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経済

上場企業の49.4%が東京に集中~大企業の地方移転を促進しては?

経産省が夏の電力不足対策案 夏休み延長や省エネ家電普及策も

 経済産業省は25日、今夏に予想される深刻な電力不足に向けた節電策のたたき台を発表した。お盆休みの延長やエコポイントのような省エネ家電普及策の導入などが盛り込まれた一方で、企業の電力使用量に上限を設定したり、電気料金引き上げによる需要抑制策も検討課題になる見通しだ。具体的な対策は4月末まで各省庁と詰める。
 たたき台は、同日午前に開かれた政府の電力需給緊急対策本部で提示した。
 東日本大震災で東京電力の電力供給力は大きく落ち込み、現在は3800万キロワット程度にとどまっている。東電は運転休止中の火力発電所の復旧などで夏までに4500万キロワット前後まで引き上げられるとみているが、7月後半から9月前半までの電力需要量は節電を織り込んでも5500万キロワットに上るとみられ、1千万キロワット程度の供給力不足が懸念されている。

(2011年3月25日 msn産経ニュース)

 2011年3月20日付け当ブログ記事「今夏の関東地方では、例年より9.5~18.0%の節電が必要」でも書いたように、この夏、関東地方が電力不足に陥るのは明らかだ。
 東京電力からの要請を受け、関東地方の住人は節電に励んでいる。室内の照明や街灯は普段よりずいぶん暗いし、電車の本数も減っている。だが、家庭レベルの節電効果はそれほど大きくないというのが、僕の想像。関東地方の電気使用量は、住人1人あたりに換算すると意外に小さいからだ。
 電気事業連合会の「電力統計情報」ページによると、2009年度における東京電力の最大電力量は5450万kW。一方、東京電力の営業地域(群馬県、栃木県、茨城県、埼玉県、東京都、千葉県、神奈川県、山梨県の全域と、静岡県の一部)に住んでいるのは約4390万人。1人あたり1.24Wになる。一方、2009年度における全国10電力会社の最大電力量の合計は、1万6668万kW。これを日本の人口1億2751万人で割ると、1人あたり1.31Wだ。電力をふんだんに使っている印象のある関東地方だが、実はさにあらず。それゆえ、節電をするといっても、自ずと限界があるわけだ。

 だから、長期化する電力不足に対応するには、抜本的な対策がいる。有力な選択肢の1つは、東京に集中している企業やその従業員を、他の地域に移動させることだ。

 下の表は、上場企業の本社所在地を、各地方ごとにに集計したもの。株式会社アトラスが運営する「上場企業本社まっぷ」のデータを、手集計した。

  域内に本社を置く上場企業 割合
北海道・東北 104社 2.8%
東京都 1815社 49.4%
東京都以外の関東 378社 10.3%
中部・北陸 484社 13.2%
近畿 666社 18.1%
中国・四国 116社 3.2%
九州・沖縄 114社 3.1%
合計 3677社 (100%)

 東京都内に本社を置く上場企業は1815社。全上場企業の、ほぼ半数だ。ちなみに、千代田区・中央区・港区に本社のある上場企業は944社。全上場企業の25.7%にあたる。
 上場企業が東京に集中するのは、もちろん理由がある。東京は、優秀な人材の確保や、他企業との協業がしやすい。羽田空港や成田空港を使って、海外の主要都市に移動するのも容易だ。東京にはインフラや富が集中しており、それゆえ、さらに多くの企業を引きつけている。

 だが、今は、その構造を転換する絶好機なのではないか?

