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神奈川県の人口は東京都の7割、県民総所得は5割に及ぶ

東京都知事選:松沢・神奈川県知事が正式出馬表明

 神奈川県の松沢成文知事(52)が1日、都内で記者会見し東京都知事選に立候補することを正式に表明、神奈川、埼玉、千葉との首都圏連合の強化などを公約として掲げた。無所属で出馬し政党の推薦は求めないものの、政策を理解してくれる政党からの支援は受け入れる方針だ。

(2011年3月1日 毎日新聞)

 次回の都知事選に、現神奈川県知事の松沢成文氏が立候補を表明した。また、都知事選には前宮崎県知事である東国原英夫氏の出馬も噂されている。
 上で紹介した毎日新聞記事によれば、松沢氏の出馬理由は「東京から日本を刷新するため覚悟を決めた。大きな舞台でリーダーシップをとるのが政治家としての使命」ということらしい。しかし、これは分かりづらい動機だと感じる。

 下の表は、東京都、神奈川県、宮崎県の、人口・税収・一般会計の予算規模・実質県民総所得を比較したもの。また、東京都を100とした場合の、神奈川県・宮崎県の比率を掲載している。税収や一般会計規模は、東京都サイトの「『平成22年度 東京都予算案の概要』について」、神奈川県サイトの「平成22年度当初予算案等の概要」、宮崎県サイトの「平成22年度当初予算案の概要について」を、人口と県民総所得については総務相統計局サイトの「社会生活統計指標-都道府県の指標-2011」を参照している。

  東京都 神奈川県 宮崎県
人口 1286.8万人 894.3万人 113.2万人
 100 69.5 8.8
税収 4兆1514億円 9326億円 780億円
 100 22.5 1.9
会計規模 6兆2640億円 1兆7583億円 5773億円
 100 28.1 9.2
県民総所得 87兆6684億円 42兆3804億円 3兆8198億円
 100 48.3 4.4

 宮崎県は、人口や会計規模などさまざまな点で、東京都より格段に小さい。だから、県知事という地位で影響力を行使しようとした場合、なにかと限界があるのだろう。その意味では、東国原氏が都知事選に立候補する動機は理解しやすい(彼が本当に立候補するかどうか、まだ分からないが)。
 一方、神奈川県は経済的・政治的に大きな力を持つ県だ。人口は東京都の7割もあり、日本で2番目。県民総所得も、東京都の5割弱に及ぶ。横浜市・川崎市・相模原市と3つの政令指定都市を抱えるためか、会計規模はやや小さいが、それでも東京都の3割弱はある。

 確かに東京は日本の首都だし、日本最大の都市でもある。ただ、神奈川県だって、十分に「大きな舞台」なのだ。東京都知事として日本を刷新できるなら、神奈川県知事のままでもできたのではないか。松沢氏に対しては、どうしてもそんな疑問がわいてくる。

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熱海市の給食費滞納率は、1年間で0.50%から1.42%に急増

滞納かさみ全校で給食中止…累計500万円

 静岡県熱海市の市立中学校1校で1月下旬、給食費の滞納がかさんで食材が工面できなかったとして1日だけ給食を休み、生徒に弁当を持参させていたことが24日、わかった。
 この中学校では25日にPTA総会を開いて校長が保護者に経緯を説明し、「きちんと支払っている生徒も含め一律に給食を休んだのは、公平性の点で問題があった」として謝罪する。

(2011年2月25日 読売新聞)

 この種のニュースを目にすると、当事者の苦労が伝わってくるようでつらい。外野である僕らは、「滞納している生徒の給食は止めてしまえ」「逆に、給食費を無償にしろ」など、勝手なことばかり言う。しかし、現場で対応している方々にとって、これは一筋縄ではいかない問題だ。

 静岡県サイト内の「統計センターしずおか」コーナーにある「学校基本調査」ページによれば、熱海市内の小学生は1337人、中学生は771人。上で紹介した読売新聞記事では、同市における小学生の給食費は月4000円、中学校は4800円とされている。つまり、1カ月に徴収されるべき給食費は、4000円×1337人+4800円×771人=904万8800円だ。
 これに対し、2010年度12月末現在の給食費滞納額は116万円だという。4月から12月の給食費総額は、904万8800円×9カ月=8143万9200円。滞納率は、116万円÷8143万9200円=1.42%となる。
 一方、前年度の滞納額は57万円。この年の小学生は1376人、中学生は821人だったので、滞納率は57万円÷(1376人×4000円×12カ月+821人×4800円×12カ月)=0.50%だ。つまり、滞納率はわずか1年間で、3倍弱になったわけだ。何か手を打たなければと学校関係者が焦る気持ちは、よく理解できる。

 静岡県企画広報部が公開している「静岡県景気動向指数~平成22年11月分」や、厚生労働省静岡労働局の「雇用に関する統計資料(月報)」などを見ると、2009年から2010年にかけての静岡県内の景気・雇用情勢は、さほど悪化していない。つまり、滞納率が高まった主原因は、景気悪化ではなく、保護者の倫理観欠如に求められそうだ。

