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独自調査
セットプレーからの得点が5割以上の国は7つ~日本、パラグアイともに該当
- 2010年6月29日 12:58
- ニュースな数字
【W杯】パラグアイ戦は「セットプレーがカギ握る」岡田監督 「取りたいし取られたくない」
約50分間の非公開練習では、大半がセットプレーの確認に費やされたという。練習前にパラグアイのセットプレーの特徴がまとめられた映像を見て弱点を頭にたたき込んだ上で、ピッチで攻守両面をチェックした。
いよいよ今夜は、ワールドカップ決勝トーナメント、日本対パラグアイ戦だ。そこで、まずは両チームの1試合あたりのスタッツを表にまとめてみる。
| 日本 | パラグアイ | 32カ国の平均 | |
| シュート数 | 10.0本 | 12.0本 | 13.9本 |
| 枠内シュート数 | 6.0本 | 3.7本 | 5.1本 |
| 枠内シュート率 | 60% | 31% | 37% |
| 得点 | 1.33点 | 1.00点 | 1.13点 |
| 失点 | 0.67点 | 0.33点 | 1.13点 |
| パス数 | 381本 | 506本 | 491本 |
| パス成功数 | 236本 | 350本 | 351本 |
| パス成功率 | 62% | 69% | 72% |
| 総走行距離 | 110.5km | 103.5km | 105.3km |
| ボール支配率 | 42% | 52% | 50% |
報道では、両国を似たような特徴のチームと評するものが多い。例えば、日刊スポーツ.comの「パラグアイは『攻撃的な日本代表』」、日テレNEWS24の「パラグアイ代表 厳戒態勢の中で最終調整」などが典型だ。チームの連動性が高く、守備が強固という点は、確かに共通しているかもしれない。とりわけ似ているのは、セットプレーの切れ味の良さだ。
FIFAワールドカップ公式サイトの「Teams – Top goals」ページによれば、ここまでの54試合で122ゴールが生まれている。このうち、セットプレーによる得点は29ゴールで、全得点の24%。一方、全32カ国の中で、セットプレーからの得点が全得点の5割以上を占める国は7つあった。トップは韓国で、全6得点のうち4点がセットプレーから(ただし、韓国は対アルゼンチン戦で、相手フリーキックからオウンゴールを喫したため、FIFAのサイト上では「Set Piece Goals……5」と記されている)。以下、イングランド(3点中2点)、ナイジェリア(3点中2点)、パラグアイ(3点中2点)、ガーナ(4点中2点)、日本(4点中2点)、ニュージーランド(2点中1点)と続いている。パラグアイも日本も、この7カ国に入っているのだ。上のmsn産経ニュースの記事でも解説されているように、セットプレーがゲームの行方を左右する可能性はかなり高いと言える。
ただし、それ以外の点では異なるところも多い。例えば、パラグアイのパス数・パス成功数が平均的であるのに対し、日本のパス数・パス成功数はかなり少ない。何しろ日本のパス成功数は、パラグアイの3分の2に過ぎないのだ。パス成功率も良くなく、そのため、ボール支配率も低くなっている。
下は、決勝トーナメント出場16カ国の、グループリーグ3試合における平均ボール支配率をまとめたもの。
| 国名 | ボール支配率 |
| アルゼンチン | 61% |
| ブラジル | 60% |
| スペイン | 59% |
| オランダ | 56% |
| メキシコ | 55% |
| ドイツ | 53% |
| イングランド | 52% |
| チリ | 52% |
| パラグアイ | 52% |
| アメリカ | 50% |
| スロバキア | 50% |
| 韓国 | 49% |
| ポルトガル | 49% |
| ガーナ | 48% |
| ウルグアイ | 46% |
| 日本 | 42% |
ご覧の通り、日本代表のボール支配率は16カ国中最下位だ。ポゼッションという観点で見れば、日本とパラグアイの間には大きな差がある。恐らく今日の試合でも、パラグアイにボールを支配される時間が長くなるのではないか。
では、日本の強みは何か。それは、枠内シュート率の高さと、フリーキックの精度だ。前者については、6月25日付け記事「日本代表の枠内シュート率は60%で、32カ国中堂々の1位!」で書いた通り。また、後者についても多くを語る必要はないだろう。今大会でフリーキックが直接ゴールしたのは、ナイジェリアが対ギリシャ戦で決めた幸運なゴール(センタリングのつもりで上げたボールが、そのままゴールイン)を含めても、わずかに4本だけ。そのうちの2本を、本田と遠藤の見事なキックが占めているのだ。
フリーキックの破壊力は、パラグアイに大きな圧力を与えているはず。相手はペナルティエリア近くのファウルを避ける可能性が高く、その分、ドリブルやワンツーの突破はしやすくなる。今日は、松井や大久保が活躍できる余地が十分にあると見たい。
さあ、試合開始まであと数時間だ。僕も心の中で「代表」の皆と肩を組み、たくさんの人とともに応援したいと思う。
日本代表の枠内シュート率は60%で、32カ国中堂々の1位!
