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就農者1人あたり耕地面積が10年間で45.3%増~農業の省力化は急ピッチで進行中?
- 2010年9月7日 22:18
- ニュースな数字
農業人口:75万人減少で260万人に 高齢化も進む
農業就業人口と就業者の平均年齢 農林水産省が7日発表した10年の農林業センサス(速報値)によると、日本の農業就業人口は05年の前回調査より75万人減少し、260万人になった。5年間の減少率は22.4%で、現在の調査方法になった85年以降では過去最大。
上のニュースでも伝えられているとおり、日本の農業就業人口は急激に減りつつある。農林水産省の「2010年世界農林業センサス結果の概要(暫定値)」によれば、2010年の農業就業人口は260万人。335万人だった2005年に比べ、22.4%も減少した。
これに対し、2010年の経営耕地面積は364万ha。2005年の369万haに対し、1.5%という減少率で踏みとどまった。就農者が激減しているのに、耕地面積はさほど減っていない。つまり、1人が耕す面積が広くなっているのだ。
下の表は、2000年以降の農業就業人口と経営耕地面積から、1人あたりの耕地面積を割り出したもの。参考のため、農業就業人口の平均年齢も書き添えた。
| 2000年 | 2005年 | 2010年 | |
| 農業就業人口の平均年齢 | 61.1歳 | 63.2歳 | 65.8歳 |
| 農業就業人口 | 389万人 | 335万人 | 260万人 |
| 経営耕地面積 | 373万ha | 369万ha | 364万ha |
| 1人あたり耕地面積 | 0.96ha | 1.10ha | 1.40ha |
8月18日付けの当ブログ記事「『新規就農者』の50.3%が60歳以上」でも触れたように、就農者の高齢化は着々と進行中。平均年齢は、10年間で4.7歳も上がっている。それなのに、1人あたりの耕地面積は0.96haから1.40haへと、45.3%も増えた。ここから読み取れるのは、「農業の省力化」が急ピッチで進んでいるということではないか。年輩の就農者でも広い土地を耕せるだけの条件が、揃いつつあるのだ。
従来の農業は、「キツい・汚い・臭い」という3K職業だと言われることもあった。しかし今の農業は、少なくとも昔ほどは「キツい仕事」ではないのかもしれない。もし僕の想像が事実なら、農業を仕事にしようと考える若者にとっては、一つのアピール材料になると思うのだが……。
東京マラソンのスタート時は、2畳に3人がひしめく大混雑
- 2010年9月3日 23:15
- ニュースな数字
東京マラソンの定員増検討へ=石原知事
東京都の石原慎太郎知事は3日の記者会見で、来年2月27日に実施される第5回東京マラソンの参加申込者数が過去最高を更新したことに関連し、「警察と相談しながら需要に応じていきたい」と語り、将来的に定員増を検討していく考えを明らかにした。
「東京マラソン2011」は、狭き門だ。
公式サイトの「申込状況」ページによれば、第1回大会の申込者は9万5044人。その後、15万6012人(第2回)、26万1981人(第3回)、31万1441人(第4回)と右肩上がりに増えてきた。そして今回の申込者は、マラソン29万4469人、10キロメートル走4万0678人。合計33万5147人に達したという。
これに対し、マラソンと10キロメートル走を合わせた定員数は3万5000人。倍率は9.6倍で、10人のうち9人は落選する計算だ。僕の周りにも、半ば諦めつつ応募したという人がたくさんいた。それだけに、石原都知事の定員増発言は、多くの人に歓迎されるに違いない。
ところで、東京マラソンといえば、スタート直後の混雑ぶりが有名。このときの「人口密度」がどのくらいになるのか、考えてみた。
多数のランナーが参加するマラソン大会の場合、スタートライン付近には招待選手などのトップランナーが立ち、その後は持ちタイム順に市民ランナーが続くのが普通。そして最後尾には、最も遅いランナーが配される。
