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雑多な数字
札幌の今夏は100年前の東京より0.7度暑かった~「亜寒帯」のはずなのに…
- 2010年9月2日 18:55
- ニュースな数字
8月の道内、歴史的猛暑 平均気温2.8度高く 帯広など5カ所で最高記録更新
厳しい暑さが続いた8月の道内の平均気温が、観測史上最高を記録したことが1日、札幌管区気象台のまとめで分かった。主要22観測地点の平均は平年より2・8度高く、統計を取り始めた1946年以降、最高だった51、94、99年の平年比プラス2・5度を上回った。すべての地点で平年を上回り、帯広市など5カ所で最高記録を更新するなど、記録破りの8月となった。
気象庁の「過去の気象データ検索」ページによると、2010年8月における札幌の平均気温は24.8度。最高気温の平均は29.1度だった。これに対し、1910年8月の東京の平均気温は24.1度、最高気温の平均は27.8度。つまり、今年8月の札幌は100年前の東京に比べ、平均気温で0.7度、最高気温で1.3度も暑かった。東京より暑い札幌。なかなか想像がしにくいが、1世紀の間に、温暖化はここまで進んだのだ。
札幌管区気象台のレポート「2010年の夏(6月~8月)のまとめ」でも、北海道の暑さが伝えられている。道内22カ所の観測地点のうち13カ所で、6~8月の平均気温が統計開始以来の最高記録を更新。平均気温が歴代3位までに入らなかったのは、わずかに浦河1カ所だけだった。最高気温が30度を超える「真夏日」も急増。平年は真夏日が8日程度しかない札幌が、今年は18日。平年は10日ほどの帯広も、今年は23日にも及んだ。さらに、竜巻や豪雨による崖崩れなどの気象災害も、数多く報告されている。
北海道の夏といえば、澄み切った空とさわやかな風。エアコンなしでも、十分に夏を過ごせるというイメージだ。しかし、そうした状況も、徐々に変化しているのだろう。
変わりつつあるのは、夏だけではない。
実は、8月下旬に北海道旅行をした。そして、南富良野町の「どんころ野外学校」というNPO法人でラフティングを楽しませてもらった。
その「野外学校」では、冬に犬ぞりツアーを体験できる。ところがインストラクターの方によれば、犬ぞりができる期間が、年々短くなっているという。積雪量が減り、雪解けの時期も早くなっているからだ。そういえば、流氷の量や期間も短くなっている(気象庁の「沿岸海氷観測の統計資料」より)。
現在、北海道は「亜寒帯」に属している。しかし、あと数年もすると、「温帯」に編入されるかもしれない。
アメリカの卵生産会社、サルモネラ菌が原因で2万2800トン分の卵を回収
- 2010年8月20日 18:09
- ニュースな数字
米、卵3億8千万個自主回収 サルモネラ汚染で
【ワシントン共同】米中西部アイオワ州で生産された卵がサルモネラ菌に汚染され、少なくとも数百人の食中毒を引き起こした疑いが強まり、同州の卵生産会社は19日までに、全米に出荷した約3億8千万個の自主回収を始めた。米食品医薬品局(FDA)などは、食中毒の被害がさらに拡大する恐れが強いと警告している。
3億8千万個は米国の卵消費量2日分に相当し、FDA当局者によると、近年では最大規模の回収。
このところ、異物混入や不具合などが原因で商品を回収するニュースが続いている。例えば、「チーズ金属片混入:回収、メーカー5社で100万個超」(8月20日毎日新聞)、「電子たばこ:11銘柄からニコチン検出 自粛・回収指導、厚労省が通知」(8月19日毎日新聞)、「サッポロ飲料『梅で元気』を自主回収」(8月18日msn産経ニュース)などなど。
しかし、上の記事には驚いた。何しろ、3億8000万個の卵だ。1個あたり60グラムとすると、3億8000万個×60グラム=22800000000グラム=22800000キログラム=22800トン。2トントラックで1万台分、旅客船「ふじ丸」の総トン数に匹敵する量である。これだけの卵を回収し、廃棄処分するだけでも、莫大な手間と費用がかかるだろう。失われた売上額や、食中毒患者への賠償金などを含めた損害額がどのくらいになるのか、想像もつかない。
もう一つ驚いたのは、「3億8千万個は米国の卵消費量2日分に相当」するというくだりである。外務省「各国・地域情勢」によると、アメリカの人口は3億914万人。彼らが2日で3億8000万個の卵を消費するということは、1人が1日に0.61個食べる計算になる。これは、いくら何でも多いと思ったのだ。
ところが、僕の考えは甘かった。
総務省の「世界の統計」ページにある「1人当たり供給食料」によると、アメリカにおける卵類の1人あたり供給量は、年間14.6キログラム。しかし、アメリカを上回る国は、デンマーク(19.0キログラム)、オランダ(17.5キログラム)、中国(17.0キログラム)、メキシコ(16.6キログラム)など、決して少なくない。そして日本は19.0キログラムで、デンマークと並んでトップ。日本は、世界有数の卵消費国だったのだ。高木伸一氏が運営する「たまご博物館」中の「主要国の鶏卵消費量」ページでも、日本の鶏卵消費量が世界トップクラスであると紹介されている。
農林水産省の「食糧需給表」lでは、2009年における鶏卵の「1人あたり粗食料」を19.4キログラムとしている。これを60グラムで割ると323.3。つまり、日本人は1年間で323.3個、1日あたり0.9個の鶏卵を食べているわけだ。ちなみに、8月5日付け記事「小麦粉を使った食物の半分を米食にすれば、米の消費量は1.27倍に」でも紹介したとおり、日本人が1年間に消費する米は63.2キログラム。これと比べると、いかに日本人が卵を食べているか、実感できると思う。
もちろん、マヨネーズや菓子などで食べている卵も多いのだろう。それにしても、1日に0.9個の卵を消費しているとは……。なるほど、「卵かけごはん」の本がベストセラーになるわけだ。日本人の卵好き、個人的には意外な発見だった。
地球温暖化を防ぐためなら消費税率が7.3%に上がってもいい?