- 2010年6月25日 08:42
- ニュースな数字
【W杯】新公式球ジャブラニが、日本に勝利をもたらす
今大会、FKの名手であるアルゼンチンのメッシもポルトガルのクリスティアーノ・ロナルドも苦しんできた新公式球ジャブラニが、FW本田とMF遠藤に大きな力を与えた。
サッカー日本代表が、大きな一歩を踏み出した。自国開催以外で初めての、ワールドカップ決勝トーナメント進出。結果を出すべきところで、僕らの「代表」はきちんと結果を出した。本当に、大きな一歩。そして、誇らしい一歩だ。
6月21日付けの記事「3分の1以上が引き分けのW杯~元凶は前回より11.5%も低い『枠内シュート率』」などでも触れたが、今大会では公式ボール「ジャブラニ」に戸惑うチームが多い。その象徴が、直接フリーキックのシュートミスだ。上で紹介したmsn産経ニュースでも紹介されているように、シュート性のフリーキックが直接ゴールに入ったのは、大会開始から35試合目となる韓国対ナイジェリア戦が初めて。ところが、日本は対デンマーク戦で、一挙に2発も直接フリーキックを沈めてしまった! これは、Jリーグでいち早く「ジャブラニ」を導入して慣れていたこと。そして、他チームより素早く、ボールを含めた現地の環境に順応できたことが大きかったのだと思う。
そして今回の代表において、ボールへの順応性とともに目立つのが、攻撃の効率性の高さだ。
下は、FIFAのスタッツページ「Team-Top attempts」などから、ここまでの各チームのシュート数、枠内シュート数などをまとめたもの。
| 国名 | シュート | 枠内シュート | 枠内シュート率 | 得点 | シュート/得点 |
| 日本 | 30 | 18 | 60.0 | 4 | 7.5 |
| スロベニア | 27 | 14 | 51.9 | 3 | 9.0 |
| イングランド | 46 | 22 | 47.8 | 2 | 23.0 |
| オランダ | 42 | 20 | 47.6 | 5 | 8.4 |
| アルゼンチン | 64 | 30 | 46.9 | 7 | 9.1 |
| ドイツ | 44 | 20 | 45.5 | 5 | 8.8 |
| ポルトガル | 33 | 15 | 45.5 | 7 | 4.7 |
| 南アフリカ | 40 | 18 | 45.0 | 3 | 13.3 |
| ブラジル | 38 | 16 | 42.1 | 5 | 7.6 |
| アメリカ | 49 | 20 | 40.8 | 4 | 12.3 |
| ギリシャ | 40 | 16 | 40.0 | 2 | 20.0 |
| オーストラリア | 35 | 14 | 40.0 | 3 | 11.7 |
| デンマーク | 42 | 16 | 38.1 | 3 | 14.0 |
| イタリア | 49 | 18 | 36.7 | 4 | 12.3 |
| 韓国 | 47 | 17 | 36.2 | 5 | 9.4 |
| スペイン | 46 | 16 | 34.8 | 2 | 23.0 |
| ウルグアイ | 41 | 14 | 34.1 | 4 | 10.3 |
| コートジボワール | 15 | 5 | 33.3 | 1 | 15.0 |
| メキシコ | 37 | 12 | 32.4 | 3 | 12.3 |
| カメルーン | 49 | 15 | 30.6 | 2 | 24.5 |
| パラグアイ | 36 | 11 | 30.6 | 3 | 12.0 |
| チリ | 40 | 12 | 30.0 | 2 | 20.0 |
| ナイジェリア | 32 | 9 | 28.1 | 3 | 10.7 |
| スロバキア | 29 | 8 | 27.6 | 4 | 7.3 |
| 北朝鮮 | 26 | 7 | 26.9 | 1 | 26.0 |
