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社会調査

有効求人倍率が1.0倍を超えたのは、35年のうち6年だけ

求人倍率微増の0・57倍 失業率は横ばい

厚生労働省が二十八日発表した、求職者一人に対する求人数を示す十一月の有効求人倍率(季節調整値)は、前月より〇・〇一ポイント上昇の〇・五七倍で、七カ月続けて改善した。有効求人倍率は四月の〇・四八倍が「底」。五月に〇・五〇倍となり、改善が続いている。

(2010年12月28日 東京新聞)

 厚生労働省の報道発表資料「一般職業紹介状況(平成22年11月分)について」によれば、有効求人倍率が戦後最悪の水準に達したのは、2009年8月のこと。当時の有効求人倍率は、わずか0.42。100人の求職者に対し、42人分の求人しかなかったわけだ。
 あれから1年あまり。全国の有効求人倍率は0.57倍にまで回復した。夜はまだまだ暗いが、東の空にはようやく黎明が近づきつつある、というところだろうか。

 下のグラフは、1975年以降の有効求人倍率の推移。

ratio_of_job

 そもそも日本において、有効求人倍率が1.0倍を上回っていた時期は短い。オイルショック後の1974年10月以降に限れば、1988年6月~1992年10月までの4年4カ月間と、2005年12月~2007年10月までの1年11カ月間だけ。約35年間のうち、6年あまりでしかないのだ。
 確かに、現在の0.57倍という求人倍率は低い。だが、あまりに煽りすぎるのはどうか。経済が回復に向かい始めている現状を、もう少しポジティブに眺めてもいいと思う。

 ただし、地方によっては、そうそう楽観視してもいられない状況だ。下表は、2010年11月時点の都道府県別有効求人倍率の中から、上位・下位5都道府県を抜粋したもの。参考のため、2009年11月の有効求人倍率も付している。

    2009年11月 2010年11月 増加分
1位 福井県 0.60倍 0.94倍 0.34ポイント
2位 香川県 0.61倍 0.79倍 0.18ポイント
島根県 0.62倍 0.79倍 0.17ポイント
4位 富山県 0.50倍 0.76倍 0.26ポイント
5位 徳島県 0.57倍 0.74倍 0.17ポイント
(全国平均) 0.43倍 0.57倍 0.14ポイント
43位 秋田県 0.32倍 0.45倍 0.13ポイント
44位 北海道 0.38倍 0.44倍 0.06ポイント
45位 神奈川県 0.36倍 0.43倍 0.07ポイント
46位 青森県 0.28倍 0.40倍 0.12ポイント
47位 沖縄県 0.29倍 0.33倍 0.04ポイント

 福井県を筆頭に、有効求人倍率が順調に回復している県もある。一方、北海道、沖縄県などでは停滞気味だ。こうした地域の求人がもっと増えれば、自信を持って「夜明け前」と呼べるのだろうが……。

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児童福祉司1人あたりの対応件数は、10年間で93%増加

福祉司の94%が過大負担実感 児童虐待対応で

 都道府県や政令指定都市などの児童相談所で児童虐待問題を担当する児童福祉司のうち94%が、児童虐待への対応業務について負担の大きさを実感していることが7日、総務省が公表した意識調査で明らかになった。児童相談所と連携するなどで問題に当たる市区町村の担当職員も77%が負担の大きさを感じていると訴えており、各自治体は体制の再構築を迫られそうだ。

(2010年12月7日 47NEWS・共同通信)

 上の47NEWS記事のネタ元は、総務省の「児童虐待の防止等に関する意識等調査結果」。急増する児童虐待に直面し、児童福祉司などのナマの声が伝えられている。

 調査によれば、児童福祉司の91.4%が「被虐待児童に対する支援に困難を感じることがある」と答えている。その理由として最も多く挙げられているのが、「人員配置に余裕がなく、きめ細やかなケアを行う時間がないから」というものだ。また、上の記事でも紹介されているように、94.0%の児童福祉司が、児童虐待対応に対して「負担が非常に大きいと思う」もしくは「負担が大きいと思う」と回答している
 それもそのはず。1人の児童福祉司が対応する児童虐待の件数は、年々増えているからだ。下の表は、内閣府の「少子化対策ホームページ」内にある「子ども・子育て新システム検討会議作業グループ 基本制度ワーキングチーム 第2回会合」の資料から、1999年以降の児童虐待相談対応件数と児童福祉司数を抜粋したもの。また、相談対応件数を児童福祉司数で割った「1人あたり件数」も算出した。

  相談対応件数(A) 児童福祉司数(B) 1人あたり件数(A÷B)
1999年 1万1631件 1230人 9.5件
2000年 1万7725件 1313人 13.5件
2001年 2万3274件 1480人 15.7件
2002年 2万3738件 1627人 14.6件
2003年 2万6569件 1733人 15.3件
2004年 3万3408件 1713人 18.4件
2005年 3万4472件 1989人 17.3件
2006年 3万7323件 2139人 17.4件
2007年 4万0639件 2263人 18.0件
2008年 4万2664件 2358人 18.1件
2009年 4万4201件 2428人 18.2件