 だが、モラルの低い保護者を懲らしめるため、滞納者に給食を提供しない仕組みを導入するというのは無茶だ。給食費を滞納している保護者の中には、本当に困窮し、給食費を払う余裕が一切ない人も多い。例えば、2010年12月14日付け当ブログ記事「生活保護を受けているのは35世帯に1世帯」で書いたとおり、生活保護を受けている世帯は全体の2.84%。また、2011年2月9日付け記事「携帯電話を持っていない高校生は35人のうち1人だけ」で触れたように、公立高校における学校納付金滞納率は5.5%に達している。もし、滞納者に給食を提供しなければ、本当に困っている家庭にも累が及ぶ。それは、問題の解決法としては最悪だと思うのだ。一方、給食を廃止して弁当制にせよという意見もあるが、これも論外。子供に毎日弁当を持たせた経験があれば、給食のありがたみは骨身に染みているはずだ。
 だから、今の時点で現実的な対処法は「個別対応」しかない。余裕があるのに給食費の支払いを渋る保護者に対し、個別に説得を続ける。それが、現状で学校などが採りうる、唯一の手段なのだ。ところが、これが難問であることは容易に想像がつく。倫理観の欠けた保護者が、1、2度説得したくらいで心を入れ替えるわけがない。また、給食費の滞納額は年額で5~6万円。金額が小さいだけに、手間を掛けすぎると回収費用の方が高くついてしまう。いろいろな面で、割に合わなすぎるのだ。

 唯一、現実味のある解決手段は、給食費の無償化だろう。財政難に悩む地方自治体に負担を強いるのは難しいが、子ども手当の財源を給食費に充てるのは十分に考えられると思う。大阪選挙区あたりの国会議員が、次の選挙で提案しないだろうか?

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菅内閣の支持率は、わずか5カ月間で44%も低下

内閣支持17.8%、民主政権で最低=不支持63.7%-時事世論調査

 時事通信社が10~13日に実施した2月の世論調査によると、菅内閣の支持率は前月比3.5ポイント減の17.8%となり、昨年6月の発足以来初めて2割を割り込んだ。鳩山内閣が退陣する直前だった同年5月の19.1%も下回り、2009年9月の政権交代後最低を記録した。不支持率も同4.5ポイント増の63.7%と、菅内閣では最悪となった。

(2011年2月17日 時事ドットコム)

 上で紹介した時事ドットコム記事によれば、菅内閣の支持率は2割を切った。小沢一郎氏に近い16人の議員が離反し、党内はバラバラ。菅内閣の命運は、もうすぐ尽きようとしている。

 NHK放送文化研究所の世論調査「政治意識月例調査」でも、毎月、内閣の支持率を調べている。これによれば、2010年9月時点における菅内閣の支持率は65%。ところが、2011年2月には21%まで低下した。5カ月間で、44%もの支持を失ったことになる。まさに、坂道を転がるがごとし、だ。
 僕らはこうした転落劇を、ここ数年、飽きるほど見てきた。下は、前出の「世論調査」を基に、安倍、福田、麻生、鳩山、菅内閣の成立からの支持率をグラフ化したもの。

2006年以降の内閣支持率の推移

 2006年以降に成立した5つの内閣の支持率は、どれも似通った動きをしている。当初の支持率はそれなりに高いが、半年もしないうちに激減。最終的には1~3割台に落ち込んで、1年ほどで政権の座を追われるというパターンだ。
 正直言って、グラフを眺めているだけでうんざりする。

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 ところで、上のグラフを見て気づく点が1つある。それは、支持率の増減の幅がきわめて大きいことだ。例えば、麻生内閣の支持率は、2008年11月から12月までの1カ月間で24%下がった。菅内閣の支持率は、2010年6月から7月にかけて22%下がり、8月から9月にかけて24%上がっている。また、鳩山内閣の支持率は、8カ月間で49%も減った。
 こうした動きの特異性は、アメリカの大統領支持率と比較するとよく分かる。下で紹介したリンク先は、米Wikipediaの「United States presidential approval rating」ページにある、ブッシュ大統領とオバマ大統領の支持率の推移。

ブッシュ大統領の支持率

オバマ大統領の支持率

 ブッシュ氏がアメリカ大統領に就任した2001年以来、大統領の支持率が短期間に20%以上変動したケースは1度しかない。それは、2001年9月。言うまでもなく、「9.11」が起きた月だ。激しい衝撃を受けてアメリカ国民は団結し、ブッシュ大統領の支持率は30%以上伸びた。それ以外は、増減の幅は大きくても10%強。グラフの傾きは、概ね、なだらかに推移している。

 日米のデータを比較すると、日本人の方がずっと「敏感」だと言えるだろう。悪く言えば、僕らは短慮で根無し草なのだ。支持率は、政権の運営方針や政策より、首相をはじめとする政治家のちょっとした言動に左右されやすい。これは、自戒を込めて認識しておかなければならない点だろう。
 一方、政治家にも責任がありそうだ。一貫した理念や長期戦略を持たず、それゆえ、政局に応じて言動がぶれる。それが、支持率が大幅に変動する原因なのではないか。特に、民主党の内閣については、そういった側面が強いと感じる。

 10年、20年先の日本をイメージし、その実現に向かって一貫した政策を実行する。そんな政治家・政党が現れ、安定した支持率を確保する日は、いつ訪れるだろうか。上のグラフを見ていると、その日がすぐにでもやってきてほしいと思うのだが。

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