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東京マラソンのスタート時は、2畳に3人がひしめく大混雑

東京マラソンの定員増検討へ=石原知事

 東京都の石原慎太郎知事は3日の記者会見で、来年2月27日に実施される第5回東京マラソンの参加申込者数が過去最高を更新したことに関連し、「警察と相談しながら需要に応じていきたい」と語り、将来的に定員増を検討していく考えを明らかにした。

(2010年9月3日 時事ドットコム)

 「東京マラソン2011」は、狭き門だ。

 公式サイトの「申込状況」ページによれば、第1回大会の申込者は9万5044人。その後、15万6012人(第2回)、26万1981人(第3回)、31万1441人(第4回)と右肩上がりに増えてきた。そして今回の申込者は、マラソン29万4469人、10キロメートル走4万0678人。合計33万5147人に達したという。
 これに対し、マラソンと10キロメートル走を合わせた定員数は3万5000人。倍率は9.6倍で、10人のうち9人は落選する計算だ。僕の周りにも、半ば諦めつつ応募したという人がたくさんいた。それだけに、石原都知事の定員増発言は、多くの人に歓迎されるに違いない。

 ところで、東京マラソンといえば、スタート直後の混雑ぶりが有名。このときの「人口密度」がどのくらいになるのか、考えてみた。

 多数のランナーが参加するマラソン大会の場合、スタートライン付近には招待選手などのトップランナーが立ち、その後は持ちタイム順に市民ランナーが続くのが普通。そして最後尾には、最も遅いランナーが配される。
 東京マラソンの制限時間は7時間。つまり、3万数千人の最後尾は、42.195キロメートルを7時間程度、時速6キロメートルほどで走る人が占めることになる。一方、2010年大会公式サイトの「よくある質問」によると、最後尾の走者がスタートラインを通過するまで20分程度かかるそうだ。ということは、集団の最後尾からスタートラインまでの距離は、時速6キロメートルの人が20分で進める距離、すなわち、2キロメートルとなる。
 コースムービーを見てみると、スタート地点の道幅は6車線分ほど。また、東京都建設局道路建設部ホームページによると、幹線道路の1車線は3.25メートル。よって、コース幅は3.25メートル×6車線=20メートル程度と考えていいだろう。
 つまり東京マラソンのスタート時には、幅20メートル、長さ2キロメートルの範囲に3万5000人が並ぶことになる。1人あたりの面積は、20メートル×2000メートル÷3万5000人=1.14平方メートル。開始直後は、2畳ほどの広さに3人のランナーがひしめきあって走っている。二重の意味で、「狭き」レースなのである。

 ちなみに、定員が10万人になれば、抽選の倍率は3.4倍に緩和される。ただし、その場合、スタート時の列の長さは6.8キロメートル。これは、都庁-東京駅間の直線距離に匹敵する。これだけ長い列を待たせておくスペースを用意するだけでも、大変なことだ。

 参加人数が多ければ、それだけたくさんの人が走る喜びを得られる。しかし、会場の都合などを考えると、大幅な増加は難しいのだろうな。

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1日15m掘り進めば、地下700mの33人を救助できるのは47日目

「元気だが空腹」…チリ落盤事故、通話に成功

 【リオデジャネイロ=浜砂雅一】南米チリ北部コピアポ近郊の鉱山の地下約700メートルの避難所に作業員33人が閉じこめられた落盤事故で、チリのゴルボルネ鉱業相は23日、救助隊が作業員らと電話ケーブルを通じて会話に成功したことを明らかにした。
 作業員らは「みんな元気で、空腹だ」と話し、食料の供給や換気対策などを求めたという。

(2010年8月24日 読売新聞)

 読んでいるだけで胸が苦しくなってくるようなニュース。

 記事によれば、避難所の広さは約50平方メートル。わずか15畳ほどの場所に、33人の成人男性が閉じこめられているわけだ。気温・湿度は高く、換気も十分ではない。救出用の穴を掘る掘削機が用意されたが、避難所に到達するまで3~4カ月かかるらしい。
 状況は非常に厳しい。しかし、希望はある。事故が起きたのは今月5日。つまり、半月以上、外部との連絡も補給もなしで、彼らは生き延びてきたのだ。また、8月24日付け朝日新聞記事「33人生き埋め救出、チリ保健省がNASAに協力要請」中の図版を見ると、落盤が発生したのは地下400~500メートル付近。避難所からはそれなりに離れている。ということは、安全性は劣るかもしれないが、避難所周辺の坑道も生存スペースとして利用できるということだろう。使える領域がわずか50平方メートルなら、ゴミや糞尿の処理にも困難が伴うし、伝染病などが発生した場合に著しく不利。しかし、その何倍ものスペースがあれば、対処の幅はグッと広がる。
 さらに、電話ケーブルや、食料などをやりとりできるパイプが設置されたことは大きい。外部との絆が持てたことで、彼らのには精神的余裕が持てるようになったはず。人が生きるのに最も力となるのは、希望なのだ。この希望を支えにして、彼らにはなんとか、あと3カ月を生き延びて欲しい。

