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テレビの「ながら視聴」時間は35.6%~裸眼対応しなければ3Dテレビの普及は不可能
- 2010年7月30日 23:40
- ニュースな数字
3Dテレビ全然売れない!主要4社参戦も「期待外れ」
3D(3次元)立体映像テレビの国内主要4社の製品が出そろった。3Dビデオカメラなど周辺機器の投入も相次いでいる。ただ、薄型テレビの販売台数全体に占める割合はわずか1%程度にとどまり、今年を「3D普及元年」とするかけ声とは裏腹に、今のところは期待外れとなっている。
テレビ局や新聞社にとって、家電メーカーは重要な顧客。だから、メーカーが最も注力している3Dテレビにケチをつけるニュース・記事は、なかなか表に出てこない。だが、多くの人は思っているはずだ。「3Dテレビなど、売れるはずがない」と。
上で紹介した記事は、3Dテレビが期待ほど売れていない現状を伝えている。そして、普及していない原因について、3D対応ソフトの不足と、割高な価格を挙げている。もちろん、その2つは大きな障害だろう。しかし、それより重大な問題がある。それは、現在の3Dテレビが、「ながら視聴」に全く対応できないということだ。
NHK放送文化研究所の「2005年国民生活時間調査報告書」によれば、日本人の平均テレビ視聴時間は、1日あたり3時間39分。このうち、テレビだけを見ている「専念視聴時間」は2時間21分に過ぎない。35.6%にあたる1時間18分は、他のことをしながらテレビを見る「ながら視聴」なのだ。なかでも、主婦や自営業者、30~50代の女性といった層の「ながら視聴」時間は多い。
しかも、これは2005年のデータだ。この5年間で、テレビをめぐる環境は大きく変わった。gooリサーチの「『メディア利用状況』に関する調査結果」によれば、テレビを見ながらPCでインターネットやメールを利用する人は64.1%。テレビを見ながら携帯電話でインターネットやメールを利用する人は46.8%。特に、若年層ほどテレビとネットを並行利用する傾向が強い。インターネットの普及で、「テレビをつけっぱなしにしながらネットを使う」という場面が、大幅に増えているのだ。
テレビのニュース番組を流しながら、出勤の支度をする。生活情報番組を見ながら家事をする。食事中に、バラエティ番組をちら見しながら家族の会話を楽しむ。スポーツ中継や話題のドラマを見ながら、ツイッターやSNSでリアルタイムの会話を楽しむ……。そのようなスタイルでテレビを楽しむ人は、明らかに増えている。ところが、3Dテレビでは「ながら視聴」は不可能だ。なぜなら、現状の3Dテレビを見るには、専用のメガネが欠かせないから。メガネをかけたら最後、メールも家事もできない。後はただ、テレビ画面に向かってじっと座るだけだ。
3Dテレビの最大のボトルネックは、「ながら視聴」を妨げる専用メガネだ。だから、裸眼でも楽しめる機種が開発されるまで、普及などあり得ない。
「ながら派」の一員である僕は、そう確信している。
電子書籍の普及は、埋もれていた書物の発掘をもたらす!
- 2010年7月20日 23:01
- ニュースな数字
米アマゾン通販、電子書籍販売冊数がハードカバー本抜く
米ネット通販大手アマゾンは19日、同社の通販サイトでの電子書籍の販売冊数が、ハードカバーを抜いたと発表した。ただ、同社は部門別の販売冊数や売上高を公表していない。日本の文庫や新書に相当するペーパーバックの取り扱いも多いため、「電子」は「紙」をまだ抜いてはいない。
20日9時時点。上で紹介した記事では、次のように書かれていた。
「ただ、同社は部門別の販売冊数や売上高を公表していない。日本の文庫や新書に相当するペーパーバックの取り扱いも多いため、『電子』が『紙』を抜くにはまだ時間がかかるとみられる。」
ところが、同じ部分は20日12時の時点で、次のように書き換えられていた。
「ただ、同社は部門別の販売冊数や売上高を公表していない。日本の文庫や新書に相当するペーパーバックの取り扱いも多いため、『電子』は『紙』をまだ抜いてはいない。」
朝日新聞がどのような意図で、表現を改めたのかは不明だ。ただ、この文面の変更から、書き手の感情を邪推することはできる。朝日新聞は、言わずと知れた紙媒体の雄。最初は強い願望を込め、「電子書籍が紙を抜くのはずっと先」と書いた。しかし、あまりに生々しいセリフ回しに自ら赤面し、より客観的な文言に変えたのではないか。僕も、紙媒体の出身者。その気持ちの揺らぎは分かる気がする。
朝日新聞が動揺するのも、無理からぬことだ。アメリカにおける電子書籍の伸びは、それほど衝撃的なニュースだった。
