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震災

高齢者の熱中症リスクは、成人の2.9倍

「節電で熱中症」ご注意 専門家、注意呼びかけ

 東日本大震災の影響で電力不足が懸念される今年の夏。エアコンの使用を控えたり、設定温度を引き上げたりするなど職場や学校、家庭でも節電が求められるが、心配なのが熱中症だ。暑さに弱い高齢者や持病のある人はもちろんだが、「従来は発症しなかった人もリスクが高まる可能性がある」と専門家は注意を呼びかけている。
 気象庁の6~8月の予報によると、記録的猛暑だった昨夏ほどではないが、東日本から西の地域は平年より暑くなりそうだという。

(2011年6月9日 朝日新聞)

 大震災から、もうすぐ3カ月が経つ。そしていつの間にか、暑い夏が近づきつつある。

 「酷暑」という言葉がピッタリだった昨夏。全国各地で、気温や猛暑日に関する記録が塗り替えられた。そして、熱中症の患者数も過去最悪を記録。消防庁の資料「平成22年夏期(7月~9月)の熱中症による救急搬送状況」によると、2010年夏の熱中症による救急搬送者数は5万3843人で、前年の1万2971人の4倍以上に増えた。
 消防庁によれば、今年5月30日から6月5日までの1週間に、全国で152人が熱中症で搬送されている。恐らく、この夏も相当数の熱中症患者がでるだろう。

 上の朝日新聞記事でも解説されているように、高齢者の熱中症リスクは大きい。前出の「平成22年夏期(7月~9月)の熱中症による救急搬送状況」から年齢区分別の搬送者数を抜き出し、さらに人口10万人あたりの搬送者数を算出したのが下の表だ。

  搬送者数 10万人あたり
乳幼児 434人 6.6人
少年 6045人 36.4人
成人 2万2361人 29.6人
高齢者 2万5003人 86.2人

 成人の人口10万人あたり搬送者数は29.6人。一方、高齢者は86.2人に上る。高齢者の方が2.9倍も、10万人あたり搬送者数が多いのだ。

 さらに気になるのが、東北地方の搬送者数が決して少なくないことだ。「平成22年夏期(7月~9月)の熱中症による救急搬送状況」によれば、東北6県と茨城県の10万人あたり搬送者数は下表の通り。

  10万人あたり搬送者数
青森県 35.6人
岩手県 41.8人
宮城県 44.5人
秋田県 44.7人
山形県 45.4人
福島県 45.3人
茨城県 46.3人
(全国) (42.2人)

 青森県と岩手県を除く全県で、全国平均を上回っている。一方、同資料によると、これらの地域の平均気温は全国平均よりかなり低い。つまり、「東北地方の方々は、一般の日本人より暑さに慣れていない」といえるのではないか。

 この夏、東北地方では節電が求められる。エアコンの設定温度は、普段よりだいぶ高めになるはず。さらに、冷房機能に劣る避難所や仮設住宅などでは、暑さに苛まれる危険性も大きいだろう。当然、高齢者を中心に、熱中症への備えが必要だ。
 そこで、東北地方の大手商業施設や地方自治体にお願いしたいのが、多数の人々が集まって涼める場所を用意することだ。特に、老人施設や避難所の一角には、十分に涼しい場所を設けてもらいたい。

 節電のしわ寄せを食うのは、日本のものづくり産業と、高齢者など体力の弱い人たちだ。どうか「みんな一律に我慢」という愚策は避けてほしい。電気を使うべき場所とそうでない場所をしっかり見極め、メリハリのある電力政策を敷くべきだ。

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東京電力の経営陣には大企業経営者としての「覚悟」が欠けている

2011年1月6日付け当ブログ記事
「プロ野球全選手の年俸総額は、20年前に比べて2.76倍に増加」
などでも触れていますが、
僕は「報酬」を、感謝の量に比例して与えられるべきものだと考えています。

例えばある人は、5人に対して各10万円分の貢献をし、
月に50万円の報酬を手にする。
別の人は、50万人に各1円分の貢献をして、
やはり、月に50万円の報酬を手にする。
そのように、誰か他の人のために役立った分だけ、
お金をもらえる仕組みが望ましいと思っています。
(ちなみに、投機などで財産を築いたような人には、
莫大な税金を支払うことで世の中の役に立って欲しいですね。)

だから、多くの人に多くの幸せを与えられる人が、
高収入を得るのは当然のことだと思っています。
例えば、優れたスポーツ選手やミュージシャン。
あるいは、(毀誉褒貶ありますが)孫正義さんのように、
たくさんの人の暮らしを便利にした人。
彼らが高収入を得るのは正当なことです。
政治家も、同じカテゴリーに入る仕事でしょう。
もちろん、きちんと仕事をしているという前提付きではありますが。