東京マラソンの制限時間は7時間。つまり、3万数千人の最後尾は、42.195キロメートルを7時間程度、時速6キロメートルほどで走る人が占めることになる。一方、2010年大会公式サイトの「よくある質問」によると、最後尾の走者がスタートラインを通過するまで20分程度かかるそうだ。ということは、集団の最後尾からスタートラインまでの距離は、時速6キロメートルの人が20分で進める距離、すなわち、2キロメートルとなる。
コースムービーを見てみると、スタート地点の道幅は6車線分ほど。また、東京都建設局道路建設部ホームページによると、幹線道路の1車線は3.25メートル。よって、コース幅は3.25メートル×6車線=20メートル程度と考えていいだろう。
つまり東京マラソンのスタート時には、幅20メートル、長さ2キロメートルの範囲に3万5000人が並ぶことになる。1人あたりの面積は、20メートル×2000メートル÷3万5000人=1.14平方メートル。開始直後は、2畳ほどの広さに3人のランナーがひしめきあって走っている。二重の意味で、「狭き」レースなのである。
ちなみに、定員が10万人になれば、抽選の倍率は3.4倍に緩和される。ただし、その場合、スタート時の列の長さは6.8キロメートル。これは、都庁-東京駅間の直線距離に匹敵する。これだけ長い列を待たせておくスペースを用意するだけでも、大変なことだ。
参加人数が多ければ、それだけたくさんの人が走る喜びを得られる。しかし、会場の都合などを考えると、大幅な増加は難しいのだろうな。
鳥取県より人口の多い市は21~人口が少ない県は、他県との合併を考慮しては?
- 2010年8月30日 23:01
- ニュースな数字
和歌山県の人口が100万人割れ…近畿で初めて
大阪への転出多く和歌山県の推計人口(8月1日現在)が99万9834人となり、100万人を割ったことが30日、県の調査でわかった。47都道府県のうち、人口100万人未満は鳥取、徳島などとともに9県となった。近畿2府4県では初めて。
和歌山県の人口が、100万人を割ったそうだ。
総務省統計局の「人口推計~都道府県別人口」によれば、2009年10月1日現在、和歌山県より人口が少ない県は下記の通り。
| 県名 | 推計人口 |
| 和歌山県 | 100万4000人 |
| 香川県 | 99万9000人 |
| 山梨県 | 86万7000人 |
| 佐賀県 | 85万2000人 |
| 福井県 | 80万8000人 |
| 徳島県 | 78万9000人 |
| 高知県 | 76万6000人 |
| 島根県 | 71万8000人 |
| 鳥取県 | 59万1000人 |
一方、Wikipediaの「日本の市の人口順位」ページによると、人口が60万人を超えている市区町村は下記の通り。
| 市名 | 推計人口 | |
| 1 | 神奈川県横浜市 | 368万0000人 |
| 2 | 大阪府大阪市 | 266万7000人 |
| 3 | 愛知県名古屋市 | 225万9000人 |
| 4 | 北海道札幌市 | 189万6000人 |
| 5 | 兵庫県神戸市 | 153万8000人 |
| 6 | 京都府京都市 | 146万4000人 |
| 7 | 福岡県福岡市 | 146万0000人 |
| 8 | 神奈川県川崎市 | 141万9000人 |
| 9 | 埼玉県さいたま市 | 121万9000人 |
| 10 | 広島県広島市 | 117万3000人 |
| 11 | 宮城県仙台市 | 103万7000人 |
| (和歌山県) | (100万4000人) | |
| 12 | 福岡県北九州市 | 98万1000人 |
| 13 | 千葉県千葉市 | 96万0000人 |
| 14 | 大阪府堺市 | 83万9000人 |
| 15 | 新潟県新潟市 | 81万2000人 |
| 16 | 静岡県浜松市 | 80万8000人 |
| 17 | 熊本県熊本市 | 73万0000人 |
| 18 | 静岡県静岡市 | 71万6000人 |
| 19 | 神奈川県相模原市 | 71万4000人 |
