昇しているようですね。
岡田監督を「名将」と呼ぶ人もたくさんいます。
しかし、僕は岡田監督を「名将」だとは思いません。
長所もあったけれど、失敗も数多くした監督だと考えています。
「名将」という言葉の定義は、人それぞれでしょう。
「偉大な実績を残したリーダー」と考える人もいるはずで、
その場合、岡田監督は文句なく「名将」と呼べます。
なにしろ、国外開催のワールドカップで、
日本代表を初めてベスト16に導いたわけですから。
僕自身も、岡田監督の残した業績に対しては、
心から尊敬していますし、感謝もしています。
ただ僕は、結果を残すことだけが
「名将」の条件ではないと思っているのです。
ですから、現在の状況には違和感を覚えますね。
レッテルを貼って、そこで思考停止をしているのではないかと。
■カメルーンのバー直撃シュートが入っていたら?
ワールドカップの本大会は、一種の博打場です。
貯め込んだ戦闘能力を元手に、各国が大勝負をかけています。
で、博打で多額の払戻金を受け取りたいと思ったら、
用意する掛け金の額を増やすのが、まずは本筋ですよね。
1万円の元手で10万円の払い戻しを狙うより、
9万円の元手で10万円を目指す方がずっと易しいですから。
だからこそ、4年間、あるいはそれ以上の期間を費やし、
各国はせっせとチームを強化しているわけです。
もちろん、いくら元手を増やしても、
大きな払い戻しを受け取れる保証はありません。
何しろ、博打場ではサイコロの目がものを言います。
できる限りの準備を行って元手を大きくしても、
本番での出目が悪くて、負けてしまうこともある。
だからこそ、「悲運の名将」という言葉が存在しうるのでしょう。
今大会の初戦、対カメルーン戦の後半40分。
相手選手の放ったシュートがクロスバーを直撃したシーンがありました。
もし、あれがゴールに吸い込まれていたら、
引き分けていた可能性はかなり高かったと思います。
そしてカメルーンから勝ち点1しか奪えなかった場合、
最終節のデンマーク戦では勝利が必須となり、
試合の展開はずいぶん変わっていたことでしょう。
日本が早々に南アフリカから追い出されていた危険性も、
十分にあり得たはずです。
もし仮に、あのシュートのせいで
日本代表がグループリーグで敗退した場合、
岡田監督は「悲運の名将」と呼ばれていたでしょうか?
恐らく、そうはならなかったと思います。
なぜなら、日本代表の戦闘能力という元手は、
岡田監督の就任以来、目減りしていたように見えていたからです。
■岡田監督就任以来、日本の戦闘力は低下していた
2007年秋、イビチャ・オシム前監督が倒れる直前の日本代表は、
明るい雰囲気に包まれていたと記憶しています。
もちろん、僕はジェフ時代からのオシムファンなので、
ひいき目が入っているのは否定しません。
ただ、10月の対エジプト戦などは、
スピードとアイディア、展開力で相手を圧倒した、
可能性に満ちた試合だったと思います。
ジェフで展開されていたサッカーが、
代表にも順調に移植されつつあった様子を見て、
僕は興奮を覚えたものです。
ところが、監督がオシム氏から岡田氏に代わり、
チームの質は下がっていきました。
少なくとも、僕にはそのように見えましたね。
無論、いい試合もいくつかはありました。
しかし、全試合を俯瞰で見ると、内容は右肩下がりだったと思います。
評論家やブロガーの中には、岡田監督の「コンセプト」を取り上げ、
その正否を議論していた人もいました。
でも僕は、「コンセプト」が正しいかどうかなんて、
あまり意味があるとは思えないんですよ。
大事なのは、そのコンセプトをチームに浸透させられるのか。
そして、コンセプトが浸透したとき、
