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福島原発の作業員は、基準の半分ほどのカロリーしかとれていない?

福島第1原発:作業員、厳しい環境 食事2回、夜は雑魚寝

 経済産業省原子力安全・保安院の検査官が28日会見し、東京電力福島第1原発の敷地内で復旧作業に当たる作業員の状況を「作業環境は厳しい」などと語った。
 同原発に駐在する原子力保安検査官事務所の横田一麿(かずま)所長(39)は22日に震災後初めて原発施設内に入り、5日間駐在した。
 現地には約400人の作業員がおり、原子炉建屋近くの「免震重要棟」という建物で寝起きしている。建物内でも1時間当たり2~10マイクロシーベルトの放射線量があるため、放射線を遮る鉛が入ったシートを床に敷いている。
 食事は1日2回。朝にビスケット30枚程度と小さな野菜ジュース1本、夜は非常用のレトルトご飯と缶詰一つ。当初は飲料水も限られ、1人当たり1日ペットボトル1本(1.5リットル)だったという。

(2011年3月28日 毎日新聞)

 上で紹介した毎日新聞記事、真偽のほどは分からない。しかし、仮に本当のことだとしたら、責任者は信じられないほど愚かだ。

 一般に、成人男性の1日あたり必要エネルギー量は、2000~2400kcal程度と言われる。しかし、これはデスクワークが多い人の場合。厚生労働省の「日本人の食事摂取基準について」ページによれば、激しい運動を行う人は3000kcal以上の摂取が必要とされている。また、Wikipediaの「兵糧」の項によれば、日本の旧陸軍では野外演習・戦闘教練などの際に、1日に5000~7000kcalの消費を想定していたようだ。
 これに対し、福島第1原発の作業員が1日に食べているのは、ビスケット30枚程度(1枚30kcalとすると、全部で900kcal)、野菜ジュース1本(多く見積もっても100kcal)、レトルトご飯(300kcal)、缶詰(種類が不明だが、多くて300kcal程度か?)だけ。合計カロリーは、恐らく1600kcalくらいのものだ。これでは、厚生労働省が定めた基準の50%あまりで、とても足りない。その上、就寝時は「会議室や廊下、トイレの前などで毛布にくるまり雑魚寝」という環境らしい。涙が出るほど過酷だ。

 棋士の体重は、対局後に2~3キログラム減るとも言う。脳漿を絞るだけで、人はそれほど消耗するのだ。現在、福島で奮闘している人々は、普段とは比べものにならないほど神経を張り詰めているはず。その上、15キログラム以上とも言われる重い防護服を着込み、厳しい環境での作業を強いられている。彼らにわずかな食事と貧しい就寝環境しか与えず、ただ「全力を尽くせ」と言い渡すだけでは、僕らはあまりに無責任だ。

 福島の作業員の方々は、今、日本の未来を背負って働いている。彼らが全力を尽くせるよう環境を整えるのは、私たちにとって、何より優先されるべきことだと思うのだ。なのに、どうしてこのようなひどい状況になっているのだろう?
 毎日新聞記事によれば、現場に詰めているのは約400人。彼らに1日10kg分の物資を補給するとしても、4トントラック1台あれば足りる。なぜ、それが出来ないのか。僕には、全く理解できない。

 とにかく、福島第1原発の皆さんに、一刻も早く暖かい食事とベッドを。政府関係者の皆さんには、最優先の対応をお願いしたい。

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上場企業の49.4%が東京に集中~大企業の地方移転を促進しては?

経産省が夏の電力不足対策案 夏休み延長や省エネ家電普及策も

 経済産業省は25日、今夏に予想される深刻な電力不足に向けた節電策のたたき台を発表した。お盆休みの延長やエコポイントのような省エネ家電普及策の導入などが盛り込まれた一方で、企業の電力使用量に上限を設定したり、電気料金引き上げによる需要抑制策も検討課題になる見通しだ。具体的な対策は4月末まで各省庁と詰める。
 たたき台は、同日午前に開かれた政府の電力需給緊急対策本部で提示した。
 東日本大震災で東京電力の電力供給力は大きく落ち込み、現在は3800万キロワット程度にとどまっている。東電は運転休止中の火力発電所の復旧などで夏までに4500万キロワット前後まで引き上げられるとみているが、7月後半から9月前半までの電力需要量は節電を織り込んでも5500万キロワットに上るとみられ、1千万キロワット程度の供給力不足が懸念されている。

(2011年3月25日 msn産経ニュース)

 2011年3月20日付け当ブログ記事「今夏の関東地方では、例年より9.5~18.0%の節電が必要」でも書いたように、この夏、関東地方が電力不足に陥るのは明らかだ。
 東京電力からの要請を受け、関東地方の住人は節電に励んでいる。室内の照明や街灯は普段よりずいぶん暗いし、電車の本数も減っている。だが、家庭レベルの節電効果はそれほど大きくないというのが、僕の想像。関東地方の電気使用量は、住人1人あたりに換算すると意外に小さいからだ。
 電気事業連合会の「電力統計情報」ページによると、2009年度における東京電力の最大電力量は5450万kW。一方、東京電力の営業地域(群馬県、栃木県、茨城県、埼玉県、東京都、千葉県、神奈川県、山梨県の全域と、静岡県の一部)に住んでいるのは約4390万人。1人あたり1.24Wになる。一方、2009年度における全国10電力会社の最大電力量の合計は、1万6668万kW。これを日本の人口1億2751万人で割ると、1人あたり1.31Wだ。電力をふんだんに使っている印象のある関東地方だが、実はさにあらず。それゆえ、節電をするといっても、自ずと限界があるわけだ。

