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高校野球部員の42人に1人が、甲子園に出場できる!
- 2010年7月24日 23:39
- ニュースな数字
能代商、八戸工大一などが代表/地方大会
<高校野球地方大会>◇24日◇秋田大会ほか秋田の決勝で能代商が今年のセンバツ出場の秋田商を5-4で下して25年ぶり2度目の夏の甲子園出場を決めた。青森は八戸工大一が12年ぶり5度目、福岡は西日本短大付が6年ぶり5度目の代表に決まった。
全国高等学校野球選手権大会(以下、夏の甲子園)への出場権をかけた地域予選が、そろそろ佳境を迎えようとしている。これまでに、北北海道、青森、秋田、福島、福岡、鹿児島、沖縄の7地区で代表校が決定。明日は6地区で決勝戦が行われる予定だ。
夏の甲子園には49校が出場する。ベンチ入りできる選手数は1チーム18人なので、大会には49校×18人=882人が参加するわけだ。一方、選抜高等学校野球大会(春のセンバツ)に出場するのは、通常32校。やはり1校あたり18人がベンチ入りできるから、総選手数は32校×18人=576人。つまり、今年1年間で甲子園大会に参加したのは882人+576人=延べ1458人となる。
日本高等学校野球連盟の「部員数統計(硬式)」ページによれば、2010年度の高校野球部在籍者数は16万8488人。882人÷16万8488人=0.0052だから、夏の甲子園に出場できるのは全高校球児の0.52%(191人に1人)だ。春・夏を合わせて考えると、1458人÷16万8488人=0.0087だから、0.87%(116人に1人)となる。
また、2001年から2010年までの10年間で野球部に入部したのは61万2026人。一方、10年間で甲子園に出場したのは、延べ1万4436人(2003年夏以前はベンチ入り選手は16人。また、記念大会で出場校数が増えたケースもある点にご注意を)。つまり、甲子園に出場経験のある野球部員は、1万4436人÷61万2026人=2.36%。およそ、42人に1人という計算になる。複数回甲子園に出る選手もいるため、実際の「甲子園出場経験者」はもう少し減るだろうが、それにしても、意外なほど「広き門」という印象だ。
ちなみに、一番の激戦区は大阪府。府内には9029人の野球部員がいて、18人分しかない夏の甲子園出場切符を争っている。出場できるのは、502人に1人という難関だ。それに続くのが愛知県で、野球部員数は8343人。464人に1人しか夏の甲子園に出られないわけだ。
朝日新聞の高校野球コーナーにある「選手権優勝回数ランキング」ページによれば、夏の甲子園における優勝回数トップは大阪府(10回)。続いて、愛知県(8位)が2位に入っている。やはり、厳しい予選を勝ち抜いただけのことはあり、大阪・愛知の戦績は素晴らしい。
一方、鳥取県内の野球部員は919人。51人に1人が今度の夏の甲子園に出場できるわけだ。大阪府との差は、ほぼ10倍。選手の側から見れば、甲子園出場という夢が、それだけ近いということになる。ひょっとすると、夢をかなえるために越境入学をする子供がいたりするのかも? 夏の大会が始まったら、鳥取県代表校の選手出身地に、ちょっとだけ関心を払ってみようかしら。
左投手が1試合に奪う三振は、右投手より0.88個多い
- 2010年6月5日 22:55
- ニュースな数字
楽天の岩隈投手が通算1000奪三振
楽天の岩隈久志投手が5日の横浜戦(横浜)でプロ通算1000奪三振を達成した。初の奪三振は2001年5月29日の日本ハム戦(東京ドーム)、野口寿浩から。
楽天の岩隈投手が1000奪三振を達成した。現役投手の達成者は岩隈を含めてわずか13人で、通算でも128人しかいない。素晴らしい記録だ。
ところで、本日時点での岩隈の奪三振数は1004、投球回数は1315回2/3。奪三振率(9イニング投げた場合の平均奪三振数。奪三振数÷投球回数×9イニングで算出)は6.87。一方、日本野球機構のオフィシャルサイト「2009年度 パシフィック・リーグ チーム投手成績」ページによれば、昨年のパ・リーグ6球団の総奪三振数は6024、総投球回数は7737となっている。つまり、パ・リーグ全投手の平均奪三振率は6024÷7737×9=7.01。最速150km/hの速球と切れのあるフォーク、スライダーを操る岩隈の奪三振率は、意外なことに、さほど高くないわけだ。
