ホーム > タグ > 独自調査

独自調査

セットプレーからの得点が5割以上の国は7つ~日本、パラグアイともに該当

【W杯】パラグアイ戦は「セットプレーがカギ握る」岡田監督 「取りたいし取られたくない」

 約50分間の非公開練習では、大半がセットプレーの確認に費やされたという。練習前にパラグアイのセットプレーの特徴がまとめられた映像を見て弱点を頭にたたき込んだ上で、ピッチで攻守両面をチェックした。

(2010年6月28日 msn産経ニュース)

 いよいよ今夜は、ワールドカップ決勝トーナメント、日本対パラグアイ戦だ。そこで、まずは両チームの1試合あたりのスタッツを表にまとめてみる。

  日本 パラグアイ 32カ国の平均
シュート数 10.0本 12.0本 13.9本
枠内シュート数 6.0本 3.7本 5.1本
枠内シュート率 60% 31% 37%
得点 1.33点 1.00点 1.13点
失点 0.67点 0.33点 1.13点
パス数 381本 506本 491本
パス成功数 236本 350本 351本
パス成功率 62% 69% 72%
総走行距離 110.5km 103.5km 105.3km
ボール支配率 42% 52% 50%

 報道では、両国を似たような特徴のチームと評するものが多い。例えば、日刊スポーツ.comの「パラグアイは『攻撃的な日本代表』」、日テレNEWS24の「パラグアイ代表 厳戒態勢の中で最終調整」などが典型だ。チームの連動性が高く、守備が強固という点は、確かに共通しているかもしれない。とりわけ似ているのは、セットプレーの切れ味の良さだ。
 FIFAワールドカップ公式サイトの「Teams – Top goals」ページによれば、ここまでの54試合で122ゴールが生まれている。このうち、セットプレーによる得点は29ゴールで、全得点の24%。一方、全32カ国の中で、セットプレーからの得点が全得点の5割以上を占める国は7つあった。トップは韓国で、全6得点のうち4点がセットプレーから(ただし、韓国は対アルゼンチン戦で、相手フリーキックからオウンゴールを喫したため、FIFAのサイト上では「Set Piece Goals……5」と記されている)。以下、イングランド(3点中2点)、ナイジェリア(3点中2点)、パラグアイ(3点中2点)、ガーナ(4点中2点)、日本(4点中2点)、ニュージーランド(2点中1点)と続いている。パラグアイも日本も、この7カ国に入っているのだ。上のmsn産経ニュースの記事でも解説されているように、セットプレーがゲームの行方を左右する可能性はかなり高いと言える。
 ただし、それ以外の点では異なるところも多い。例えば、パラグアイのパス数・パス成功数が平均的であるのに対し、日本のパス数・パス成功数はかなり少ない。何しろ日本のパス成功数は、パラグアイの3分の2に過ぎないのだ。パス成功率も良くなく、そのため、ボール支配率も低くなっている。

 下は、決勝トーナメント出場16カ国の、グループリーグ3試合における平均ボール支配率をまとめたもの。

国名 ボール支配率
アルゼンチン 61%
ブラジル 60%
スペイン 59%
オランダ 56%
メキシコ 55%
ドイツ 53%
イングランド 52%
チリ 52%
パラグアイ 52%
アメリカ 50%
スロバキア 50%
韓国 49%
ポルトガル 49%
ガーナ 48%
ウルグアイ 46%
日本 42%

 ご覧の通り、日本代表のボール支配率は16カ国中最下位だ。ポゼッションという観点で見れば、日本とパラグアイの間には大きな差がある。恐らく今日の試合でも、パラグアイにボールを支配される時間が長くなるのではないか。

 では、日本の強みは何か。それは、枠内シュート率の高さと、フリーキックの精度だ。前者については、6月25日付け記事「日本代表の枠内シュート率は60%で、32カ国中堂々の1位!」で書いた通り。また、後者についても多くを語る必要はないだろう。今大会でフリーキックが直接ゴールしたのは、ナイジェリアが対ギリシャ戦で決めた幸運なゴール(センタリングのつもりで上げたボールが、そのままゴールイン)を含めても、わずかに4本だけ。そのうちの2本を、本田と遠藤の見事なキックが占めているのだ。
 フリーキックの破壊力は、パラグアイに大きな圧力を与えているはず。相手はペナルティエリア近くのファウルを避ける可能性が高く、その分、ドリブルやワンツーの突破はしやすくなる。今日は、松井や大久保が活躍できる余地が十分にあると見たい。