チームが勝てるようになるのかということ。
ホワイトボードに何を書くのも監督の自由ですが、
それがピッチ上で表現できなければ、意味はないのです。
その点、岡田監督のチームには、なかなか期待が持てませんでした。
前線の選手が、ボールを持った相手ディフェンダーを単独で追いかけて疲弊する。
逆サイドに大きなスペースが口を開けているのに、
各駅停車のショートパスをつなぎ、相手に悠々と対応される。
試合中にそんな姿を何度も見せられ、僕はそのたびに失望したものです。
そして、岡田監督には、「コンセプト」を具体化する
手腕やノウハウがないのではないかと、疑問を抱いたのでした。
■成功した布陣変更も、泥縄式の対策だった
失望がピークに達したのが、今年2月の東アジア選手権、対韓国戦であり、
4月の親善試合、対セルビア戦です。
対戦相手はどちらも、ワールドカップ本戦出場国。
大会を目前に控え、チームの完成度を測るためには絶好の状況でした。
ところが、試合はどちらも惨敗。
ここで岡田監督は、大黒柱だった中村俊輔を先発から外し、
アンカーに阿部勇樹を据えました。
さらに本番直前には、MF本田圭佑のワントップ起用を決意。
この布陣が結果的に大成功でした。
ただ、これをもってして岡田監督を手放しに賞賛するのは無理がある。
阿部のアンカー起用は、よくある「泥縄式守備対策」の1つでしょう。
発想は、フィリップ・トルシエ元監督が「サンドニの虐殺」の直後、
超守備的な5バックを採用したときのそれと似ています。
また、本田のトップ起用に関しても、付け焼き刃としか言いようがありません。
本田はFWの経験が非常に浅く、特に、高いレベルの実戦経験は皆無でした。
上手くいったからよかったようなものの、
企画倒れに終わった危険性もあったと思います。
サッカーに限ったことではなく、
世の中には、「実戦で試さなければ分からないこと」や、
「実戦で試して、初めて見つかる改良点」がたくさんあります。
いわゆるコンバット・プルーヴンってヤツですね。
もし、岡田監督が本番を見越し、そこから逆算して戦略を立てていたというなら、
韓国戦やセルビア戦で、これらの対策を試していたと思うのです。
実戦で試してその戦略が本当に通用するかどうか、
そして、どのようなオプションが存在するのか探ったはずです。
しかし、アンカー阿部を試したのは、ワールドカップ初戦のわずか2週間前。
本田のワントップにいたっては、直前の練習試合で初めて試したわけで、
これは、この布陣が泥縄的に編み出されたことを意味します。
ホント、本番でいい目が出てよかったですよ。
岡田監督が情報戦を行っていたという説もあるようですが、
こちらも可能性は低いと思います。
本番直前の試合で情報戦を展開して惨敗するのは、
手の内を隠せるというメリットより、
選手の自信を失わせるというデメリットの方がはるかに大きい。
第一、岡田監督は韓国戦の直後に「進退伺い」を出しています
(ご本人は冗談だったと仰ってましたが)。
地位を失う危険があるのに、情報戦をやろうとする指揮官がいますかね?
さらに、有効なオプションを試す余裕がなかったため、
先発選手を固定せざるを得なかった点もマイナスでしょう。
決勝トーナメントの対パラグアイ戦は、勝つチャンスが十分あったと思うのですが、
先発選手は体力が切れて走れなくなり、
交代選手も結果を出すことができませんでした。
このあたりは、急造チームの限界だったのだと思います。
結局、岡田監督は、チームの力を一歩一歩積み上げることには失敗した。
直前になって慌てて練った緊急対策が幸運にも成功しただけで、
少なくとも戦略面ではミスも少なくなかったというのが、僕の見立てです。
■体調とやる気の管理能力は素晴らしかった!