| フランス | 41 | 11 | 26.8 | 1 | 41.0 |
| スイス | 15 | 4 | 26.7 | 1 | 15.0 |
| ガーナ | 55 | 14 | 25.5 | 2 | 27.5 |
| セルビア | 45 | 11 | 24.4 | 2 | 22.5 |
| ニュージーランド | 15 | 3 | 20.0 | 2 | 7.5 |
| アルジェリア | 41 | 7 | 17.1 | 0 | - |
| ホンジュラス | 16 | 2 | 12.5 | 0 | - |
| ※32カ国の平均 | 36.1 | 12.7 |
なんと、日本代表の枠内シュート率(全シュートに占める枠内シュートの割合)は60%ちょうど。32カ国中1位という、驚くべき数字を残している。また、シュート数を得点数で割った数値も、ポルトガル、スロバキアに次いで3位。シュートを7.5本放つと、1点が取れる計算になる。今大会の日本は、ブラジルやアルゼンチンよりもシュートの上手い国だったのだ。もう、何とも笑いが止まらない。がはは。
日本の次戦は、6月29日のパラグアイ戦。代表が敗れ去るまでは、サッカーに関する数字について書くつもりだ。
願わくば、このちっぽけなブログの「ワールドカップ特別編」が、もうしばらく続きますように。
日本の「選手固定率」は32カ国中4位~疲労克服がデンマーク戦の鍵か?
- 2010年6月24日 05:44
- ニュースな数字
【W杯】岡田J、ビッグマッチだからこそ「冷静にファイト」
南ア入り後2度目のオフとなった21日。選手は前回のオフ時ほど、リラックスした雰囲気ではなかったという。「リフレッシュというより休養でした」とスタッフ。低酸素マスクを着用して高地への再順化に努めたり、体を休めたり。デンマーク戦のことが、頭から離れなかったようだ。
ついにやってきた。決勝トーナメント進出を賭けた大一番、日本代表対デンマーク代表。胃の奥の方が自然と震えてくるような緊張感を抱きながら、この日を迎えられたことを、素直に喜びたい。
今回の試合、日本にとって何より心強いのは、引き分けでもグループリーグの勝ち抜けが決まることだ。僕は、今の日本とデンマークが南アフリカの地で10試合戦ったら、2勝3分5敗くらいの実力差ではないかと思っている。普通なら日本の不利は免れないのだが、今回は「2勝」はもちろん「3分」でも大丈夫。僕の見立てが間違っていなければ、5割の確率で決勝トーナメントに進めることになる。こうした立場は、スコアの上でも精神的にも、かなり有利だろう。
一方で、気になる点もある。それは選手の体力面だ。
ワールドカップ直前、日本は韓国(5月24日)、イングランド(5月30日)、コートジボワール(6月4日)と3戦連続で親善試合を行った。韓国戦は完敗だったが、オーストリア移動後のイングランド戦では、アンカーに阿部を置く布陣が成功して善戦。ところが、中4日で行われたコートジボワール戦では、レギュラー選手が疲労で動けず、惨敗に終わった。現日本代表の生命線は運動量。選手のコンディションが整わなければ、望むような結果は残せないと痛感させられた試合だ。
グループリーグの2試合を見る限り、日本選手の調整は非常に上手くいっているようだ。しかし、ここはワールドカップである。選手の肉体、そして心にかかる負担は、通常の試合よりずっと重いはず。しかも、冬の南アにある高地のスタジアムで、中4日の間隔で3試合をこなすのは厳しい。
ところが、日本代表はここまでの2試合で、メンバーをほとんど入れ替えずに戦ってきた。事情はわかる。なにしろ、現在の「本田ゼロトップ、阿部アンカー」という布陣を導入したのは、せいぜい3週間ほど前。レギュラー選手同士の連携も、十分に熟成しているとは言えない状態だ。ましてや、控え選手を投入して機能するかどうかは全くの未知数。こうした状況では、レギュラーの体力が持つ限り、その布陣を維持せざるを得ないのかもしれない。