- 2010年8月10日 22:41
- ニュースな数字
温暖化防止への負担「月に2856円ならOK」
地球温暖化防止で負担してもよい金額は月「2856円」-。ミツカン水の文化センター(東京都中央区)が行った水にまつわる生活調査で、こんな結果が出た。調査は、主に首都圏、京阪神、中京圏に住む20~60代の男女1500人にインターネットで実施した。
上の記事で紹介されているのは、ミツカン水の文化センターが行った「第16回(平成22年度) 水にかかわる生活意識調査」。「地球温暖化ストップのために払ってもよい金額は?(金額を自由回答)」という設問に対する回答の平均額が、月額2856円だったのだという。
この金額、かなりのものだと思うのだ。月額2856円ということは、年間に換算すると2856円×12カ月=3万4272円。仮に、全国民がこの額を納めると仮定すれば、3万4272円×1億2742万人=4兆3669億円となる。ちなみに、財務省の「国庫歳入歳出状況」ページによると、2010年度の消費税歳入予算額は9兆6380億円。もし、環境を守るための「月額2856円」を消費税で集めるとすれば、消費税率を2.3%引き上げ、7.3%にすることが必要だ。
もちろん、アンケート回答者は、そこまで深く考えて金額を記入したわけじゃないだろう。また、調査対象と国民一般層の間に、どれだけのズレがあるのかも分からない。しかし、地球温暖化に対する危機感は、十分に伝わってくる。「現在の生活環境を守るためなら、多少の負担増も受け入れよう」と考える人は、着実に増えているのだ。
—-
ところで、このレポートの中心は、首都圏・大阪圏・中京圏の水道水に対する評価。中京圏における平均評価点は7.67点、大阪圏では7.13点。最も評価の低い東京圏でも6.90点という評価がされており、水道水に対する満足度は比較的高いようだ。
あと何年かすれば、世界中で「水問題」が深刻さを増すはず。中国やインドなどで水の大量消費が進み、ミネラルウオーターの価格上昇がもたらされる危険性も高い。また、外国資本が日本の水脈資源を買い付けにくるなどの動きが起こるかもしれない。すると、水道水に対する関心は高まるだろう。そして、水質を高めるためにコストをかけるべきだという意見も、強くなっていきそうだ。
「安全と水はタダ」と言われた時代も、あと数年で終わりなのだろうな。いつもはペットボトルの烏龍茶を愛飲している僕だが、たまには水道水を飲んでみようかしら。
小麦粉を使った食物の半分を米食にすれば、米の消費量は1.27倍に
- 2010年8月5日 23:11
- ニュースな数字
2年ぶりコメ豊作へ 東日本で好天、価格下落も
コメの作柄が東日本を中心に好天に恵まれ、2年ぶりに豊作となりそうだ。コメ市況調査会社、米穀データバンク(東京)は5日、7月末時点での2010年産のコメの作況指数予想を「やや良」の「102」と発表した。豊作の目安とされる102以上になるのは08年産以来2年ぶり。
今年の米は、どうやら豊作になりそうだ。ところが、農業関係者にとっては素直に喜べない状況らしい。
2010年7月31日付け毎日新聞記事「コメ:消費、過去最低 価格下落に拍車--来年6月までの予測」によると、6月末時点の米の在庫は、過去7年間で最高水準の316万トン。米穀データバンクの「2010年産米の収穫予想(7月31日現在)」ページでは、今年の生産量は計画より35万トン増の848万トンとされており、在庫と新米生産量を合わせると1164万トンに達する。これに対し、農林水産省による2010年7月~11年6月まで国内消費量見込みは、805万トン。つまり、1164万トン-805万トン=359万トンもの米余りとなる。在庫量は対前年比13.6%増。年間生産量の42.3%が在庫として積み上がる計算だ。そこで、米価の下落が起きるのではないかと農業関係者は恐れているわけだ。
ところで、米の国内消費量805万トンとはどんな数字なのだろうか?