従来型書籍の売り上げは、おおざっぱに言って、1割が著者、2割が出版社、3割が取次と書店、4割が印刷・製本会社に渡る。本の書き手より、流通や製造工程の取り分の方が多いのだ。特に取次は、本の流れを一手に仕切る関所奉行のような存在で、非常に大きな権力を握っている。
ところが、もし電子書籍が一般的になると、業界地図は一変する。取次や書店の役割は、アマゾンなどの電子出版事業に取って代わられる可能性が高い。いわば、関所を通らずに済む大街道が新たにできたようなもので、取次の存在意義は霧散してしまうだろう。また、電子書籍では印刷や製本も不要になる。
7月20日付け毎日新聞記事「クローズアップ2010:電子書籍、出版・流通の分業死守」は、アマゾンやアップルなどの「黒船」から電子書籍市場を守るため、国内企業が連携を模索していると伝えている。参加企業は、印刷会社、書店、出版会社など。どこも、電子書籍の普及で経営基盤を失いかねない企業だ。昨日までのライバルと手を組み、必死に外圧と戦おうとする姿は、幕末期の幕府・雄藩の動きと似ていなくもない。
一方、電子書籍の普及は、文章の書き手にとっては利点が多い。何しろ、売り上げの4割を取っていた印刷・製本工程が消え去り、3割を持っていった取次もいなくなる。その結果、著書の取り分は大きく増えるわけだ。2010年1月21日付けウォール・ストリート・ジャーナル日本版記事「アマゾン、電子書籍印税を大幅引き上げ」は、アマゾンが一定の条件を満たした著者に対し、印税率を70%に引き上げると報道。著者が編集者や校正者への外注費を支払ったとしても、販売価格の6割程度が手元に残る計算だ。これは、現在の「印税率1割」とは比較にもならない。
現在の出版界では、初版3000~5000部というのが一つの目安だ。仮に1000円の書籍が5000部売れた場合、著者に入るのは、1000円×10%(著者印税)×5000部=50万円。刷部数がこれ以下になると、著者も出版社も利益が見込めないため、書籍化を見送るケースが多い。つまり、3000部も期待できないような書籍は、学術書など特殊なケースを除いて、埋もれるしかない運命だった。
ところが、電子書籍の広まりで印税率が高まれば、著者が取りうる戦略はグンと広がる。仮に1000部しか売れなくても、単価が1000円・著者印税が60%なら、著者の取り分は1000円×60%×1000部=60万円。十分に採算ラインに乗る。また、価格を下げて多くの読者に手にとってもらうことも可能だ。仮に単価を300円に下げて3000部売ることに成功したら、300円×60%×3000部=54万円。これも商売になるのだ。つまり電子書籍は、従来は埋もれていたような書物でも、世に送り出せる力を持っていると言える。これは、著者にとっても読者にとっても素晴らしいことだろう。
もちろん、話は単純にはいかない。日本における電子書籍端末の普及率は、まだまだ低い。また、電子書籍より紙の出版物が便利な状況もたくさんあるだろう。紙の本が一切なくなり、全て電子書籍に切り替わることなどあり得ないのだ。しかし、現在のペースで電子書籍が普及すれば、現在の出版・取次・書店というシステムは、いずれ崩壊するだろう。
現在の仕組みをどこまで温存するか。または、紙の出版物を発行し続けるために新たな仕組みを生み出すのか。電子出版の普及を進めながら、並行して従来型書籍の流通システムを考え直す必要がありそうだ。
2大政党の得票率は11.9%減~既成政党への失望が止まらない
- 2010年7月12日 19:09
- ニュースな数字
選挙:参院選 迷走、民主に失望 復調、自民に笑顔(その1)
民主党が与党として初めて迎えた国政選挙で、有権者が示したのは政権への不信感だった。「V字回復」とまで言われる高支持率で船出したものの、菅直人首相が口火を切った消費税引き上げに関する発言が揺れる度に民意は離れていった。菅首相は自身の発言を「唐突な感じで国民に伝わった」と振り返ったが、改選第1党を自民党に奪われる敗北につながった。政権交代から1年もたたぬうちに、民主党は「ねじれ国会」という厳しい現実を突き付けられた。
参院選では、民主党が改選前の議席から大きく減らし、過半数割れに追い込まれた。メディアの多くは、「民主が惨敗、自民は改選第1党に」という伝え方をしている。
しかし、民主敗北・自民勝利という見立ては間違っている。今回の選挙では、民主党も自民党も負けたのだ。民主党の方がより派手に負けているだけで、自民党も決して笑っていられる状況ではない。
下の表は、総務省の「選挙関連資料」ページから、前回(2007年7月)に行われた第21回参院選と今回の参院選の、政党別得票数・得票率をまとめたものだ。
| 前回 | 今回 | 得票率の
増減 |
|||
| 得票数 | 得票率 | 得票数 | 得票率 | ||
| 民主党 | 2325万6247票 | 39.5% | 1845万0140票 | 31.6% | ▼7.9% |