では、日本を含めた各チームは、どの程度先発メンバーを固定して戦っているのだろう。それをまとめたのが、下の「選手固定率」だ。
ここでは、「各チームの初戦先発選手」の、グループリーグ1、2試合目における出場時間を合計。また、2戦の先発や途中出場を含めた全選手の出場時間も計算し、「初戦先発選手」の出場時間の割合を求めた。例えば、第1戦に先発出場した選手が2戦目にも出場し、全く途中交代しなかった場合、「選手固定率」は100%となる。一方、初戦の先発選手が全員フル出場したが、第2戦では別のメンバーに完全に切り替わった場合は、50%というわけだ。なお、通常なら「全選手の総出場時間」は、90分×11人×2試合=1980分となるが、退場処分によって多少短くなっているチームがあるのでご注意を。
| 国名 | 初戦先発選手の
総出場時間A(分) |
全選手の
総出場時間B(分) |
「選手固定率」
(A÷B) |
|
| 1 | ブラジル | 1919 | 1978 | 97.0% |
| 2 | オランダ | 1915 | 1980 | 96.7% |
| 3 | ニュージーランド | 1913 | 1980 | 96.6% |
| 4 | 日本 | 1897 | 1980 | 95.8% |
| 5 | 北朝鮮 | 1891 | 1980 | 95.5% |
| 6 | ドイツ | 1827 | 1927 | 94.8% |
| 7 | アルゼンチン | 1858 | 1980 | 93.8% |
| 8 | スロベニア | 1844 | 1980 | 93.1% |
| 9 | アメリカ | 1819 | 1980 | 91.9% |
| 10 | 韓国 | 1817 | 1980 | 91.8% |
| コートジボワール | 1817 | 1980 | 91.8% | |
| 12 | パラグアイ | 1814 | 1980 | 91.6% |
| 13 | 南アフリカ | 1781 | 1966 | 90.6% |
| 14 | フランス | 1787 | 1980 | 90.3% |
| 15 | ウルグアイ | 1754 | 1971 | 89.0% |
| 16 | アルジェリア | 1740 | 1963 | 88.6% |
| ※32カ国の平均 | 1743 | 1970 | 88.5% | |
| 17 | ガーナ | 1731 | 1980 | 87.4% |
| 18 | スイス | 1679 | 1921 | 87.4% |
| 19 | ナイジェリア | 1669 | 1923 | 86.8% |
| 20 | チリ | 1716 | 1980 | 86.7% |
| 21 | デンマーク | 1700 | 1980 | 85.9% |
| 22 | メキシコ | 1695 | 1980 | 85.6% |
| 23 | スペイン | 1693 | 1980 | 85.5% |
| 24 | イタリア | 1680 | 1980 | 84.8% |
| 25 | スロバキア | 1674 | 1980 | 84.5% |
| 26 | ギリシャ | 1648 | 1980 | 83.2% |
| 27 | セルビア | 1620 | 1964 | 82.5% |
| 28 | ホンジュラス | 1627 | 1980 | 82.2% |
| 29 | カメルーン | 1623 | 1980 | 82.0% |
| 30 | オーストラリア | 1518 | 1880 | 80.7% |
| 31 | イングランド | 1553 | 1980 | 78.4% |
| 32 | ポルトガル | 1545 | 1980 | 78.0% |