まず、日本人の人口1億2742万人(総務省統計局「平成22年7月人口推計」より)で割ってみると、805万トン÷1億2742万人=63.2kg。これを1日あたりに直してみると、63.2kg÷365日=173gとなる。精米150gが1合に相当するので、日本人は1日に1.15合(茶碗2杯半程度)の米を食べているわけだ。
一方、農林水産省の「平成20年度食料自給率をめぐる事情」によると、日本人の1日あたり総供給カロリーは2473kcal。このうち、米は22.3%(576kcal)を、小麦は12.7%(314kcal)を占める。仮に、日本人全員が小麦粉を使った食べ物の半分のを米食に切り替えれば、米による供給カロリー量は、576kcal+(314kcal×50%)=733kcalとなり、現在より1.27倍に増えることになる。これを米の消費量にあてはめれば、805万トンから1024万トンに増える計算だ。
「平成20年度食料自給率をめぐる事情」によると、米の自給率は96%。一方、小麦は14%でしかない。今後、アジアや南米、アフリカで人口が急増すると、小麦の価格はさらに高騰する可能性が高い。来るべき「小麦危機」に備え、米食の割合を高めていくことは、国家の安全保障上も、日本食という文化の継承という意味でも大事なのではないかと思うのだ。
「高齢出産」をした女性は22.5%、4年前に比べて6.1%増加
- 2010年8月4日 23:49
- ニュースな数字
超高齢出産ザル…人間なら72歳
鳥取県米子市・湊山公園のニホンザル飼育施設「猿が島」で、24歳の雌サチ子が6月に出産し、子育ての真っ最中だ。
人間なら72歳を超える〈超高齢出産〉だが、シーソーで遊ぶ子ザルを寝そべって見守り、息抜きをするなど、マイペースのベテランママぶりを発揮している。
上で紹介したのは、人間でいえば70歳を超えるようなサルが出産したという話題。また、2010年7月19日付けmsn産経ニュース記事「“百歳”カンガルーが超高齢出産 とべ動物園」が伝えているように、愛媛県では100歳以上に相当するカンガルーが子供を産んだらしい。
人間の世界でも、高齢出産(女性が35歳以上で子供を産むこと)が増えている。下の表は、厚生労働省の「人口動態統計月報年計」から、出産時の母の年齢や高齢出産率(35歳以上で出産した女性の数を、出産女性の総数で割ったもの)などをまとめたもの。
| 出産時の年齢 | 1985年 | 1995年 | 2005年 | 2009年 |
| (出産女性総数) | 143万1577人 | 118万7064人 | 106万2530人 | 107万0025人 |
| ~14歳 | 23人 | 37人 | 42人 | 67人 |
| 15~19歳 | 1万7854人 | 1万6075人 | 1万6531人 | 1万4620人 |
| 20~24歳 | 24万7341人 | 19万3514人 | 12万8135人 | 11万6807人 |
| 25~29歳 | 68万2885人 | 49万2714人 | 33万9328人 | 30万7764人 |
| 30~34歳 | 38万1466人 | 37万1773人 | 40万4700人 | 38万9788人 |
| 35~39歳 | 9万3501人 | 10万0053人 | 15万3440人 | 20万9703人 |
| 40~44歳 | 8224人 | 1万2472人 | 1万9750人 | 3万0566人 |
| 45~49歳 | 244人 | 414人 | 564人 | 684人 |
| 50歳以上 | 1人 | 0人 | 34人 | 20人 |
| 35歳以上合計 | 10万1970人 | 11万2939人 | 17万3788人 | 24万0973人 |
| 高齢出産率 | 7.1% | 9.5% | 16.4% | 22.5% |
| 女性の初婚年齢 | 25.5歳 | 26.3歳 | 28.0歳 | 28.6歳 |
| 第一子出生時年齢 | 26.7歳 | 27.5歳 | 29.1歳 | 29.7歳 |
1985年当時における女性の初婚年齢は、25.5歳。ところが、2009年には28.6歳と、3.1歳も上がっている。晩婚化に伴い、女性の第一子出生年齢も、26.7歳から29.7歳へと3.0歳上がった。当然、女性が子供を産む時期のピークも、後ろ倒しになっている。
そして、2009年の高齢出産率は22.5%に達した。出産した女性の4.4人に1人が、高齢出産だったことになる。35歳以上での出産は、いまや「当たり前のこと」なのだ。
高齢出産に対しては、ダウン症をはじめとした障害が起こりやすいなど、デメリットが語られるケースも多い。しかし、メリットだって、たくさんあると思う。なかでも強調しておきたいのが、「親の社会経験値の高さ」だ。
2010年8月4日付読売新聞記事「未成熟な親、相次ぐ虐待…10~20歳代が半数」では、子供を虐待死させた親のほぼ半数が、10~20代だったと伝えられている。裏を返せば、年齢を重ね、社会経験を積んだ親の方が、虐待を起こしにくいのだ。経済的・精神的な余裕や、他人や社会を適切に頼るといった社会的スキルが、虐待防止に役立っているのだろう。
高齢出産の利点。もっと大きな声で語られてもいいと思うのだが。
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