 さあ、試合開始まであと数時間だ。僕も心の中で「代表」の皆と肩を組み、たくさんの人とともに応援したいと思う。

※2つのブログランキングに参加中です。面白い・興味深いと感じた場合は、下のバナーをクリックしていただけると嬉しいです。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 ニュースブログへ

日本代表の枠内シュート率は60%で、32カ国中堂々の1位!

【W杯】新公式球ジャブラニが、日本に勝利をもたらす

 今大会、FKの名手であるアルゼンチンのメッシもポルトガルのクリスティアーノ・ロナルドも苦しんできた新公式球ジャブラニが、FW本田とMF遠藤に大きな力を与えた。

(2010年6月25日 msn産経ニュース)

 サッカー日本代表が、大きな一歩を踏み出した。自国開催以外で初めての、ワールドカップ決勝トーナメント進出。結果を出すべきところで、僕らの「代表」はきちんと結果を出した。本当に、大きな一歩。そして、誇らしい一歩だ。

 6月21日付けの記事「3分の1以上が引き分けのW杯~元凶は前回より11.5%も低い『枠内シュート率』」などでも触れたが、今大会では公式ボール「ジャブラニ」に戸惑うチームが多い。その象徴が、直接フリーキックのシュートミスだ。上で紹介したmsn産経ニュースでも紹介されているように、シュート性のフリーキックが直接ゴールに入ったのは、大会開始から35試合目となる韓国対ナイジェリア戦が初めて。ところが、日本は対デンマーク戦で、一挙に2発も直接フリーキックを沈めてしまった! これは、Jリーグでいち早く「ジャブラニ」を導入して慣れていたこと。そして、他チームより素早く、ボールを含めた現地の環境に順応できたことが大きかったのだと思う。

 そして今回の代表において、ボールへの順応性とともに目立つのが、攻撃の効率性の高さだ。

 下は、FIFAのスタッツページ「Team-Top attempts」などから、ここまでの各チームのシュート数、枠内シュート数などをまとめたもの。

国名 シュート 枠内シュート 枠内シュート率 得点 シュート/得点
日本 30 18 60.0 4 7.5
スロベニア 27 14 51.9 3 9.0
イングランド 46 22 47.8 2 23.0
オランダ 42 20 47.6 5 8.4
アルゼンチン 64 30 46.9 7 9.1
ドイツ 44 20 45.5 5 8.8
ポルトガル 33 15 45.5 7 4.7
南アフリカ 40 18 45.0 3 13.3
ブラジル 38 16 42.1 5 7.6
アメリカ 49 20 40.8 4 12.3
ギリシャ 40 16 40.0 2 20.0
オーストラリア 35 14 40.0 3 11.7
デンマーク 42 16 38.1 3 14.0
イタリア 49 18 36.7 4 12.3
韓国 47 17 36.2 5 9.4
スペイン 46 16 34.8 2 23.0
ウルグアイ 41 14 34.1 4 10.3
コートジボワール 15 5 33.3 1 15.0
メキシコ 37 12 32.4 3 12.3
カメルーン 49 15 30.6 2 24.5
パラグアイ 36 11 30.6 3 12.0
チリ 40 12 30.0 2 20.0
ナイジェリア 32 9 28.1 3 10.7
スロバキア 29 8 27.6 4 7.3
北朝鮮 26 7 26.9 1 26.0
フランス 41 11 26.8 1 41.0
スイス 15 4 26.7 1 15.0
ガーナ 55 14 25.5 2 27.5
セルビア 45 11 24.4 2 22.5
ニュージーランド 15 3 20.0 2 7.5
アルジェリア 41 7 17.1 0 -
ホンジュラス 16 2 12.5 0 -
※32カ国の平均     36.1   12.7