 ところで、上述の朝日新聞記事で報道されているとおり、チリ政府はNASAに協力を要請するという。宇宙飛行士が宇宙ステーションで長期間過ごす際のノウハウが、作業員が生き抜くために役立つかもしれないからだ。日本でも、技術やノウハウを提供できないものだろうか? 例えば宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、「若田宇宙飛行士による軌道上遠隔医療の技術実証」や、国立極地研究所と共同で「南極と宇宙に共通する過酷な環境下での健康管理に関する医学研究」などを行っている。また、原子力燃料の企業・公益法人などから、素早く坑道を掘る技術などを提供できないだろうか。テレ朝NEWSの「チリ鉱山事故 地下700Mからの救出早くて2カ月後」によると、救助用の穴を掘るための掘削機は、1日で最大15メートル掘り進めるらしい。700メートル÷15メートル=46.7日と考えれば、最短で47日目に救助できる計算だ。もし、1日に掘り進める距離が長くなれば、それだけ作業員が救われる可能性は高くなる。

 ただ金を出すだけのODAより、今回のようなケースで救いの手をさしのべる方が、よっぽど国際貢献になると思うのだ。政府には、ぜひ機敏に動いて欲しいのだが……。

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テレビの「ながら視聴」時間は35.6%~裸眼対応しなければ3Dテレビの普及は不可能

3Dテレビ全然売れない!主要4社参戦も「期待外れ」

 3D(3次元)立体映像テレビの国内主要4社の製品が出そろった。3Dビデオカメラなど周辺機器の投入も相次いでいる。ただ、薄型テレビの販売台数全体に占める割合はわずか1%程度にとどまり、今年を「3D普及元年」とするかけ声とは裏腹に、今のところは期待外れとなっている。

(2010年7月29日 zakzak)

 テレビ局や新聞社にとって、家電メーカーは重要な顧客。だから、メーカーが最も注力している3Dテレビにケチをつけるニュース・記事は、なかなか表に出てこない。だが、多くの人は思っているはずだ。「3Dテレビなど、売れるはずがない」と。
 上で紹介した記事は、3Dテレビが期待ほど売れていない現状を伝えている。そして、普及していない原因について、3D対応ソフトの不足と、割高な価格を挙げている。もちろん、その2つは大きな障害だろう。しかし、それより重大な問題がある。それは、現在の3Dテレビが、「ながら視聴」に全く対応できないということだ。

 NHK放送文化研究所の「2005年国民生活時間調査報告書」によれば、日本人の平均テレビ視聴時間は、1日あたり3時間39分。このうち、テレビだけを見ている「専念視聴時間」は2時間21分に過ぎない。35.6%にあたる1時間18分は、他のことをしながらテレビを見る「ながら視聴」なのだ。なかでも、主婦や自営業者、30~50代の女性といった層の「ながら視聴」時間は多い。
 しかも、これは2005年のデータだ。この5年間で、テレビをめぐる環境は大きく変わった。gooリサーチの「『メディア利用状況』に関する調査結果」によれば、テレビを見ながらPCでインターネットやメールを利用する人は64.1%。テレビを見ながら携帯電話でインターネットやメールを利用する人は46.8%。特に、若年層ほどテレビとネットを並行利用する傾向が強い。インターネットの普及で、「テレビをつけっぱなしにしながらネットを使う」という場面が、大幅に増えているのだ。

 テレビのニュース番組を流しながら、出勤の支度をする。生活情報番組を見ながら家事をする。食事中に、バラエティ番組をちら見しながら家族の会話を楽しむ。スポーツ中継や話題のドラマを見ながら、ツイッターやSNSでリアルタイムの会話を楽しむ……。そのようなスタイルでテレビを楽しむ人は、明らかに増えている。ところが、3Dテレビでは「ながら視聴」は不可能だ。なぜなら、現状の3Dテレビを見るには、専用のメガネが欠かせないから。メガネをかけたら最後、メールも家事もできない。後はただ、テレビ画面に向かってじっと座るだけだ。
 3Dテレビの最大のボトルネックは、「ながら視聴」を妨げる専用メガネだ。だから、裸眼でも楽しめる機種が開発されるまで、普及などあり得ない。