| 20 | 岡山県岡山市 | 70万5000人 |
| 21 | 鹿児島県鹿児島市 | 60万6000人 |
| (鳥取県) | 59万1000人 |
和歌山県より人口の多い市は11。鳥取県より人口の多い市は21あるわけだ。
地方自治体を円滑に運営するためには、最低限必要な人員数というものがある。例えば、鳥取県の人口は、神奈川県(人口894万人)の15分の1。一方、鳥取県の職員数は約1万2000人(鳥取県サイト「鳥取県職員定数の状況(平成21年度)」による)で、職員数約7万6000人の神奈川県(神奈川県サイト「県職員の給与・職員数などのあらまし」より)に対し、6分の1程度。県民1人あたりの職員数は、鳥取県の方が2.5倍も多いことになる。その分、業務効率が低いわけだ。
仮に鳥取県と島根県が合併すれば、財政・総務といった部門の職員は半減できるはず。その分のスタッフを、福祉など他部門に異動させ、住民サービスを充実させることも可能なのではないか。
もちろん、鳥取と島根の文化・地理的な違いは小さくないのだろう。しかし、両県(あるいは、高知県・徳島県なども)が合併することで得られるメリットも、相応に大きいと思うのだ。人口が一定数を割った県は、他県との合併を考慮する方がいいと思うのだが、いかがだろうか?
75歳以上の高齢者の所在確認には、396億円が必要?
- 2010年8月25日 22:07
- ニュースな数字
90歳以上に対象広げ調査へ 所在不明問題発端の足立区
高齢者所在不明問題の発端となった東京都足立区は25日、高齢者の所在確認調査の対象を、これまでの100歳以上から、90歳以上に広げると発表した。早ければ来月13日から、民生委員が訪問調査する。
足立区が、90歳以上の高齢者に対して所在確認を取るという。さらに、「75歳以上も所在確認へ 津島市」(2010年8月20日付け 読売新聞)、「鯖江市が75歳以上の所在確認へ 高齢者7400人が対象」(2010年8月24日付け 福井新聞)、「(滋賀県の)嘉田県知事、75歳以上13万人の所在確認検討」(2010年8月24日付け 京都新聞)など、調査対象を75歳以上に拡げる自治体も現れている。
国立社会保障・人口問題研究所の「人口統計資料集」によれば、2008年時点の90歳以上人口は127万6000人。75歳以上人口は、1317万人にのぼる。このうち、後期高齢者医療保険と介護保険サービスのいずれかを利用している人には、所在確認を取る必要はない。しかし、どちらにも該当していない場合、本人のもとに足を運ぶ必要があるだろう。
仮に、担当する地方自治体の職員が、1日あたり1件の所在確認を処理するとしよう。もちろん、現地に足を運ぶだけなら、大した手間も時間もかからない。しかし、高齢者へのアポ取り、現地での本人確認以外に、無駄足に終わった場合の周辺調査や再調査、介護や健康状態などで問題が見つかった際の対応などが発生する可能性もある。手をつけてみたら、意外に手間がかかる仕事のような気がするのだ。一方、本人確認が必要な人が、75歳以上人口の1割だと仮定する。対象者は、全国で132万人。この前提だと、延べ132万人の地方自治体職員が、丸1日かけて確認作業をすることになる。
総務省の「平成21年 地方公務員給与の実態」によれば、地方公務員の平均給与(諸手当を含む)は月額43万2000円。これに、年額200万円程度と考えられる賞与を加えると、職員1人あたりの年収は700万円前後。1年間の勤務日数を230日と考えれば、職員の日給は約3万円となる。つまり、132万人の高齢者の所在確認を行うと、132万人×3万円=396億円がかかるわけだ。
ちなみに、10月1日からは「平成22年国勢調査」が始まる。上手に仕組みを作れば、国勢調査と高齢者の所在確認作業を一挙にやることもできたのかな? まあ、国勢調査の管轄は総務省で、高齢者問題は厚生労働省と地方自治体。というわけで、「国勢調査を通じて高齢者の所在を確認」というアイディアが実現する可能性は、万が一にもなかっただろうけど……。
CD新譜1枚あたり生産金額は10年前の3分の1に~ライブ重視が進行中