 なんと、日本代表の枠内シュート率(全シュートに占める枠内シュートの割合)は60%ちょうど。32カ国中1位という、驚くべき数字を残している。また、シュート数を得点数で割った数値も、ポルトガル、スロバキアに次いで3位。シュートを7.5本放つと、1点が取れる計算になる。今大会の日本は、ブラジルやアルゼンチンよりもシュートの上手い国だったのだ。もう、何とも笑いが止まらない。がはは。

 日本の次戦は、6月29日のパラグアイ戦。代表が敗れ去るまでは、サッカーに関する数字について書くつもりだ。

 願わくば、このちっぽけなブログの「ワールドカップ特別編」が、もうしばらく続きますように。

※2つのブログランキングに参加中です。面白い・興味深いと感じた場合は、下のバナーをクリックしていただけると嬉しいです。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 ニュースブログへ

日本の「選手固定率」は32カ国中4位~疲労克服がデンマーク戦の鍵か?

【W杯】岡田J、ビッグマッチだからこそ「冷静にファイト」

 南ア入り後2度目のオフとなった21日。選手は前回のオフ時ほど、リラックスした雰囲気ではなかったという。「リフレッシュというより休養でした」とスタッフ。低酸素マスクを着用して高地への再順化に努めたり、体を休めたり。デンマーク戦のことが、頭から離れなかったようだ。

(2010年6月23日 msn産経ニュース)

  ついにやってきた。決勝トーナメント進出を賭けた大一番、日本代表対デンマーク代表。胃の奥の方が自然と震えてくるような緊張感を抱きながら、この日を迎えられたことを、素直に喜びたい。

 今回の試合、日本にとって何より心強いのは、引き分けでもグループリーグの勝ち抜けが決まることだ。僕は、今の日本とデンマークが南アフリカの地で10試合戦ったら、2勝3分5敗くらいの実力差ではないかと思っている。普通なら日本の不利は免れないのだが、今回は「2勝」はもちろん「3分」でも大丈夫。僕の見立てが間違っていなければ、5割の確率で決勝トーナメントに進めることになる。こうした立場は、スコアの上でも精神的にも、かなり有利だろう。

 一方で、気になる点もある。それは選手の体力面だ。
 ワールドカップ直前、日本は韓国(5月24日)、イングランド(5月30日)、コートジボワール(6月4日)と3戦連続で親善試合を行った。韓国戦は完敗だったが、オーストリア移動後のイングランド戦では、アンカーに阿部を置く布陣が成功して善戦。ところが、中4日で行われたコートジボワール戦では、レギュラー選手が疲労で動けず、惨敗に終わった。現日本代表の生命線は運動量。選手のコンディションが整わなければ、望むような結果は残せないと痛感させられた試合だ。
 グループリーグの2試合を見る限り、日本選手の調整は非常に上手くいっているようだ。しかし、ここはワールドカップである。選手の肉体、そして心にかかる負担は、通常の試合よりずっと重いはず。しかも、冬の南アにある高地のスタジアムで、中4日の間隔で3試合をこなすのは厳しい。
 ところが、日本代表はここまでの2試合で、メンバーをほとんど入れ替えずに戦ってきた。事情はわかる。なにしろ、現在の「本田ゼロトップ、阿部アンカー」という布陣を導入したのは、せいぜい3週間ほど前。レギュラー選手同士の連携も、十分に熟成しているとは言えない状態だ。ましてや、控え選手を投入して機能するかどうかは全くの未知数。こうした状況では、レギュラーの体力が持つ限り、その布陣を維持せざるを得ないのかもしれない。

 では、日本を含めた各チームは、どの程度先発メンバーを固定して戦っているのだろう。それをまとめたのが、下の「選手固定率」だ。
 ここでは、「各チームの初戦先発選手」の、グループリーグ1、2試合目における出場時間を合計。また、2戦の先発や途中出場を含めた全選手の出場時間も計算し、「初戦先発選手」の出場時間の割合を求めた。例えば、第1戦に先発出場した選手が2戦目にも出場し、全く途中交代しなかった場合、「選手固定率」は100%となる。一方、初戦の先発選手が全員フル出場したが、第2戦では別のメンバーに完全に切り替わった場合は、50%というわけだ。なお、通常なら「全選手の総出場時間」は、90分×11人×2試合=1980分となるが、退場処分によって多少短くなっているチームがあるのでご注意を。