逆に言えば、多くの人を不幸にした人は、
それなりのペナルティを支払うのが当然だと思うのです。
例えば、スパムメールを送りつける業者。
一人ひとりに与えている迷惑は小さいかもしれませんが、
すべてのネットユーザーにかかっている負荷を合計すると、
とんでもない量になるはず。
こうした業者には、億を超える規模の罰金が科されてしかるべきです。

****

さて、今回の東京電力の原発事故。

僕は、東京電力従業員の給与引き下げには、慎重な立場です。
彼らは、福島原発の処理というリスクの高い仕事を抱えています。
その上、給料まで大幅ダウンしたら、優秀な人ほど転職を考えるでしょう。
仮に原発を廃止するにしても、廃炉までには数十年もの期間がかかります。
その間、安全に原発を管理するためには、
東京電力は優秀な人材を確保し続ける必要があるのです。

しかし、経営陣の報酬は、全く別の話です。

2011年4月27日付け読売新聞記事
「役員報酬半減、大変厳しい数字…東電の清水社長」は、
東京電力の清水社長が、役員の報酬を50%削減することに対して
「大変厳しい数字と考えている」とコメントしたと伝えています。
これは、とんでもない、ふざけきった認識だと考えます。

確かに、今回の原発事故は、
100年に1度とも言われる大津波が原因でした。
その点、東京電力には同情の余地がある。
ただ、東京電力の対応のまずさが、
事故を拡大してしまった事実は否定できません。
その結果、福島県民をはじめ、多くの人々が影響を受けました。
たくさんの人に多大な迷惑をかけたのだから、
それにふさわしい責任の取り方があると思うのです。

役員報酬は100%カット。
退職金についても、全額辞退して義援金に充てる。
それは、経営者として最低限のラインなのではないですかね?

大企業の経営者には、多くの人々を幸せにする力があります。
それが、彼らが高い報酬を得ている根拠なのです。
だからこそ、己の経営責任で多くの人々を不幸にしたら、
それ相応のペナルティを支払うのが筋。

そうした経営者としての「覚悟」が、
東京電力の経営陣には欠けているように見えます。

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敦賀市の原発関連歳入は全歳入の19.1%を占める

「原発運転継続容認」7割超 敦賀市長選世論調査

 福井新聞社が行った敦賀市長選の世論調査で、新市長に力を入れてほしい政策(2項目選択)としては「原子力対策」が最も多く、全体の3割近くを占めた。東京電力福島第1原発事故を受け、敦賀の原発をどうすべきかについては「運転は止めずに安全対策を充実させる」が66・8%と最も多く、「これまで通り運転を続ける」を合わせた運転継続の容認意見が7割を超えた。

(2011年4月21日 福井新聞)

 福井県敦賀市は「原発の街」だ。日本原子力発電の敦賀発電所が稼働しているほか、廃炉作業中の「ふげん」、運転停止中の高速増殖炉「もんじゅ」もある。

 敦賀市にとって、福島第1原発の事故は対岸の火事ではなかったはずだ。地震や大津波に襲われたら、敦賀発電所はどうなるだろう? 多くの住民が、そんなことを想像したに違いない。だが、上で紹介した福井新聞の記事によれば、敦賀市民の73.5%が原発の運転継続を望んでいるという。

 どうして、こんな切ない結論が出るのか。理由ははっきりしている。敦賀市は、原発に大きく依存しているからだ。

 敦賀市公式サイトの「平成23年度予算について」ページによると、同市の一般会計歳入額は約269億円だ。一方、「発電所関係3社固定資産税(土地・家屋・償却資産)の課税見込み」額は40億3000万円。さらに同市には、約11億円の「電源立地地域対策交付金」も交付されている。原発関連の歳入は、合わせて51億3000万円。これは、市の総歳入額の19.1%を占める。
 原発に依存しているのは、民間も同じだ。原発がなくなれば、雇用されている従業員は、数百人規模で解雇されるのだろう。周囲の飲食店やビジネスホテルなどの売り上げも激減する。
 原発が止まれば、街全体が傾くのだ。だから、福島の事故が起きた後でも、7割以上の市民が原発の運転を望んでいる。

 これは、まさに日本全体の縮図だ。

 敦賀市に住んでいる人たちも、原発事故は恐ろしいはず。でも、今すぐ原発を止めることはできない。なぜなら、原発がなくなれば、己の家族や友人たちが飢えてしまうからだ。彼らは、リスクとリターンをはかりに掛けた上で、苦渋の選択をしているのである。
 日本国民が突きつけられている課題も、構造は全く同じだ。日本中の原発を止めれば、原発事故で犠牲になる人はいなくなるかもしれない。でも、電力不足で製造業などが大ダメージを受け、大不況が到来して自殺者や犯罪被害者は増える。

 どちらの道に進んでも、僕らは苦い杯をあおらなきゃならない。でも、どうせ苦しい道なら、せめて少しでも明るい方向を見いだし、そちらに歩みたいのだ。今の僕にとっては、「安全性を確保しながら、当面は原発を運転。その間に、代替エネルギーの開発を最大限急ぐ」という行き方が、進むべき道だと思われるのである。

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