背景には、4月1日に書いた記事「プロ野球、左投手の割合は33.6%」でも触れた「左投手優位説」があるように思う。そこで、日本野球機構オフィシャルサイトの「奪三振(通算記録)」ページから、通算奪三振数ランキングの上位20人を抜き出してみたのが次の表だ。(以下は全て、2010年6月4日時点でのデータ。)
| 左投手 | 氏名 | 奪三振数 | 投球回数 | 奪三振率 |
| ◎ | 金田正一 | 4490 | 5526回2/3 | 7.31 |
| 米田哲也 | 3388 | 5130回 | 5.94 | |
| 小山正明 | 3159 | 4899回 | 5.80 | |
| ◎ | 鈴木啓示 | 3061 | 4600回1/3 | 5.99 |
| ◎ | 江夏 豊 | 2987 | 3196回 | 8.41 |
| ◎ | 梶本隆夫 | 2945 | 4208回 | 6.30 |
| ◎ | 工藤公康 | 2852 | 3330回2/3 | 7.71 |
| 稲尾和久 | 2574 | 3599回 | 6.44 | |
| 村田兆治 | 2363 | 3331回1/3 | 6.38 | |
| 村山 実 | 2271 | 3050回1/3 | 6.70 | |
| ◎ | 小野正一 | 2244 | 2909回 | 6.94 |
| ◎ | 山本 昌 | 2192 | 3147回2/3 | 6.27 |
| 槙原寛己 | 2111 | 2485回 | 7.65 | |
| ◎ | 川口和久 | 2092 | 2410回 | 7.81 |
| 山田久志 | 2058 | 3865回 | 4.79 | |
| 平松政次 | 2045 | 3360回2/3 | 5.48 | |
| ◎ | 星野伸之 | 2041 | 2669回1/3 | 6.88 |
| 三浦大輔 | 2034 | 2563回 | 7.14 | |
| 松岡 弘 | 2008 | 3240回 | 5.58 | |
| ◎ | 高橋一三 | 1997 | 2778回 | 6.47 |
| 平均奪三振率 | 6.52 | |||
プロ野球投手の中で左投げの割合は、3分の1から4分の1といったところ。しかし、奪三振ランキング上位20人のうち、左投手が半分の10人を占めている。さらに、右投手10人の平均奪三振率が6.08であるのに対し、左投手は6.96。明らかに、左投手の奪三振率の方が高い。たった20人のサンプルで言い切るのははなはだ乱暴ではあるが、左投手が1試合で奪う三振の数は、右投手のそれより0.88個、14.5%も多いのだ。
特に面白いのが、ともにストレートとカーブのコンビネーションで戦っていた投手、江川卓(元巨人・通算奪三振ランキング61位)と星野伸之(元阪急→オリックス→阪神・ランキング17位)の対比。快速球の代名詞で、オールスター戦での8連続奪三振など三振を取りまくったイメージのある江川は、1857回1/3の投球回数に対して奪三振数は1366。奪三振率は6.62に過ぎない。一方、ストレートの球速はせいぜい130km//h。ボールがあまりに遅くて、捕手が思わずグローブのない右手で捕球してしまったという逸話を持つ星野は、奪三振率が6.88。にわかには信じがたいのだが、江川より星野の方が三振を取れるピッチャーだったのだ。これも、星野が左投手であったが故かもしれない。
ちなみに、通算奪三振ランキング上位100人の中で、奪三振率が9を超えている(つまり、イニングごとに1つ以上の三振を奪う)投手は、下記の3人だけ。
| 左投手 | 氏名 | 奪三振数 | 投球回数 | 奪三振率 |
| ◎ | 石井一久 | 1901 | 1854回1/3 | 9.23 |
| ◎ | 杉内俊哉 | 1302 | 1243回1/3 | 9.42 |
| 野茂英雄 | 1204 | 1051回1/3 | 10.31 |
石井(現西武)も杉内(現ダイエー)も左投手。しかし、ただ一人奪三振率が10を超えている野茂だけは、右投手だ。不利な条件をはねのけ、突出した奪三振率をたたき出した野茂は、やはり凄い。