  国名 初戦先発選手の

総出場時間A(分)

全選手の

総出場時間B(分)

「選手固定率」

(A÷B)

1 ブラジル 1919 1978 97.0%
2 オランダ 1915 1980 96.7%
3 ニュージーランド 1913 1980 96.6%
4 日本 1897 1980 95.8%
5 北朝鮮 1891 1980 95.5%
6 ドイツ 1827 1927 94.8%
7 アルゼンチン 1858 1980 93.8%
8 スロベニア 1844 1980 93.1%
9 アメリカ 1819 1980 91.9%
10 韓国 1817 1980 91.8%
  コートジボワール 1817 1980 91.8%
12 パラグアイ 1814 1980 91.6%
13 南アフリカ 1781 1966 90.6%
14 フランス 1787 1980 90.3%
15 ウルグアイ 1754 1971 89.0%
16 アルジェリア 1740 1963 88.6%
  ※32カ国の平均 1743 1970 88.5%
17 ガーナ 1731 1980 87.4%
18 スイス 1679 1921 87.4%
19 ナイジェリア 1669 1923 86.8%
20 チリ 1716 1980 86.7%
21 デンマーク 1700 1980 85.9%
22 メキシコ 1695 1980 85.6%
23 スペイン 1693 1980 85.5%
24 イタリア 1680 1980 84.8%
25 スロバキア 1674 1980 84.5%
26 ギリシャ 1648 1980 83.2%
27 セルビア 1620 1964 82.5%
28 ホンジュラス 1627 1980 82.2%
29 カメルーン 1623 1980 82.0%
30 オーストラリア 1518 1880 80.7%
31 イングランド 1553 1980 78.4%
32 ポルトガル 1545 1980 78.0%

 ご覧の通り、日本の「選手固定率」は32カ国中4位。やはり、レギュラー選手への負担は大きい。特に、長谷部や遠藤、阿部といった中盤選手の疲労が心配だ。これに対し、デンマークは21位。ベントナー(152分出場)、ヨルゲンセン(136分出場)、グロンケア(101分出場)といったあたりはフル出場はしていない。
 なお、ブラジルやオランダといった国は、早期に勝ち抜けを決めて第3戦にレギュラー選手を休ませるため、第2戦を選手を落とさずに戦ったという側面がある。それらも考えあわせると、やはり日本の選手固定率は高い気がする。

 上で紹介したmsn産経ニュースの記事によれば、日本代表は十分に休養を取れているようだ。彼らができるだけ疲労をぬぐい去り、最大の力が発揮できるよう準備を整えて欲しい。そして、ぜひ、良い結果がもたらされんことを!

※2つのブログランキングに参加中です。面白い・興味深いと感じた場合は、下のバナーをクリックしていただけると嬉しいです。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 ニュースブログへ

アフリカ勢の戦績は1勝4分7敗~南アW杯は「地元の利」が生きない大会

南米5カ国、各組でトップ 戦術の「世界共通化」影響

 1次リーグ2戦目を終え、南米勢は10戦して8勝2分け。5カ国すべてが各組の首位に立った。南米の全チームが決勝トーナメントに進出すれば、32カ国が参加するようになった1998年大会以降、初めての記録になる。欧州以外で開催された8度のW杯は、すべて南米勢が優勝している、というデータもある。

(2010年6月22日  朝日新聞)

北朝鮮惨敗、アジア勢苦戦で出場枠削減も

 北朝鮮がポルトガルに大量7点を奪われる惨敗を喫した。

 今大会で4点以上を失ったのは、いずれもアジア連盟の代表(21日現在)。アジアの出場枠「4・5」を守るためにも、奮起が望まれる。

(2010年6月22日  読売新聞)