| 国民新党 | 126万9209票 | 2.2% | 100万0036票 | 1.7% | ▼0.4% |
| 自民党 | 1654万4761票 | 28.1% | 1407万1671票 | 24.1% | ▼4.0% |
| 公明党 | 776万5329票 | 13.2% | 763万9432票 | 13.1% | ▼0.1% |
| 共産党 | 440万7932票 | 7.5% | 356万3557票 | 6.1% | ▼1.4% |
| 社民党 | 263万4714票 | 4.5% | 224万2736票 | 3.8% | ▼0.6% |
| みんなの党 | - | - | 794万3650票 | 13.6% | △13.6% |
| 合計 | 5891万3700票 | 5845万3432票 | |||
民主党の得票率は、前回より7.9%も減少。2009年8月の衆院選(比例代表得票率42.4%)に比べると、10.8%も減っている。これが、民主党政権に対する国民の評価なのだろう。昨年、民主党に対して期待をしていた人のうち、既に4分の1が離れてしまった計算だ。
民主党の敗因は、目先の票や党内の利害にばかり目を向けていることだと、個人的には思っている。政府が5年先、10年先の日本の姿を具体的に描き、それに達するまでの説得力ある手段を提示すれば、国民は増税や福祉の後退にも我慢はできるものだ。しかし、今の民主党がやっていることは、数カ月先しか見ていない日和見政策ばかり。それこそが「不安」の原因だ。多くの国民が恐れているのは増税ではなく、バラマキ政策を続けるうちに国が突然死することなのだ。
一方の自民党も、非常に厳しい状況だ。2001年、小泉純一郎首相の就任後に行われた参院選で、自民党は比例選全得票の38.6%を獲得。ところが、2004年の参院選の得票率は30.0%、2007年の参院選は28.1%と減少。そして今回の比例選では、得票率24.1%にとどまった。地盤沈下に、全く歯止めがかかっていない。
今回、民主党と自民党が減らした得票率は、合わせて11.9%。ところで、新たに登場したみんなの党の得票率は、13.6%にも上った。つまり、民主・自民の減少分が、そっくりそのままみんなの党に流れたことになる。
生まれたばかりのみんなの党には、実績がない。失礼ながら、渡辺喜美代表以下のメンバーにも、さほど魅力があるようには見えない。それがいきなり第3位の得票率を得たのは、有権者が「2大政党」に失望していることの現れだ。
「自民党にはうんざり。でも、民主党もひどい。どこかにまともな政党はないのか?」
今回の選挙結果からは、そんな国民の声が聞こえてくる気がしてならない。
宮崎県民の20人に19人が、東国原知事を支持
- 2010年7月9日 21:10
- ニュースな数字
知事「支持する」94.9% 本紙世論調査
宮崎日日新聞社が参院選に合わせて実施した電話世論調査(4~6日)で、東国原知事を「支持する」「どちらかといえば支持する」と答えた人は94.9%だった。
タレント知事と揶揄されたことも多かった、宮崎県の東国原英夫知事。しかし、上で紹介したニュースによると、現在の支持率は9割を超えているのだという。
6月27日付けの朝日新聞記事「知事支持率、トップは東国原氏89%」でも、東国原知事の支持率の高さが伝えられている。ちなみに、調査対象となった46知事の平均支持率は58.7%。支持率2位の鳥取県平井伸治知事でも、78%に過ぎなかった。東国原氏への支持率は、突出して高いのだ。
東国原氏が知事に就任して、3年半が経過した。その間、県政は必ずしも順調ではなかったはず。就任早々の2007年1月、県内の養鶏場で鳥インフルエンザウイルスが発生した。さらに、同年7月には、県庁などで数億円規模の裏金づくりが行われていたことが発覚。そして今年4月には、宮崎県を大きく揺るがした口蹄疫問題が巻き起こった。いずれも、舵取りを誤れば、大きく支持を失う原因になり得た出来事。それらを経て、東国原知事がこれだけの支持率を勝ち得ているのは、非常に重い事実だ。もはや、東国原氏を「タレント知事」などと呼ぶことは許されない。彼は、押しも押されもせぬ、立派な政治家なのだ。
さて、明後日は参院選である。
今回の口蹄疫問題では、政府は宮崎県と何度か衝突を繰り返してきた。閣僚が宮崎県側に責任を負わせるような発言も、決して少なくなかったと思う。しかし宮崎県の人々は、圧倒的に知事を支持している。まぎれもなく、これが現場の声だ。こと口蹄疫問題に関しては、「反政府・反民主」の人が圧倒的に多いのではないか。
参院選の宮崎選挙区では、自民現職と民主新人、共産新人が立候補しているという。民主党の立候補者がどの程度の票を確保するのか、ぜひ注目したいと思っている。恐らく、自民の候補者に大差をつけられて敗れると思うのだが。
日本対オランダ戦の視聴率、50%超えも可能か?