 1999年から2009年までの10年で、児童虐待の相談対応件数は3.8倍に増えた。一方、児童福祉司数の増加は、2.0倍にとどまっている。その結果、児童福祉司1人あたりの対応件数は、9.5件から18.2件へと93%増加。これだけ仕事量が増えれば、現場が疲弊するのは当然のことだ。

 ベテランの不足も深刻だ。調査によれば、「児童虐待に対して適切な判断を下すために、3年以上の経験が必要」と答えた児童福祉司は41.6%、「5年以上の経験が必要」と答えた児童福祉司は32.0%いた。一人前になるまで3~5年かかるというのが、現場での共通認識なのだろう。これに対し、2009年度末時点で経験年数が3年以上の児童福祉司は、43.3%に過ぎないという。
 ベテランは数多くの案件を抱えて疲れ果て、経験の浅い人は自らの判断に自信を持てないまま対応に駆り出される。調査結果からは、そんな現場の様子が浮かび上がってくる。

 ところで、「児童虐待の防止等に関する意識等調査結果」によれば、1人の児童福祉司が常時受け持っている児童虐待事例の件数は、平均で31件だという。これは、何を意味するのか?
 上で紹介した「18.2件」(2009年)とは、年間の相談対応件数を児童福祉司の人数で割ったもの。「31件」は、これより7割ほど多い。つまり、児童福祉司が担当している案件の中には、1年以内には終わらず、長期にわたって対処しなければならないものが相当数含まれているということなのだろう。
 児童虐待の発生要因は、「保護者の養育能力の不足」「複雑な家族構造」「家庭の経済的貧困」「保護者の精神疾患」「保護者の地域からの孤立」など。これらは全て、一朝一夕に解消するのは不可能。地方自治体や病院、警察、学校などと協力しながら、長い時間をかけて対処しなければならない性質のものだ。しかし、「関係機関との連携が十分機能している」「どちらかといえば機能している」と答えた介護福祉士は21.5%。こちらの局面でも、状況は芳しくない。

 日本は資源がない国。人材を売るより他に道はない。だから、子育て環境の整備には最優先で資源を配分すべきというのが、僕の基本的な立ち位置だ。この問題に関しても同様。現状を打開するには、児童福祉司を増員し、同時に、彼らを支援するための仕組みを強化するしかない。要は、予算をつけなきゃいかんのである。

 個人的には、今話題になっている法人税減税などの施策より、児童福祉司増の方がずっと大事な課題だと思うんだけどなあ。

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女性社長率・弁護士率・医師率の3部門で、山形県がワースト5にランクイン

本県の女性社長率は6.67% 輩出率1位だけど…全国2番目の低さ

 企業全体に占める女性社長の割合を都道府県別でみると本県は6.67%で、岐阜県に次いで全国で2番目に低いことが東京商工リサーチの調べで分かった。全国平均は10.16%で、これを大きく下回っている。本県は同社による先の調査で、人口に比較した社長の輩出率が全国1位となっているが、女性の地位確立に関しては課題が残るといえそうだ。

(2010年11月10日 山形新聞)

 上の山形新聞記事のネタ元は、東京商工リサーチの記事「全国『女性社長』調査 名前は『和子』社長が最多 女性社長率は全国平均10.1%」。こちらによれば、「女性社長率」が最も高かったのは東京で、低かったのは岐阜県だという。

 ところで、社長と並んで就くのが難しい職業と言えば、医師と弁護士だろう。そこで、それぞれの都道府県別女性比率のベスト・ワースト5を抜き出し、東京商工リサーチの「女性社長率」と比較したのが下の表だ。医師は、厚生労働省の報道発表資料「平成20年医師・歯科医師・薬剤師調査の概況」、弁護士は日本弁護士連合会の「弁護士会別会員数」を参照した。

  女性社長率 女性弁護士率 女性医師率
1位 東京都 12.7% 滋賀県 19.8% 東京都 23.7%
2位 神奈川県 11.5% 東京都 18.4% 神奈川県 20.1%
3位 福岡県 11.3% 神奈川県 18.0% 京都府 19.0%
4位 徳島県 10.9% 兵庫県 17.0% 徳島県 18.7%
5位 岡山県 10.9% 愛知県 17.0% 愛知県 18.5%
(全国平均) 10.1% 16.3% 17.1%
43位 石川県 7.0% 青森県 7.2% 山形県 13.3%
44位 福井県 7.0% 山形県 6.9% 山口県 13.2%
45位 新潟県 6.9% 徳島県 6.7% 北海道 12.3%
46位 山形県 6.6% 山口県 4.9% 岩手県 12.0%
47位 岐阜県 6.4% 富山県 3.7% 青森県 11.9%

 東京都や神奈川県などの都市部が上位に入っているのは、何となく分かる気がする。こうした地域では女性に対する偏見が薄く、また、女性が働きやすい環境も揃っているのだろう。そんななか、女性社長率と女性医師率の双方で4位にランクインする一方、女性弁護士率では45位に甘んじた徳島県が目をひく。徳島では、優秀な女性が弁護士に就きにくい事情があるのだろうか? また、滋賀県の女性弁護士率(101人中20人が女性)が高い理由も、ぜひ知りたいものだ。

 なお、ワースト5のすべてにランクインしたのが山形県だった。なるほど、山形新聞が嘆いている通り、同県における女性の地位確立には多少問題があるのかもしれない。

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