ご覧の通り、日本の「選手固定率」は32カ国中4位。やはり、レギュラー選手への負担は大きい。特に、長谷部や遠藤、阿部といった中盤選手の疲労が心配だ。これに対し、デンマークは21位。ベントナー(152分出場)、ヨルゲンセン(136分出場)、グロンケア(101分出場)といったあたりはフル出場はしていない。
なお、ブラジルやオランダといった国は、早期に勝ち抜けを決めて第3戦にレギュラー選手を休ませるため、第2戦を選手を落とさずに戦ったという側面がある。それらも考えあわせると、やはり日本の選手固定率は高い気がする。
上で紹介したmsn産経ニュースの記事によれば、日本代表は十分に休養を取れているようだ。彼らができるだけ疲労をぬぐい去り、最大の力が発揮できるよう準備を整えて欲しい。そして、ぜひ、良い結果がもたらされんことを!
アフリカ勢の戦績は1勝4分7敗~南アW杯は「地元の利」が生きない大会
- 2010年6月22日 22:07
- ニュースな数字
南米5カ国、各組でトップ 戦術の「世界共通化」影響
1次リーグ2戦目を終え、南米勢は10戦して8勝2分け。5カ国すべてが各組の首位に立った。南米の全チームが決勝トーナメントに進出すれば、32カ国が参加するようになった1998年大会以降、初めての記録になる。欧州以外で開催された8度のW杯は、すべて南米勢が優勝している、というデータもある。
北朝鮮惨敗、アジア勢苦戦で出場枠削減も
北朝鮮がポルトガルに大量7点を奪われる惨敗を喫した。
今大会で4点以上を失ったのは、いずれもアジア連盟の代表(21日現在)。アジアの出場枠「4・5」を守るためにも、奮起が望まれる。
サッカー・ワールドカップのグループリーグは、全チームが2試合を消化した。
昨日の記事「3分の1以上が引き分けのW杯~元凶は前回より11.5%も低い『枠内シュート率』」でも触れたが、今回のワールドカップではヨーロッパの強豪国が苦戦している。一方、南米勢は絶好調だ。ブラジル、アルゼンチンの2強は相変わらずの強さを発揮しているし、チリ、パラグアイ、ウルグアイも、いまだ負けなし。上で紹介した朝日新聞の記事にもあるとおり、全ての国が各グループで首位に立っている。また、読売新聞ではアジア勢の苦戦が指摘されているようだ。
ここで、現時点における各地域の勝敗、勝ち点、得失点をまとめておく。
※アジア勢は、オーストラリア、韓国、北朝鮮、日本の4カ国。アフリカ勢は、アルジェリア、ガーナ、カメルーン、コートジボワール、ナイジェリア、南アフリカの6カ国。オセアニア勢はニュージーランドの1カ国。南米勢はアルゼンチン、ウルグアイ、チリ、パラグアイ、ブラジルの5カ国。北中米勢はアメリカ、ホンジュラス、メキシコの3カ国。ヨーロッパ勢はイタリア、イングランド、オランダ、ギリシャ、スイス、スペイン、スロバキア、スロベニア、セルビア、デンマーク、ドイツ、フランス、ポルトガルの13カ国。
| 地域 | 勝ち
(勝率) |
分け
(分け率) |
負け
(敗率) |
勝ち点
(1試合毎) |
得点
(1試合毎) |
失点
(1試合毎) |
| アジア勢 | 2 | 1 | 5 | 7 | 6 | 19 |
| 25.0% | 12.5% | 62.5% | 0.88 | 0.75 | 2.38 | |
| アフリカ勢 | 1 | 4 | 7 | 7 | 6 | 15 |
| 8.3% | 33.3% | 58.3% | 0.58 | 0.50 | 1.25 | |
| オセアニア勢 | 0 | 2 | 0 | 2 | 2 | 2 |
| 0.0% | 100.0% | 0.0% | 1.0 | 1.0 | 1.0 | |
| 南米勢 | 8 | 2 | 0 | 26 | 18 | 4 |
| 80.0% | 20.0% | 0.0% | 2.60 | 1.80 | 0.40 | |
| 北中米勢 | 1 | 3 | 2 | 6 | 6 | 7 |
| 16.7% | 50.0% | 33.3% | 1.00 | 1.00 | 1.17 | |