- 2010年6月15日 23:58
- ニュースな数字
南アW杯:瞬間最高視聴率49.1% 関東地区
サッカー日本代表がカメルーンに勝利した試合の平均視聴率(NHK総合)は、関東地区で前半が44.7%(関西地区38.3%)、後半が45.2%(同41.7%)だった。15日、ビデオリサーチの調べで分かった。14日までに放送された今年の全番組で、最高視聴率を記録した。
6月13日付けの読売新聞には、「サッカー人気、大相撲以下に…『W杯関心』4割」という記事が掲載されていた。サッカーよりプロ野球に注力する傾向の強い読売新聞だけに、なかなか素直に受け取りづらい記事ではある。しかし、サッカー、特に日本代表への注目度が低下していたのは、恐らく事実だ。
この1年ほどの代表戦は、人気低迷に歯止めがかからない状態だった。2月11日付けのデイリースポーツ「格下、雨、低温…閑古鳥1万6368人」で紹介されているように、観客の不入りは目を覆うほど。1月の対イエメン戦は、ついにテレビ中継もされなかった。トルシエ時代には大きな盛り上がりを見せていたサッカー関連の掲示板・ウェブサイトも、完全に失速。熱心なファンも一般層も、サッカー離れを起こしていた。
……と過去形で書いているのは、もちろん、昨日深夜に行われたW杯で、日本がカメルーンを見事に打ち破ったからだ。
僕は、岡田武史監督の手腕を、今も疑わしく思っている。今回の勝利は、日本サッカー界の底力と伝統、代表選手達の奮闘、そして「運」によってもたらされたというのが、僕の印象だ。ただ、岡田監督の挙げた実績には、最大限の敬意を払いたい。彼は、日本人としてW杯史上初めて勝ち点を得た監督であり、日本以外で行われたW杯で初めて勝利を収めた日本代表監督でもある。それは、オランダ戦・デンマーク戦がどのような結果に終わろうとも、決して色あせることのない偉業だ。
岡田監督率いる代表チームによってもたらされた勝利は、世間の空気を大きく変えた。上の記事でも紹介されているとおり、関東地区の視聴率は45.2%。ビデオリサーチによれば、これはサッカー番組として史上16番目の好記録。また、昨年行われたワールドベースボールクラシック(WBC)・日本対韓国戦(40.1%)や、ボクシングWBC世界タイトルマッチ・内藤大助対亀田興毅戦(43.1%)といった他のスポーツイベントも上回った。プロスポーツにおいて、世間の注目度は高ければ高いほどいい。注目度に比例して収益は上がるし、優秀な人材も確保しやすくなるからだ。W杯で結果を残し、高い視聴率を得れば、体が大きく運動神経のいい子供をサッカー界に引きつけることが可能。そうすれば、未来に向かって正のスパイラルを築けるのだ。
さて、次の対オランダ戦は、19日土曜日に放送予定。しかも、日本時間の20時30分試合開始という絶好の時間帯だ。一方、1998年フランス大会における日本代表戦の平均視聴率は57.9%。日韓大会は54.7%、ドイツ大会は46.3%だった。
オランダ戦、久しぶりの視聴率50%超えは可能だろうか? 最大の障害は、サッカー中継のまずさでは定評のあるテレビ朝日が中継するということなのだが……。
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