 「ながら派」の一員である僕は、そう確信している。

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日本の囲碁・名人戦の持ち時間は、世界戦に比べて2.67倍も長い

世界囲碁名人争覇戦、井山名人が敗退

 日中韓3カ国の「名人」のタイトルを持つ棋士が競う「中国常徳杯・世界囲碁名人争覇戦」(人民日報社、中国囲棋協会主催、朝日新聞社後援)の第2戦は25日、中国湖南省常徳市で打たれ、中国の古力(クー・リー)名人(27)が日本の井山裕太名人(21)に白番4目半勝ちした。これで井山名人の敗退が決定した。

(2010年7月25日 朝日新聞)

 国際棋戦で、また日本の棋士が敗れた。

 上の記事によれば、井山名人は「途中までは僕のほうが形勢が良かったと思う。決め手もあったはずだが、秒読みになってから何度もミスをしてしまった」と話しているそうだ。
 世界囲碁名人争覇戦の持ち時間は、各3時間となっている。これに対し、日本における名人戦の持ち時間は各8時間で、世界戦より2.67倍長い。持ち時間に対する感覚のずれが、井山名人の敗因の1つであった可能性は否定できない。

 日本、韓国、中国には、それぞれ「7大棋戦」と呼ばれるタイトル戦がある。それらの持ち時間と、代表的な国際棋戦の持ち時間をまとめたのが下の表だ。情報は全て、井上徳昭さんが運営しているサイト「囲碁データベース」を参照させていただいた。

  棋戦名 持ち時間
日本 棋聖戦 8時間
名人戦 8時間
本因坊戦 8時間
十段戦 4時間
天元戦 3時間
王座戦 3時間
碁聖戦 4時間
韓国 名人戦 2時間
電子ランド杯・王中王戦 10分
GSカルテックス杯プロ棋戦 3時間
十段戦 10分
国手戦 3時間
物価情報杯プロ棋戦 10分
バッカス杯・天元戦 1時間
中国 倡棋杯プロ棋士戦 3時間30分
天元戦 3時間
阿含桐山杯・早碁オープン戦 なし(1手30秒)
NEC杯・早碁戦 なし(1手30秒)
リコー杯囲碁戦 3時間
招商銀行杯・中国圍棋電視快棋戦 なし(1手30秒)
名人戦 3時間
国際棋戦 応昌期杯・世界プロ囲碁選手権戦 3時間30分
BCカード杯世界選手権戦 2時間
LG杯・世界棋王戦 3時間
三星火災杯・ワールド囲碁マスターズ 2時間
春蘭杯・世界プロ囲碁選手権戦 3時間
富士通杯・世界囲碁選手権戦 3時間

 ご覧の通り、国際棋戦の持ち時間は2~3時間というところが多い。韓国・中国でも、早碁を除いた棋戦の持ち時間は、3時間制が中心だ。これに対し、日本のタイトル戦の持ち時間は長い。とりわけ、棋聖戦・名人戦・本因坊戦の3大タイトルは、どれも2日制・持ち時間各8時間で行われている。3時間という持ち時間に不慣れな点は、国際棋戦に出場する日本の棋士にとって、かなりの足かせになっているのだ。

 しかし、国際棋戦に合わせて2日制のタイトル戦を廃止する必要は、全くないと思っている。なぜなら、2日制タイトル戦には、日本独自の「囲碁観」が反映されているからだ。

 韓国・中国における囲碁は、「勝負」であり「競技」だ。彼らは限られた時間のなかで、「最善手」ではなく「相手に勝つための手」を繰り出し、徹底して勝負にこだわる。序盤の、いくら考えてもきりがないような局面で、無駄に時間を使うことは少ないという印象だ。
 これに対し、日本の囲碁は「芸」の色合いが濃い。局面での最善手を求め、時に序盤でも湯水のように時間を使う。その代表格が、昨年亡くなった梶原武雄氏だろう。2日制の対局で1日目に9手しか打たず、「今日の蛤は重い」とつぶやいたエピソードは有名。Wikipediaで紹介されている「碁は序盤こそが学問、中盤は戦争屋に、終盤は能吏にまかせておけばよい」というセリフも、いかにも梶原先生らしいものだ。勝負よりも、美しい碁を打つ方が、優先順位はずっと高いのだ。
 このあたりの事情は、総合格闘技とプロレスとの関係に似ている。ロマンを大切にするプロレスは、勝利だけを一直線に求める総合格闘技に駆逐されかけた。だが、テレビのゴールデンタイム枠から追い出されても、プロレスを愛する人はまだまだたくさんいる。僕も、国際棋戦の流れから遅れていようが、2日制にこだわる日本の囲碁が好きなのだ。