| ヨーロッパ勢 | 10 | 8 | 8 | 38 | 29 | 20 |
| 38.5% | 30.8% | 30.8% | 1.46 | 1.12 | 0.77 | |
| ※全体の平均 | 34.4% | 31.3% | 34.4% | 1.34 | 1.05 | 1.05 |
比較のため、前回ドイツ大会のグループリーグ終了時点の成績も掲載しよう。
※アジア勢はイラン、韓国、サウジアラビア、日本の4カ国。アフリカ勢は、アンゴラ、ガーナ、コートジボワール、チュニジア、トーゴの5カ国。オセアニア勢はオーストラリアの1カ国。南米勢は、アルゼンチン、エクアドル、パラグアイ、ブラジルの4カ国。北中米勢はアメリカ、コスタリカ、トリニダードトバゴ、メキシコの4カ国。ヨーロッパ勢はイタリア、イングランド、ウクライナ、オランダ、クロアチア、スイス、スウェーデン、スペイン、セルビアモンテネグロ、チェコ、ドイツ、フランス、ポーランド、ポルトガルの14カ国。
| 地域 | 勝ち
(勝率) |
分け
(分け率) |
負け
(敗率) |
勝ち点
(1試合毎) |
得点
(1試合毎) |
失点
(1試合毎) |
| アジア勢 | 1 | 4 | 7 | 7 | 9 | 24 |
| 8.3% | 33.3% | 58.3% | 0.58 | 0.75 | 2.00 | |
| アフリカ勢 | 3 | 3 | 9 | 12 | 14 | 23 |
| 20.0% | 20.0% | 60.0% | 0.80 | 0.93 | 1.53 | |
| オセアニア勢 | 1 | 1 | 1 | 4 | 5 | 5 |
| 33.3% | 33.3% | 33.3% | 1.33 | 1.67 | 1.67 | |
| 南米勢 | 8 | 1 | 3 | 25 | 22 | 7 |
| 66.7% | 8.3% | 25.0% | 2.08 | 1.83 | 0.58 | |
| 北中米勢 | 1 | 3 | 8 | 6 | 9 | 22 |
| 8.3% | 25.0% | 66.7% | 0.50 | 0.75 | 1.83 | |
| ヨーロッパ勢 | 23 | 10 | 9 | 79 | 58 | 36 |
| 54.8% | 23.8% | 21.4% | 1.88 | 1.38 | 0.86 | |
| ※全体の平均 | 38.5% | 22.9% | 38.5% | 1.33 | 1.67 | 1.67 |
まずは南米。今大会の1試合あたり勝ち点は驚きの2.60で、他の地域を全く寄せ付けない水準。これに対し、やはりヨーロッパは大変な状況だ。前回は1試合あたり勝ち点が1.88で、南米(2.08)と遜色なかった。ところが、今回は1.46と激減。勝率も4割を切ってしまっている。
苦戦が伝えられているアジア勢だが、1試合あたりの勝ち点は、前回の0.58から0.88と上向いている。今後、日本と韓国が決勝トーナメント進出できれば、現在の出場枠を確保できる公算は高まるだろう。また、北米中勢も、前回と比べれば好成績を挙げている。
問題は、地元アフリカ勢だ。12試合を終えた段階で、勝利を収めたのはガーナ(1勝1分)だけ。1試合あたり勝ち点はわずか0.58で、他の地域より格段に低い。とりわけ深刻なのは、1試合あたりわずか0.5点という得点力の低さだろう。
前回ドイツ大会で、開催国ドイツは3位。2002年日韓大会では、日本がベスト16、韓国がベスト4入りを果たした。そして、1998年フランス大会では、フランスが初優勝を飾っている。一般に、ワールドカップには「地元の利」があると言われるが、今回はそれが全く生かされていない。
南アフリカは現時点で、0勝1分1敗。「開催国初のグループリーグ敗退」という危機が、ひたひたと迫っている。果たして今日の対フランス戦、地元の意地を見せられるだろうか?