 電力不足が続けば、企業活動には大きな悪影響が出る。業務効率も落ちるし、停電によって大きな被害を受けるケースもあろう。だから、都内の大企業が別の地域への移転を検討するのは、十分にそろばんに乗ると思うのだ。例えば、自動車産業など製造業は名古屋に。金融業は大阪に。そのような形で都内の大企業が地方に散らばれば、企業の移転先の地域にも、関東地方にもメリットがある。
 もちろん、かけ声だけでは企業は動かない。そこで、地方に移転する企業への税制優遇といった「脱・東京へのインセンティブ」を、仕組みとして整えてほしいと思う。

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 ついでに、政府と中央官庁が福島県に移転するのもいい。国土交通省の「国会等の移転ホームページ~Step3 どこに移転するのですか?」ページにもあるように、福島はもともと、国会移転先の有力候補とされていた。今、政府や中央官庁が大挙して福島に移れば、福島の安全性を世界にアピールすることができるだろう。同時に、「日本は福島を守る」という覚悟も、内外に示せる。

 もし、菅総理をはじめとする政府首脳が一族郎党を連れて福島に移住したら、民主党を見直す人は多いと思う。現政府の皆さん、ぜひ検討してはどうだろう?

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2010年1~11月のテレビ輸入額は、輸出額の16.5倍

経済ナビ:デジタル家電も脱「日本製」 10年、輸入超過に 生産拠点、アジアへ

 薄型テレビなどデジタル家電製品の輸入額が、10年に初めて輸出額を上回ることが確実になった。家電エコポイント制度による国内需要の急増分を輸入で補ったことや、国内メーカーが円高対応やコスト削減を目的にアジアへ生産拠点を移転していることが背景にある。「高機能高品質」で人気を集めた「メード・イン・ジャパン」の家電製品は、大きな転換点を迎えたようだ。

(2011年3月2日 毎日新聞)

 電子情報技術産業協会(JEITA)の「日本の電子工業の生産・輸出・輸入」ページによると、2004年における民生用電子機器の輸出額は、1兆7891億円だった。ところが、2010年の輸出額は、48.7%減の9172億円。6年間で、ほぼ半減した。背景には、韓国メーカーとの競争激化と、それに伴う主力商品の単価下落。そして、生産拠点の海外移転などが挙げられる。

 一方、地上デジタル放送への切り替えやエコポイント制度が追い風となり、2010年の国内テレビ市場は活況だった。電子情報技術産業協会の「2010年12月民生用電子機器国内出荷実績」ページによれば、薄型テレビの国内出荷額台数は、対前年比で84.9%も増加。また、Blu-rayレコーダー・プレイヤーの販売台数が73.4%伸びるなど、関連商品の売れ行きも好調だった。そのため、日本メーカーが海外拠点で生産した製品を輸入するケースが急増した。

 この結果、上の毎日新聞記事で解説されているとおり、2010年のデジタル家電輸入額は輸出額を上回りそう。日本は、「デジタル家電輸入国」に転落してしまうわけだ。

 下の表は、前出の「日本の電子工業の生産・輸出・輸入」から、2010年1~11月におけるデジタル家電(電子情報技術産業協会の区分では「民生用電子機器」)の輸入・輸出額と、テレビ、録画再生機(Blu-ray・DVDレコーダーなど)、ビデオカメラ・デジタルカメラの輸入・輸出額を抜粋したもの。

  輸入額 輸出額
デジタル家電全般 9014億円 8464億円
テレビ 3965億円 240億円
録画再生機 1622億円 211億円
ビデオカメラ・デジカメ 1417億円 7474億円

 テレビの輸入額は、輸出額の16.5倍。録画再生機の輸入額は、輸出額の7.7倍にも達している。これだけのデジタル家電を日本が輸入していたという事実は、僕には意外だった。

 一方、ビデオカメラ・デジタルカメラの分野では、輸出額が輸入額の5.3倍もある。また、ビデオカメラ・デジカメの輸出額は、デジタル家電の総輸出額の88.3%を占める。そこで毎日新聞記事では、「利益確保が難しいテレビなどより、競争力の保てる分野に経営資源を集中すべきだ」というアナリストの意見を紹介している。