 サッカー・ワールドカップのグループリーグは、全チームが2試合を消化した。
 昨日の記事「3分の1以上が引き分けのW杯~元凶は前回より11.5%も低い『枠内シュート率』」でも触れたが、今回のワールドカップではヨーロッパの強豪国が苦戦している。一方、南米勢は絶好調だ。ブラジル、アルゼンチンの2強は相変わらずの強さを発揮しているし、チリ、パラグアイ、ウルグアイも、いまだ負けなし。上で紹介した朝日新聞の記事にもあるとおり、全ての国が各グループで首位に立っている。また、読売新聞ではアジア勢の苦戦が指摘されているようだ。

 ここで、現時点における各地域の勝敗、勝ち点、得失点をまとめておく。

※アジア勢は、オーストラリア、韓国、北朝鮮、日本の4カ国。アフリカ勢は、アルジェリア、ガーナ、カメルーン、コートジボワール、ナイジェリア、南アフリカの6カ国。オセアニア勢はニュージーランドの1カ国。南米勢はアルゼンチン、ウルグアイ、チリ、パラグアイ、ブラジルの5カ国。北中米勢はアメリカ、ホンジュラス、メキシコの3カ国。ヨーロッパ勢はイタリア、イングランド、オランダ、ギリシャ、スイス、スペイン、スロバキア、スロベニア、セルビア、デンマーク、ドイツ、フランス、ポルトガルの13カ国。

地域 勝ち

(勝率)

分け

(分け率)

負け

(敗率)

勝ち点

(1試合毎)

得点

(1試合毎)

失点

(1試合毎)

アジア勢 2 1 5 7 6 19
25.0% 12.5% 62.5% 0.88 0.75 2.38
アフリカ勢 1 4 7 7 6 15
8.3% 33.3% 58.3% 0.58 0.50 1.25
オセアニア勢 0 2 0 2 2 2
0.0% 100.0% 0.0% 1.0 1.0 1.0
南米勢 8 2 0 26 18 4
80.0% 20.0% 0.0% 2.60 1.80 0.40
北中米勢 1 3 2 6 6 7
16.7% 50.0% 33.3% 1.00 1.00 1.17
ヨーロッパ勢 10 8 8 38 29 20
38.5% 30.8% 30.8% 1.46 1.12 0.77
※全体の平均 34.4% 31.3% 34.4% 1.34 1.05 1.05

  比較のため、前回ドイツ大会のグループリーグ終了時点の成績も掲載しよう。

※アジア勢はイラン、韓国、サウジアラビア、日本の4カ国。アフリカ勢は、アンゴラ、ガーナ、コートジボワール、チュニジア、トーゴの5カ国。オセアニア勢はオーストラリアの1カ国。南米勢は、アルゼンチン、エクアドル、パラグアイ、ブラジルの4カ国。北中米勢はアメリカ、コスタリカ、トリニダードトバゴ、メキシコの4カ国。ヨーロッパ勢はイタリア、イングランド、ウクライナ、オランダ、クロアチア、スイス、スウェーデン、スペイン、セルビアモンテネグロ、チェコ、ドイツ、フランス、ポーランド、ポルトガルの14カ国。

地域 勝ち

(勝率)

分け

(分け率)

負け

(敗率)

勝ち点

(1試合毎)

得点

(1試合毎)

失点

(1試合毎)

アジア勢 1 4 7 7 9 24
8.3% 33.3% 58.3% 0.58 0.75 2.00
アフリカ勢 3 3 9 12 14 23
20.0% 20.0% 60.0% 0.80 0.93 1.53
オセアニア勢 1 1 1 4 5 5
33.3% 33.3% 33.3% 1.33 1.67 1.67
南米勢 8 1 3 25 22 7
66.7% 8.3% 25.0% 2.08 1.83 0.58
北中米勢 1 3 8 6 9 22
8.3% 25.0% 66.7% 0.50 0.75 1.83
ヨーロッパ勢 23 10 9 79 58 36
54.8% 23.8% 21.4% 1.88 1.38 0.86
※全体の平均 38.5% 22.9% 38.5% 1.33 1.67 1.67