ただ、今回の日本代表は、本当に素晴らしい試合を見せてくれました。
彼らが僕たちの「代表」であったことを、僕は心から誇りに思っています。
そのチームをまとめたのは、何といっても岡田監督でした。
南ア大会での躍進の原動力は、運動量と、戦う気持ちだったと思います。
4試合を通して、先発メンバーは固定。
川島永嗣、中澤佑二、田中マルクス闘莉王、駒野友一、長友佑都、
そして本田の6人については、390分の全てに出場しましたが、
どの試合でも、日本代表は走り負けていませんでした。
さすがに最終戦は足が止まる選手が目立ちましたが、
厳しいアウェーの環境で、選手の体調をこれだけ整えられたのは、
監督やスタッフの勝利だったと言えるでしょう。
また、岡田監督のモチベーションマネジャーとしての力量も、
とても素晴らしかったと思います。
今回のチームは、長谷部誠を中心に結束が強かったと聞きます。
もちろん、各選手が寄与した部分も大きいとは思いますが、
岡田監督にも、そうした雰囲気を産みだした功績があるはずです。
カメルーンの姿などを見ていると、さまざまな重圧がかかるなかで
代表チームをまとめる仕事は、一筋縄ではいかないのだろうと痛感します。
そしてもちろん、短期間でチームをまとめ上げた指導力も賞賛に値します。
戦略的には博打的な要素が多かったのですが、
ともかく、岡田監督は博打に勝ちました。
ワールドカップは結果を残すことが、何よりも求められる大会。
そこできちんと結果を出したのは、偉大な業績です。
■手腕と限界を公平に分析した論評に期待
長期的なチームの育成には失敗したが、
短期的な建て直しには成功。
選手の体調を上手に管理し、やる気を上手く引き出して、
南アで大きな成功を得た。
ただ、急造チームゆえの限界を克服できず、
ベスト8以上を勝ち取ることはできなかった。
それが、岡田監督に対する公平な評価だと、僕は思います。
僕自身、今回の代表の闘いぶりには感動しました。
ただ、甘い蜜にまぶされているからといって、
その奥にある毒をなおざりにしてはいけないとも思っています。
いい加減、「名将・岡田」式の一面的な見方は止めにしませんかね?
その逆に、失敗したときの「○○、氏ね」的な言説にもうんざりします。
日本の挑戦が終わった今、さまざまな論者が冷静さを取り戻して、
このテーマについて書かれるのだろうと思います。
岡田監督の悪かった点、よかった点を是々非々で判断する、
そうした論評が今後たくさん現れることが、
明日の日本のサッカーを、今日より前進させる力になる。
オシム好きとしては、そんな風に思うわけです。
——————–
ここしばらく、ワールドカップのことばかりを取り上げてきました。
しかし、その「特別編」も、今日でいったん区切り、
明日からは通常運転に戻ろうと思っています。
サッカー関連のキーワードでこちらのブログを読んでいただいた皆さん。
駄文にお付き合いいただき、どうもありがとうございました。
「生まれ変わるならどんな顔?」遊び
- 2010年4月30日 18:52
- 雑文
僕は飲み会の場などで、周囲の人に、よくこんな質問をします。
「生まれ変われるとしたら、男と女、
それぞれどんな顔に生まれたいですか?」
この質問に対する答え方(「答え」ではなく)で、
その人の本質が、ちょっとだけ見えてくるんですよね。
【1.質問を受けた直後の反応をチェック】
僕は、人生に“if”を持ち込むのは
とても楽しい遊びだと思ってます。
だから、この種の事柄をよく想像してみるんですが、
他の皆さんはそうでもないんですね。
これまでに上の質問をさせてもらったた方の95%は、
「えっ、そんなこと考えたことないよ」と言ってたじろぎます。
で、ほとんどの人が、腕組みしながらしばし考え始めます。
ここが1つ目のポイント。
質問を聞いた皆さんの反応は、概ね3つに分かれます。
(1)すぐに答えを出して、それで終わりという人
(2)しばらく沈黙して、自分のなかであれこれ考えを巡らす人
(3)「お前はどうなの?」「他の人は?」など質問をする人
(1)に当てはまる人は、自分の顔に心底満足しているか、
この種の遊びにあまり興味を感じない人なんでしょう。
あるいは、家のガス栓をちゃんと閉めたか気になっているのかも。
ともかく、これ以上話を続けてもお互い楽しくはならなそうなので、
僕はきちんと空気を読んで、他の話題に移ることが多いです。
(2)に当てはまる人は、モノローグ思考派とでも呼びたいですね。
