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小規模小学校の運動場は境界まで20mあまりしかないことも
- 2011年6月28日 16:51
- ニュースな数字
サッカーボール避け転倒死亡 蹴った少年の親に賠償命令
校庭から蹴り出されたサッカーボールを避けようとして転倒した男性(死亡当時87)のバイク事故をめぐり、ボールを蹴った当時小学5年の少年(19)に過失責任があるかが問われた訴訟の判決が大阪地裁であった。田中敦裁判長は「ボールが道路に出て事故が起こる危険性を予想できた」として過失を認定。少年の両親に対し、男性の遺族ら5人へ計約1500万円を支払うよう命じた。
判決によると、少年は2004年2月、愛媛県内の公立小学校の校庭でサッカーゴールに向けてフリーキックの練習中、蹴ったボールが門扉を越えて道路へ転がり出た。バイクの男性がボールを避けようとして転び、足を骨折。その後に認知症の症状が出るようになり、翌年7月に食べ物が誤って気管に入ることなどで起きる誤嚥(ごえん)性肺炎で死亡した。
上で紹介した朝日新聞記事には、日本スポーツ法学会理事・桂充弘弁護士の「やや酷な印象」というコメントが掲載されている。僕の感想も、全く同じだ。
文部科学省の「小学校設置基準」によれば、小学校の運動場は、児童数に応じて最低限の面積が定められている。児童数が1~240人の場合は2400平方メートル、241~720人の場合は「2400+10×(児童数-240)」平方メートル、721人以上の場合は7200平方メートル以上の運動場が必要だ。
一方、愛媛県サイトの「統計BOX~学校基本調査」ページによると、2010年度における県内の小学校数は349校。児童数は7万9953人だった。1校あたりの児童数は、7万9953人÷349校≒229人となる。つまり、朝日新聞記事で取り上げられた愛媛県の小学校は、前述の「児童数1~240人」に当てはまる可能性が小さくないといえるだろう。
仮に、その運動場の面積が2400平方メートルちょうどだったとしよう。これは、40メートル×60メートルの長方形や、半径28メートルの円の広さに当たる。運動場のど真ん中にいても、学校外との境界まで、20~40メートルほどしかないわけだ。サッカーのゴールは運動場の端に設置されるケースが多いはずで、境界までの距離はもっと短くなる。
これに対し、熊本大学の谷口太一氏、肥合康弘氏、大石康晴氏が「青少年期のサッカー選手におけるキック脚速度とポールの飛距離の関連」で行った実験結果によれば、小学校5・6年生サッカー部員16人の平均キック距離は24メートルだったという。子供が思いきってボールを蹴れば、学校外に飛び出すことは十分に考え得るのだ。
上の記事を読む限り、この状況で少年の両親に1500万円の賠償命令が出たのは、かなり厳しい判決ではないか。
飛び出してきたサッカーボールが原因で怪我をした立場になれば、損害賠償を求める気持ちもよく分かる。ただ、親の側からみればつらいなあ……。全国のサッカー少年の親が萎縮しかねない判決だと思うのだ。
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オフィスの1人あたり面積は前年よりタタミ1畳分拡大
- 2011年4月12日 22:57
- ニュースな数字
オフィスワーカー1人当たりの床面積が大幅増 森トラスト調べ
森トラストの調査によると、2010年のオフィスワーカー1人当たり床面積は、対前年比15%増の13.8平方メートルとなった。2001年以降、減少・横ばい傾向が続いており、増加に転じるのは10年ぶり。過去1年に入居した企業の1人当たりの床面積(13.6平方メートル)が同時期に退去した企業の1人当たりの床面積(9.1平方メートル)を大幅に上回ったほか、継続して入居していた企業の1人当たりの床面積も13.4平方メートルから13.9平方メートルに増加した。
上で紹介した記事の元ネタは、森トラストが公表した「オフィスワーカー1人当たり床面積動向調査 ’10」。
同調査によれば、2000年当時、オフィスの1人あたり床面積は15.1平方メートルだった。これは、タタミ9畳分ほどの広さに相当する。しかし、翌2001年には13.7平方メートル(約8畳)に急減。その後も右肩下がりの傾向は続き、2009年には12.0平方メートル(約7畳)まで減った。ところが、2010年には13.8平方メートル(8畳強)に増加。1人あたりの仕事スペースは、前年に比べ、畳1枚分の余裕ができたことになる。