 まずは南米。今大会の1試合あたり勝ち点は驚きの2.60で、他の地域を全く寄せ付けない水準。これに対し、やはりヨーロッパは大変な状況だ。前回は1試合あたり勝ち点が1.88で、南米(2.08)と遜色なかった。ところが、今回は1.46と激減。勝率も4割を切ってしまっている。
 苦戦が伝えられているアジア勢だが、1試合あたりの勝ち点は、前回の0.58から0.88と上向いている。今後、日本と韓国が決勝トーナメント進出できれば、現在の出場枠を確保できる公算は高まるだろう。また、北米中勢も、前回と比べれば好成績を挙げている。
 問題は、地元アフリカ勢だ。12試合を終えた段階で、勝利を収めたのはガーナ(1勝1分)だけ。1試合あたり勝ち点はわずか0.58で、他の地域より格段に低い。とりわけ深刻なのは、1試合あたりわずか0.5点という得点力の低さだろう。

 前回ドイツ大会で、開催国ドイツは3位。2002年日韓大会では、日本がベスト16、韓国がベスト4入りを果たした。そして、1998年フランス大会では、フランスが初優勝を飾っている。一般に、ワールドカップには「地元の利」があると言われるが、今回はそれが全く生かされていない。
 南アフリカは現時点で、0勝1分1敗。「開催国初のグループリーグ敗退」という危機が、ひたひたと迫っている。果たして今日の対フランス戦、地元の意地を見せられるだろうか?

※2つのブログランキングに参加中です。面白い・興味深いと感じた場合は、下のバナーをクリックしていただけると嬉しいです。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 ニュースブログへ

3分の1以上が引き分けのW杯~元凶は前回より11.5%も低い「枠内シュート率」

南アW杯:イタリア落胆、メディアも 2戦連続引き分けで

 サッカーのワールドカップ(W杯)南アフリカ大会で、20日の格下のニュージーランド戦を1-1で終え、2戦連続の引き分けとなったイタリアでは、メディアが一斉に「また、がっかりさせられた」(ANSA通信)など、まるで負け試合のような論調で失望を伝えた。

(2010年6月21日 毎日新聞)

 イングランドに続き、イタリアも2戦連続の引き分け。ドイツ、スペイン、ポルトガルも調子に乗りきれていない。フランスに至っては、6月21日付けmsn産経ニュース「【W杯】フランス空中分解、選手が練習ボイコット」などで伝えられている通り、監督に暴言を吐いたFWアネルカの強制送還をきっかけに、選手が練習をボイコットしているという。今回のワールドカップは、強豪国にとって受難の大会になっているようだ。
 その最大の理由は、ロースコアゲームが多いことだ。ここまでに29戦が行われ、57のゴールが生まれた。1試合あたりの得点は1.97点。6月14日付け記事「南アW杯1試合あたり得点は1.63~前回より0.81、前々回より1.25も低い」の時点よりは増えたが、前回のドイツ大会(グループリーグの1試合あたり得点は2.44)に比べ、依然として0.47点も低い。
 その結果、実力的に優位にあるはずの国が勝ち切れていない。前回大会のグループリーグにおける引き分け数は、48試合中11試合。引き分けが占める割合は22.9%だった。一方、今回は29試合中10試合、34.5%が引き分けに終わっている。

 その元凶は「シュートが枠に行かない」ことにあるというのが、僕の考えだ。それを証明するために、FIFA公式サイト内にあるスタッツを参照し、これまでに行われた29試合の、両チームあわせたシュート数、枠内シュート数、得点数を集計してみよう。

カード シュート数 枠内シュート数 得点数
南アフリカ対メキシコ  23  10  2
ウルグアイ対フランス  25  6  0
南アフリカ対ウルグアイ  29  9  3
フランス対メキシコ  25  9  2
アルゼンチン対ナイジェリア  31  8  1
韓国対ギリシャ  24  9  2
ギリシャ対ナイジェリア  37  15  3
アルゼンチン対韓国  35  13  5
イングランド対アメリカ  31  12  2
アルジェリア対スロベニア  18  6  1
スロベニア対アメリカ  21  10  4
イングランド対アルジェリア  26  7  0
ドイツ対オーストラリア  26  12  4
セルビア対ガーナ  29  5  1
ドイツ対セルビア  24  7  1
ガーナ対オーストラリア  30  11  2
オランダ対デンマーク  28  10  2
日本対カメルーン  16  9  1
オランダ対日本  19  8  1
カメルーン対デンマーク  36  14  3
イタリア対パラグアイ  18  6  2
ニュージーランド対スロバキア  21  5  2
スロバキア対パラグアイ  17  6  2
イタリア対ニュージーランド  26  8  2
コートジボワール対ポルトガル  12  3  0
ブラジル対北朝鮮  37  13  3
ブラジル対コートジボワール  22  10  4
ホンジュラス対チリ  27  7  1
スペイン対スイス  32  11  1
合計  745  259  57
1試合あたり  25.7本  8.9本 1.97点 
枠内シュート率(枠内シュート数÷シュート数) 34.8%
枠内シュート得点率(得点数÷枠内シュート数)  22.0%