頭のなかで、好きな俳優や歌手などの顔をダダ~っと呼び出し、
脳内画像検索をかけまくるわけです。
経験上、カメラマンは9割方このタイプかな。
(3)は、いわばダイアローグ思考派です。
人の出した答えや、そこに至る思考回路を参考資料や叩き台にして、
自らの結論をブラッシュアップしていくタイプ。
編集者やライターには、こういう人が目立つように思います。
飲みの席でうるさいのは、大体こいつら(^^;
(2)や(3)に当てはまる人が多く、
かつ、一生懸命脳内画像検索をしてくれたり、
口から唾を飛ばしながら「お前はどうなん?」なんて
聞いてくれる人が多いときほど、話は盛り上がります。
僕は喜び勇んで、フェイズ2へ。
【2.「脳内画像データベース」を知る面白さ】
で、楽しいのはここからです。
どんな人も、「なりたい顔」の検索先となる画像データベースを、
自分の頭のなかに持っているわけです。
このデータベースがどのように生まれたか聞き出すことが、
実に面白い。
これまでいろいろな人にヒアリングしてきたなかでは、
同性より異性の結論が先にでるケースが圧倒的多数でした。
例えば男性なら、「女ならこんな顔に生まれたいな。
男の方は、……ちょっと考えさせて」って感じですな。
理由は簡単。
「顔の画像データベース」は、
異性の方が充実しているケースがほとんどだからです。
当然のことですが、多くの人は
同性より異性の顔の方により興味があるんですよね。
男性だったら、好きだったアイドルや愛読していた雑誌
(先日参加した飲み会では、「GORO」「スコラ」「BOMB」
といった誌名が挙がって盛り上がりました)のグラビアモデル、
映画やドラマに出ていた女優、
そして現実世界で出会った女性など、
たくさんの顔が積み重なって、
その人固有のデータベースを構築しているわけです。
例えば、映画「ラ・ブーム」のソフィー・マルソーに衝撃を受け、
以来、日本人女性に恋愛感情を持てなくなった人
(その人は、念願叶ってフランス人女性と結婚。
ただし、その後離婚しちゃいましたが)。
タヌキ顔の女性ばかり好きになるという人
(きっかけは堀ちえみで、その後の伊藤麻衣子が
決定打になったと本人談)。
世の中には、人の数だけ画像データベースがあります。
なぜその顔を好きになったのか、
その顔を見たとき、どんな気持ちになったのか。
いろいろな人が、自分なりのデータベースの由来を語るのは、
僕にとって、本当に興味深いのです。
その人の個人史を紐解いているようで、
ワクワクするんですよね。
【3.人生シミュレーションに移行するとさらに楽しくなる】
画像データベースから、これはという顔を選んでも、
このお遊びは終わりではありません。
次に考えるべきなのは、
「本当に、一生その顔で生きてもいいのか?」という問いです。
最初の段階で浮かんでくる「生まれ変わりたい顔」は、
美男・美女であることがほとんどです。
ただ、「格好いい顔」と「いい顔」は違うし、
「生きやすい顔」も違うんですよね。
そこで、ある種の人々は想像力を巡らせます。
「若いときはよくても、歳を取るとつらい顔もあるんじゃないか?」
「異性にモテる顔より、同性に信頼される顔の方がいいかも?」
「そもそも、もし生まれ変わるならどのように生きてみようか?
そして、それにふさわしい顔とはどんな顔だろうか?」……
こういう方向性でものごとを考え始めると、
もう、この遊びにどっぷりはまっていると言えます。
この段階で、「美男・美女より、中の上くらいの顔がいい」とか、
「万人に好かれる顔より、アクの強い顔になりたい」のように、
最初に出した結論から方向転換する人が出てきます。
そこで、どうしてそんな結論を出したのか、
その顔に生まれ変わって、どんな人生を歩みたいのか。
酒の場のウダ話がそんな方向に進み、
みんなの脳内作業が、画像データベース検索から、
人生シミュレーションへと移行したとき、
僕らは気付かぬうちに、
哲学的な議論に足を踏み入れちゃってるわけです。
—-
ということで、1粒で3度おいしいこの遊び。
皆さんも飲み会の席で、ぜひやってみてください。
そして、どんな人がどんな画像データベースを持っているか。
最終的にどんな顔がベストだと結論づけたのか。
いずれ僕と飲む場所で、僕に教えてやってください。
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