 確かに、日本メーカーがテレビ分野で利益を出すのは大変なことだ。

 下表は、DISPLAYSEARCH社のプレスリリース「Global TV Shipment Growth Improves to 15% Y/Y in Q4’10 as LCD Share Surges」から抜粋した、2010年第1四半期から第4四半期までの、テレビの世界シェアの推移。

  10年1Q 10年2Q 10年3Q 10年4Q
サムスン 22.3% 24.4% 21.6% 21.4%
LG 14.1% 14.1% 13.5% 12.7%
ソニー 10.1% 12.8% 11.8% 14.2%
パナソニック 7.3% 9.0% 9.1% 8.3%
シャープ 6.5% 6.4% 8.0% 8.1%

 ごらんのように、世界シェアトップの座はサムスン電子ががっちりと確保している。それに続くのが、LGエレクトロニクスだ。第4四半期のみ、ソニーが2位に浮上しているが、これは日本市場の「地デジ切り替え・エコポイント特需」が影響したもの。一般に現在の世界市場では、日本メーカーは韓国メーカーの後塵を拝している。

 また、テレビの単価も急激に下がっている。「日本の電子工業の生産・輸出・輸入」から、各年のテレビ販売台数・販売金額を抜き出し、単価を計算してみたのが下の表。

  販売台数(A) 販売金額(B) 単価(B÷A)
2004年 348.4万台 5552億円 15万9367円
2006年 706.5万台 9265億円 13万1131円
2008年 967.4万台 1兆0334億円 10万6825円
2010年 1354.9万台 1兆1362億円 8万3860円

 テレビの単価は、6年間で15万9367円から8万3860円に下落。当然、以前に比べて利益も出にくくなっているのだろう。

 中には、テレビ分野からの撤退を考えている企業もあるはずだ。しかし、テレビはデジタル家電の象徴でもある。ブランド力維持のためには、赤字覚悟で製品を出し続けるという考え方もあろう。どちらに進むべきか、日本メーカーにとっては悩ましいところに違いない。

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完全失業者の36.2%は失業期間が1年以上

1年以上失業者、最多121万人

 総務省は21日、失業期間が1年以上の長期失業者が過去最多になったとする2010年労働力調査の詳細集計(速報)を発表した。
 10年平均の完全失業者334万人のうち、長期失業者は前年比26万人増の121万人だった。

(2011年2月21日 読売新聞)

 上で紹介した読売新聞記事にあるように、2010年の完全失業者数は、平均で334万人。これに対し、失業期間が1年以上に及ぶ人は121万人。完全失業者の36.2%が、1年以上失業しているわけだ。

 ところで、世代ごとに「長期失業率」(完全失業者のうち、失業期間が1年を超える人の割合)は異なる。総務相統計局の「労働力調査(詳細集計) 平成22年平均(速報)結果」ページのデータを基に、2002~2010年における世代ごとの長期失業率を算出したのが下のグラフ。

世代別長期失業率の推移

 2002年から2008年までは、年齢の高い世代ほど、長期失業率が高かった。「35歳を過ぎると新しい職場や業務への適応に時間がかかるため、転職市場での価値が下がるから」というのが、従来の説明だったはずだ。ところが、リーマン・ショック翌年の2009年、倒産企業や従業員解雇に踏み切る企業が続出。新規の失業者が急増したことで、すべての世代で長期失業率はいったん低下した。その後、状況は一変。25~34歳世代の長期失業率は39.0%まで増え、35~44歳世代(38.6%)、55歳以上世代(38.5%)、45~54歳世代(36.5%)を上回ってしまったのだ。

 労働力調査の月次集計などを確認すると、失業率には明らかに改善の兆しが見え始めている。景気についても、最悪の状況は脱したと感じる。僕もこのブログで、現状を楽観的にとらえる記事をいくつか書いた。
 だが、体力や吸収力に優れ、職場での経験も積み重ねて脂がのりきっている若い世代に長期失業者が増えている現象は、どうにも気になる。原因は何か? そして、この現象はいつまで続くのか? ぜひ、注目していきたい点だ。

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