3分の1以上が引き分けのW杯~元凶は前回より11.5%も低い「枠内シュート率」
- 2010年6月21日 12:44
- ニュースな数字
南アW杯:イタリア落胆、メディアも 2戦連続引き分けで
サッカーのワールドカップ(W杯)南アフリカ大会で、20日の格下のニュージーランド戦を1-1で終え、2戦連続の引き分けとなったイタリアでは、メディアが一斉に「また、がっかりさせられた」(ANSA通信)など、まるで負け試合のような論調で失望を伝えた。
イングランドに続き、イタリアも2戦連続の引き分け。ドイツ、スペイン、ポルトガルも調子に乗りきれていない。フランスに至っては、6月21日付けmsn産経ニュース「【W杯】フランス空中分解、選手が練習ボイコット」などで伝えられている通り、監督に暴言を吐いたFWアネルカの強制送還をきっかけに、選手が練習をボイコットしているという。今回のワールドカップは、強豪国にとって受難の大会になっているようだ。
その最大の理由は、ロースコアゲームが多いことだ。ここまでに29戦が行われ、57のゴールが生まれた。1試合あたりの得点は1.97点。6月14日付け記事「南アW杯1試合あたり得点は1.63~前回より0.81、前々回より1.25も低い」の時点よりは増えたが、前回のドイツ大会(グループリーグの1試合あたり得点は2.44)に比べ、依然として0.47点も低い。
その結果、実力的に優位にあるはずの国が勝ち切れていない。前回大会のグループリーグにおける引き分け数は、48試合中11試合。引き分けが占める割合は22.9%だった。一方、今回は29試合中10試合、34.5%が引き分けに終わっている。
その元凶は「シュートが枠に行かない」ことにあるというのが、僕の考えだ。それを証明するために、FIFA公式サイト内にあるスタッツを参照し、これまでに行われた29試合の、両チームあわせたシュート数、枠内シュート数、得点数を集計してみよう。
| カード | シュート数 | 枠内シュート数 | 得点数 |
| 南アフリカ対メキシコ | 23 | 10 | 2 |
| ウルグアイ対フランス | 25 | 6 | 0 |
| 南アフリカ対ウルグアイ | 29 | 9 | 3 |
| フランス対メキシコ | 25 | 9 | 2 |
| アルゼンチン対ナイジェリア | 31 | 8 | 1 |
| 韓国対ギリシャ | 24 | 9 | 2 |
| ギリシャ対ナイジェリア | 37 | 15 | 3 |
| アルゼンチン対韓国 | 35 | 13 | 5 |
| イングランド対アメリカ | 31 | 12 | 2 |
| アルジェリア対スロベニア | 18 | 6 | 1 |
| スロベニア対アメリカ | 21 | 10 | 4 |
| イングランド対アルジェリア | 26 | 7 | 0 |
| ドイツ対オーストラリア | 26 | 12 | 4 |
| セルビア対ガーナ | 29 | 5 | 1 |
| ドイツ対セルビア | 24 | 7 | 1 |
| ガーナ対オーストラリア | 30 | 11 | 2 |
| オランダ対デンマーク | 28 | 10 | 2 |
| 日本対カメルーン | 16 | 9 | 1 |
| オランダ対日本 | 19 | 8 | 1 |
| カメルーン対デンマーク | 36 | 14 | 3 |
| イタリア対パラグアイ | 18 | 6 | 2 |
| ニュージーランド対スロバキア | 21 | 5 | 2 |
| スロバキア対パラグアイ | 17 | 6 | 2 |