- 2010年8月23日 21:30
- ニュースな数字
HMV渋谷:閉店 スガシカオがラスト唱
東京都渋谷区の外資系CDショップ「HMV渋谷」が22日をもって閉店した。インターネットでの音楽配信など音楽ソフトの販路が多様化し、若者を中心に起こったCD離れが背景にある。
HMV渋谷の閉店は、CD不況の象徴だ。
日本レコード協会の「全データ一覧」ページによると、CDの生産がピークに達したのは1998年。生産金額は5879億円だった。ところが、2009年のCD生産金額は2460億円。わずか10年あまりで、市場規模は41.8%に縮小してしまった。
ところが、発表される新譜の数は、10年前とさほど変わっていない。下の表は、1999年以降のCDアルバムの新譜数と生産金額、そして新譜1枚あたりの生産金額をまとめたもの。CD全体の生産金額は半減しているのに、新譜の数は、むしろ増加傾向なのがわかる。
| 新譜タイトル数 | 生産金額 | 新譜1枚あたり | 2001年との比較 | |
| 1999年 | 12573 | 4504億円 | 3582万円 | 94.6% |
| 2000年 | 11333 | 4264億円 | 3763万円 | 99.4% |
| 2001年 | 10808 | 4093億円 | 3787万円 | 100.0% |
| 2002年 | 10734 | 3713億円 | 3459万円 | 91.3% |
| 2003年 | 10933 | 3336億円 | 3051万円 | 80.6% |
| 2004年 | 12019 | 3166億円 | 2634万円 | 69.6% |
| 2005年 | 14136 | 3109億円 | 2200万円 | 58.1% |
| 2006年 | 15377 | 2937億円 | 1910万円 | 50.4% |
| 2007年 | 16146 | 2802億円 | 1736万円 | 45.8% |
| 2008年 | 15823 | 2513億円 | 1588万円 | 41.9% |
| 2009年 | 15054 | 2119億円 | 1408万円 | 37.2% |
2000年~2001年当時は、1枚新譜を出すと3800万円ほどの生産金額が期待できた。ところが、2009年には約1400万円にまで減少。2001年の3分の1近い水準だ。これでは、スタジオ中心のミュージシャンは厳しい。ここ数年目覚ましい成長をとげ、期待が集まっていた有料音楽配信市場も、2009年はゼロ成長。CD市場の縮小を、全く補い切れていない状況だ。
このあたりの事情は、売り上げの低下を補うため、新刊本を立て続けに発売する出版業界にそっくりだ。ただし、異なる点が1つだけある。出版界は電子書籍以外に進むべき道はないが、音楽界は有料配信以外の戦略を取ることも可能。それが、「ライブ」だ。
例えば、2009年9月3日付けロイター記事「マドンナのツアー興収、ソロとして過去最高を更新」では、マドンナが1回のツアーで377億円の興行収入をたたき出したと伝えている。実に、日本で1年間に売れるCDの15%に相当する金額だ。国内でも、2010年7月9日付け日刊スポーツ記事「EXILE史上最大の110万人ツアー」で報道されているように、100億円規模のツアーを敢行するアーティストが登場しつつある。
1枚1000円のシングルCDを100万枚売ると、売り上げは10億円。これに対し、ライブの客単価は、入場料と飲食・物販などの関連収入を合わせれば1万円を超える。10万人を動員すれば、CDでミリオンセラーを出すよりずっと大きな収入を期待できるのだ。
今後の音楽界では、間違いなく、スタジオからライブへのシフトがさらに加速する。そして、ライブでのパフォーマンスに強みを持つアーティストが、より存在感を増していくはずだ。HMV渋谷の閉店はCD不況の象徴だが、それは音楽不況と等価ではない。CDショップからライブハウスへ、音楽ファンの集まる場所が変わる現状の、象徴でもあるのだ。
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