先駆者として海を渡り、独自のフォームで日米のファンを魅了した野茂英雄。奪三振率の高さもまた、彼の偉大さを雄弁に物語っている。
プロ野球、左投手の割合は33.6%
- 2010年4月1日 20:24
- ニュースな数字
横浜・石井とハム・江尻が電撃トレード
横浜・石井裕也投手(28)と日本ハム・江尻慎太郎投手(32)の交換トレードが両球団で合意したことが31日、明らかになった。右の救援陣のコマ不足に悩む横浜と、左の救援陣が手薄な日本ハムの補強ポイントが一致した。
野球界では昔から、左投手は大切にされる。理由の1つは、左投手の数が少ないからだ。
2010年シーズンのNPBにおける左投手の割合は、下記の通り。
(スポニチアネックスのプロ野球選手名鑑を元に算出。石井選手は横浜、江尻選手は日ハム所属とし、育成選手は除いた。)
○読売ジャイアンツ……左投手12人/全投手33人(36.3%)
○中日ドラゴンズ……左投手10人/全投手31人(32.3%)
○東京ヤクルトスワローズ……左投手11人/全投手34人(32.4%)
○阪神タイガース……左投手8人/全投手32人(25.0%)
○広島東洋カープ……左投手14人/全投手33人(42.4%)
○横浜ベイスターズ……左投手10人/全投手34人(29.4%)
○北海道日本ハムファイターズ……左投手11人/全投手35人(31.4%)
○東北楽天ゴールデンイーグルス……左投手9人/全投手31人(29.0%)
○福岡ソフトバンクホークス……左投手14人/全投手33人(42.4%)
○埼玉西武ライオンズ……左投手14人/全投手36人(38.9%)
○千葉ロッテマリーンズ……左投手11人/全投手34人(32.4%)
○オリックスバファローズ……左投手10人/全投手33人(30.3%)
合計……左投手134人/全投手399人(33.6%)
また、手元にあった『週刊ベースボール 1990年選手名鑑号』を元に、20年前のデータも調べてみた。
○読売ジャイアンツ……左投手8人/全投手31人(25.8%)
○中日ドラゴンズ……左投手11人/全投手32人(34.4%)
○ヤクルトスワローズ……左投手8人/全投手32人(25.0%)
○阪神タイガース……左投手6人/全投手28人(21.4%)
○広島東洋カープ……左投手10人/全投手28人(35.7%)
○横浜大洋ホエールズ……左投手8人/全投手28人(28.6%)
○日本ハムファイターズ……左投手7人/全投手27人(25.9%)
○近鉄バファローズ……左投手6人/全投手25人(24.0%)
○福岡ダイエーホークス……左投手14人/全投手37人(37.8%)
※両手投げの近田投手も左投手に含めた
○西武ライオンズ……左投手6人/全投手34人(17.6%)
○ロッテオリオンズ……左投手6人/全投手26人(23.1%)
○オリックスブレーブス……左投手8人/全投手28人(28.6%)
合計……左投手98人/全投手356人(27.5%)
つまり、左投手の割合は全投手の3割前後。打者の側から見れば、実戦で左投手と対戦する機会は、右投手の半分しかないというわけだ。よく、「左投手が投げる145kmは、右投手の150kmにも相当する」などといわれるが、これは打者が左投手の球筋に慣れていないからという事情が大きいのだろう。
ところで、今回のトレードでは「左の救援陣が手薄な日本ハム」という伝えられ方をしている。確かに、日本ハムには菊地、建山、武田久といった右のセットアッパー・クローザーがいて、こちらは十分に手厚い。江尻を放出してもなんとかやっていけるだろう。石井を加えたことで、左投手陣も充実する。今季は武田久志補強かも知れない。一方、横浜の方は大変だと思うのだ。
昨年の横浜左投手陣では、8人が一軍で登板。合計成績は、16勝26敗6セーブ31ホールドだった。ただし、2勝10ホールドの工藤公康を、昨年オフ、西武に放出している。この上、昨年6セーブ3ホールドを挙げた石井を出してしまったら、横浜の左投手陣はどうなっちゃうんだろう?
ここ数年、ずっと低迷を続けている横浜。今回のトレードを見る限り、今年も厳しいことになりそうだ……。
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