 だから、長期化する電力不足に対応するには、抜本的な対策がいる。有力な選択肢の1つは、東京に集中している企業やその従業員を、他の地域に移動させることだ。

 下の表は、上場企業の本社所在地を、各地方ごとにに集計したもの。株式会社アトラスが運営する「上場企業本社まっぷ」のデータを、手集計した。

  域内に本社を置く上場企業 割合
北海道・東北 104社 2.8%
東京都 1815社 49.4%
東京都以外の関東 378社 10.3%
中部・北陸 484社 13.2%
近畿 666社 18.1%
中国・四国 116社 3.2%
九州・沖縄 114社 3.1%
合計 3677社 (100%)

 東京都内に本社を置く上場企業は1815社。全上場企業の、ほぼ半数だ。ちなみに、千代田区・中央区・港区に本社のある上場企業は944社。全上場企業の25.7%にあたる。
 上場企業が東京に集中するのは、もちろん理由がある。東京は、優秀な人材の確保や、他企業との協業がしやすい。羽田空港や成田空港を使って、海外の主要都市に移動するのも容易だ。東京にはインフラや富が集中しており、それゆえ、さらに多くの企業を引きつけている。

 だが、今は、その構造を転換する絶好機なのではないか?

 電力不足が続けば、企業活動には大きな悪影響が出る。業務効率も落ちるし、停電によって大きな被害を受けるケースもあろう。だから、都内の大企業が別の地域への移転を検討するのは、十分にそろばんに乗ると思うのだ。例えば、自動車産業など製造業は名古屋に。金融業は大阪に。そのような形で都内の大企業が地方に散らばれば、企業の移転先の地域にも、関東地方にもメリットがある。
 もちろん、かけ声だけでは企業は動かない。そこで、地方に移転する企業への税制優遇といった「脱・東京へのインセンティブ」を、仕組みとして整えてほしいと思う。

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 ついでに、政府と中央官庁が福島県に移転するのもいい。国土交通省の「国会等の移転ホームページ~Step3 どこに移転するのですか?」ページにもあるように、福島はもともと、国会移転先の有力候補とされていた。今、政府や中央官庁が大挙して福島に移れば、福島の安全性を世界にアピールすることができるだろう。同時に、「日本は福島を守る」という覚悟も、内外に示せる。

 もし、菅総理をはじめとする政府首脳が一族郎党を連れて福島に移住したら、民主党を見直す人は多いと思う。現政府の皆さん、ぜひ検討してはどうだろう?

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神奈川県の人口は東京都の7割、県民総所得は5割に及ぶ

東京都知事選:松沢・神奈川県知事が正式出馬表明

 神奈川県の松沢成文知事(52)が1日、都内で記者会見し東京都知事選に立候補することを正式に表明、神奈川、埼玉、千葉との首都圏連合の強化などを公約として掲げた。無所属で出馬し政党の推薦は求めないものの、政策を理解してくれる政党からの支援は受け入れる方針だ。

(2011年3月1日 毎日新聞)

 次回の都知事選に、現神奈川県知事の松沢成文氏が立候補を表明した。また、都知事選には前宮崎県知事である東国原英夫氏の出馬も噂されている。
 上で紹介した毎日新聞記事によれば、松沢氏の出馬理由は「東京から日本を刷新するため覚悟を決めた。大きな舞台でリーダーシップをとるのが政治家としての使命」ということらしい。しかし、これは分かりづらい動機だと感じる。

 下の表は、東京都、神奈川県、宮崎県の、人口・税収・一般会計の予算規模・実質県民総所得を比較したもの。また、東京都を100とした場合の、神奈川県・宮崎県の比率を掲載している。税収や一般会計規模は、東京都サイトの「『平成22年度 東京都予算案の概要』について」、神奈川県サイトの「平成22年度当初予算案等の概要」、宮崎県サイトの「平成22年度当初予算案の概要について」を、人口と県民総所得については総務相統計局サイトの「社会生活統計指標-都道府県の指標-2011」を参照している。

  東京都 神奈川県 宮崎県
人口 1286.8万人 894.3万人 113.2万人
 100 69.5 8.8
税収 4兆1514億円 9326億円 780億円
 100 22.5 1.9
会計規模 6兆2640億円 1兆7583億円 5773億円
 100 28.1 9.2
県民総所得 87兆6684億円 42兆3804億円 3兆8198億円
 100 48.3 4.4

 宮崎県は、人口や会計規模などさまざまな点で、東京都より格段に小さい。だから、県知事という地位で影響力を行使しようとした場合、なにかと限界があるのだろう。その意味では、東国原氏が都知事選に立候補する動機は理解しやすい(彼が本当に立候補するかどうか、まだ分からないが)。
 一方、神奈川県は経済的・政治的に大きな力を持つ県だ。人口は東京都の7割もあり、日本で2番目。県民総所得も、東京都の5割弱に及ぶ。横浜市・川崎市・相模原市と3つの政令指定都市を抱えるためか、会計規模はやや小さいが、それでも東京都の3割弱はある。

 確かに東京は日本の首都だし、日本最大の都市でもある。ただ、神奈川県だって、十分に「大きな舞台」なのだ。東京都知事として日本を刷新できるなら、神奈川県知事のままでもできたのではないか。松沢氏に対しては、どうしてもそんな疑問がわいてくる。

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