1人あたり床面積が増えた理由はオフィスの「値頃感」にあると、同調査は分析している。
リーマン・ショックの起こった2007年以降、景気低迷によってオフィスビルの借り手は減った。一方、好況期に計画・着工されていた新しいオフィスビルが、続々と完成。不動産流通近代化センターの「不動産業統計集」ページによれば、東京23区の事務所床面積は、2007年の4459haから、2009年には4568haへと2.4%増えている。その結果、オフィスビルは供給過多に陥った。2007年9月には1.7%だった東京23区内オフィスの空室率は、2010年12月には7.7%に跳ね上がったのだ。
空室率が上がれば、オフィスの賃料は下がる。前出「不動産業統計集」の資料「不動産賃貸」内にある「東京都心の地域別オフィスビル賃料の推移」の項を見ると、丸の内・大手町エリアの坪あたり賃料は、2008年の3万7554円から2010年には3万0587円に下落。他の地域でも、おしなべて落ち込んでいる。
そこにもってきて、今回の大震災だ。東北地方と首都圏では、オフィス需要はさらに小さくなる可能性が高い。貸し手の企業は大変な思いをしているだろう。
ただ、借り手側にとっては嬉しい状況ではある。起業したばかりのベンチャー企業は、安い賃料で好条件のオフィスが借りられる。一般企業でも、打ち合わせスペースが一回り広くなったり、個室を与えられる従業員が増えるかもしれない。今は、広いオフィスでゆったり働くチャンス。そう考えることもできるのだ。
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避難所における1人あたり面積は1.4m四方しかない
- 2011年3月21日 21:16
- ニュースな数字
東日本大震災:避難所「ストレス極限」…情報も足りない
「嘔吐(おうと)する人が目立つ」「ストレスが極限に来ている」。宮城、岩手、福島の避難所運営責任者アンケートからは、被災者の心身の状態が日々悪化していることが浮かんだ。医薬品が乏しく、暖房が不十分で風邪をひく人も多い。着替えが不足し、トイレの状態も劣悪で衛生面にも課題がある。先行きが見えないこともストレスの原因となっている。
大震災が起こってから10日が経った。しかし、大きな被害を受けた宮城県や福島県では、現在も数多くの人が避難生活を余儀なくされている。
警視庁の報道資料「平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震の被害状況と警察措置」によると、3月21日18時現在の避難者数は合計33万7300人。うち、福島県の避難者が13万1665人、宮城県の避難者が13万1554人を占める。総務省統計局の「社会生活統計指標 -都道府県の指標-2011」ページによれば、福島県の人口は204万人、宮城県の人口は234万人。つまり、福島県では全人口の6.5%、宮城県では5.6%ほどが避難所で暮らしているのだ。
上で紹介した毎日新聞記事では、人々がストレスに苛まれている実情が伝えられている。確かに、ちょっと想像しただけでも、避難所が厳しい環境であることは分かる。
まず、避難所は狭い。例えば、仙台市公式サイトの「指定避難所」ページには市内の避難所が列挙されているが、リストの一番上にある「桜丘小学校」は、面積が1万4027平方メートルに対し収容可能人数は7000人。二番目の「中山中学校」は、面積1万1383平方メートルに対し、収容人数は5600人だ。つまり、1人あたりの面積は、たったの2平方メートル。これは、一辺1.4メートルの正方形の面積に相当する。こんなに狭い場所で長時間過ごすだけで、人は消耗してしまうだろう。また、避難所にはプライバシーがない。寝ている姿や着替えの様子も、周囲に見られてしまう。授乳をする母親や、着替えに手間のかかる身障者などは、さらにつらい思いをするだろう。また、生活リズムや習慣の異なる人々と共同生活をすることも、大きなストレスになる。
さらに、食料や物資の不足、寒さ、将来の生活に対する不安、肉親などの不幸といった苦しみが追い打ちをかけるのだ。こんな状況で、体調を崩さないわけがない。
被災地への支援活動において、食料やガソリン、医薬品などの輸送は最優先課題だろう。しかし、それに一応の目処が立ったら、映画や音楽、携帯ゲームといった楽しみも被災者に提供できないか検討してほしい。例えば、ニンテンドーDSが手元にあるだけで、避難場所のストレスはずいぶん軽減されるように思うのだ。
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