| イタリア対ニュージーランド | 26 | 8 | 2 |
| コートジボワール対ポルトガル | 12 | 3 | 0 |
| ブラジル対北朝鮮 | 37 | 13 | 3 |
| ブラジル対コートジボワール | 22 | 10 | 4 |
| ホンジュラス対チリ | 27 | 7 | 1 |
| スペイン対スイス | 32 | 11 | 1 |
| 合計 | 745 | 259 | 57 |
| 1試合あたり | 25.7本 | 8.9本 | 1.97点 |
| 枠内シュート率(枠内シュート数÷シュート数) | 34.8% | ||
| 枠内シュート得点率(得点数÷枠内シュート数) | 22.0% | ||
また、同様にしてドイツ大会のグループリーグ48試合分も集計してみた。こちらは、合計の数字だけ紹介しておく。
| シュート数 | 枠内シュート数 | 得点数 | |
| 合計 | 1136 | 526 | 117 |
| 1試合当たり | 23.7本 | 11.0本 | 2.44点 |
| 枠内シュート率(枠内シュート数÷シュート数) | 46.3% | ||
| 枠内シュート得点率(得点数÷枠内シュート数) | 22.2% | ||
「枠内シュート得点率」は、前回が22.2%、今回は22.0%とほとんど変わらない。4.5回の枠内シュートを放つと、1回ゴールが決まるという計算だ。また、1試合あたりのシュート数は、前回の23.7本に比べ、今回は25.7本と多少増えた。それなのに得点数が少なくなっているのは、「枠内シュート率」が前回とは全く異なるからだ。前回は全シュートの46.3%が枠内に飛んでいたのに対し、今回は34.8%と激減。実に、11.5%も下がっているのだ。
主犯はやはり、公式ボール「ジャブラニ」だろう。今大会では、ゴールを狙ったフリーキックがクロスバーのはるか上を過ぎたり、ロングパスがずれてサイドラインを割るケースが非常に目立つ。各選手がボールをうまくコントロールできていない証拠だ。ボールの扱いづらさゆえに枠内シュートが減り、それに連れて得点も減っているのだと推測する。
今さら公式ボールを替えるわけにもいかない。今大会は、恐らくこのまま、引き分けやPK戦の多い展開が続くのだろう。
—-
ところで、上の表を見て分かるように、両チーム合わせたシュート数が20本未満の試合は6試合。そのうち2つが日本代表戦によって占められている。これは、なかなか示唆に富んだデータだと思う。
日本の戦略は、豊富な運動量によって激しいプレスをかけ、相手にシュートまで持ち込ませないということ。いわば、「ゴール前でなく中盤で戦う」やり方だ。この2戦の結果を見る限り、それは十分に成功していると言えるだろう。
得失点差で不利なデンマークは、第3戦に勝つため、最終ラインを高く設定した布陣をとるに違いない。しかし、日本代表は伝統的に、前がかりで攻めてくる欧州のチームに相性がいい。中盤でのプレスが決まりやすくなるからだ。もし、これまでと同じゲームプランが完遂できれば、スコアレスドローによるグループリーグ勝ち抜けも現実味を帯びてくる。
選手個人の能力からすれば、デンマークの方が多少(いや、かなり?)上なのかもしれない。だが、次の試合に限っては、日本にとって有利な点がいくつもある。懸念されているレギュラー選手のスタミナ切れさえ起こさなければ、2度目の決勝トーナメント進出の可能性、期待をしてもいいのではないか。
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