 また、同様にしてドイツ大会のグループリーグ48試合分も集計してみた。こちらは、合計の数字だけ紹介しておく。

  シュート数 枠内シュート数 得点数
合計 1136 526 117
1試合当たり 23.7本 11.0本 2.44点
枠内シュート率(枠内シュート数÷シュート数) 46.3%
枠内シュート得点率(得点数÷枠内シュート数) 22.2%

 「枠内シュート得点率」は、前回が22.2%、今回は22.0%とほとんど変わらない。4.5回の枠内シュートを放つと、1回ゴールが決まるという計算だ。また、1試合あたりのシュート数は、前回の23.7本に比べ、今回は25.7本と多少増えた。それなのに得点数が少なくなっているのは、「枠内シュート率」が前回とは全く異なるからだ。前回は全シュートの46.3%が枠内に飛んでいたのに対し、今回は34.8%と激減。実に、11.5%も下がっているのだ。
 主犯はやはり、公式ボール「ジャブラニ」だろう。今大会では、ゴールを狙ったフリーキックがクロスバーのはるか上を過ぎたり、ロングパスがずれてサイドラインを割るケースが非常に目立つ。各選手がボールをうまくコントロールできていない証拠だ。ボールの扱いづらさゆえに枠内シュートが減り、それに連れて得点も減っているのだと推測する。

 今さら公式ボールを替えるわけにもいかない。今大会は、恐らくこのまま、引き分けやPK戦の多い展開が続くのだろう。

—-

 ところで、上の表を見て分かるように、両チーム合わせたシュート数が20本未満の試合は6試合。そのうち2つが日本代表戦によって占められている。これは、なかなか示唆に富んだデータだと思う。
 日本の戦略は、豊富な運動量によって激しいプレスをかけ、相手にシュートまで持ち込ませないということ。いわば、「ゴール前でなく中盤で戦う」やり方だ。この2戦の結果を見る限り、それは十分に成功していると言えるだろう。
 得失点差で不利なデンマークは、第3戦に勝つため、最終ラインを高く設定した布陣をとるに違いない。しかし、日本代表は伝統的に、前がかりで攻めてくる欧州のチームに相性がいい。中盤でのプレスが決まりやすくなるからだ。もし、これまでと同じゲームプランが完遂できれば、スコアレスドローによるグループリーグ勝ち抜けも現実味を帯びてくる。

 選手個人の能力からすれば、デンマークの方が多少(いや、かなり?)上なのかもしれない。だが、次の試合に限っては、日本にとって有利な点がいくつもある。懸念されているレギュラー選手のスタミナ切れさえ起こさなければ、2度目の決勝トーナメント進出の可能性、期待をしてもいいのではないか。

※2つのブログランキングに参加中です。面白い・興味深いと感じた場合は、下のバナーをクリックしていただけると嬉しいです。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 ニュースブログへ

ホーム > タグ > 独自調査

注意書き
 このサイトはリンクフリーです。個別記事への直リンクも問題ありません。引用については、ルールの範囲内でどうぞ。
 記事に誤りなどがあれば、コメント欄、または書き手についてページ内のメールフォームを使ってお教えいただけると、大変ありがたいです。なお、不適切なコメント・トラックバックは、管理人の判断で削除することがあります。
このサイトについて
過去記事書庫(月別)
サイト内を検索
つぶやいたこと
過去につぶやいたこと
ブックマークとRSS登録
フィード
あわせて読みたいブログパーツ

ページの上部に戻る