 もちろん、韓国や中国の棋士に、日本の棋士が負け続けるのはつらい。藤沢秀行、林海峰、大竹英雄、加藤正夫、石田芳夫、武宮正樹、小林光一、そして趙治勲といった巨人たちが激しく争っていた1980年代のように、日本の囲碁界が輝きを取り戻して欲しい。そのためには、井山名人と同世代のライバルが、国内にもう1人登場することが必要。20歳前後で、韓・中の若手に対抗できる有望株が現れることを、心から期待している。

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不要な110番通報によって、77人の静岡県警警察官が1年間無駄に働いている

「クモ退治を」「車故障」110番の4割不要不急

 2009年に静岡県警が受け付けた110番通報の約4割が「不要不急」の通報だったことが、県警通信指令課のまとめでわかった。

 不要不急の通報は、犯罪の容疑者の逮捕など警察の活動に支障をきたす恐れがあり、同課は「1分1秒を争う本来の110番通報がスムーズにつながり、迅速な対応ができるよう、急を要さない通報は控えてほしい」と呼びかけている。

(2010年7月16日  読売新聞)

 上で紹介した記事によれば、昨年、静岡県警が受けた110番通報は24万5458件。そのうち、36.4%にあたる8万9381件が、出動の必要のないものだったそうだ。通報のなかには、「クモを退治して欲しい」「外出中に子供の面倒を見て欲しい」といった、あまりにも自己中心的な事例もあったという。

 仮に、1件の身勝手通報に対処するために、2人の警察官がパトカーで出動するとしよう。消費する時間は、現場への往復に20分、現場で状況を確認して対処するのに20分。そして、署に戻って担当者のどちらかが報告書を書くのに10分かかるとする。つまり、合計で20分間×2人+20分×2人+10分×1人=90分。これに、身勝手通報の総数8万9381件を掛けると、延べ時間は13万4071時間30分となる。
 厚生労働省の「毎月勤労統計調査」によると、日本人の年間平均労働時間は1738.8時間。これで身勝手通報に対処する134071.5時間を割ると、答えは77.1。つまり、身勝手通報によって77人もの警察官が、1年間無駄働きをさせられている計算だ。これだけの人手があれば、犯罪捜査や交通安全、子供の非行防止など、警察が本来手がけなければならない仕事も、そのぶんはかどるはず。また、警察官1人あたりの人件費を1000万円と仮定すれば、身勝手通報をゼロにすることで、7億7000万円を削減できると考えることもできよう。もちろん、これらは静岡県内だけのデータ。全国規模で考えれば、数字はさらに膨らむ。

 同様の問題は、救急車でも生じている。2010年5月26日付け中日新聞記事「静岡 安易な救急車利用抑制」では、救急車をタクシー代わりに呼ぶケースが増えてコストがかさんでいるため、静岡県内の自治体が救急車有料化の検討を始めたと報道。一方、消防庁の「救急車の適正な利用について」ページによれば、2008年の救急出場回数は1998年より38%増え、これに伴って救急隊の現場到着時間は6.0分から7.7分へと28%伸びている。やはり、身勝手通報によって社会的なコストが高まり、最終的なツケが住民全体に回されているのだ。

 無分別に行動し、公的サービスに過度な負担をかけた結果は、サービスの質の低下、あるいは金銭的な負担増という形で僕らの元に戻ってくる。このことは、もっと知られなければならない事実だ。また、単に身勝手通報をやめさせるだけでなく、不要な通報をしないことがインセンティブになるような仕組み作りも検討されていいと思う。
 例えば、公的サービスを点数制にするのはどうだろう? 1年ごとに一定の点数が住民に与えられ、その枠内では無料で行政サービス(救急車による搬送を含む)を受けられる。もし救急車を利用しなければ、その分、スポーツ施設や宿泊施設などの公的サービスが利用できるというわけだ。こうした仕組みがあれば、状況はずいぶん変わると思うのだが。

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